クルマを買うなら「新車」と「中古車」どっちが良い? それぞれのメリットを徹底比較
くるまのニュース / 2021年1月31日 18時10分
クルマを購入しようと思ったとき、最初に悩むのが新車か中古車かということです。そこで今回は、新車と中古車のメリット・デメリットを比較してみます。
■まっさらな新品が「新車」の魅力
マイカーを手に入れたい、または乗り換えたいと考えている人にとって、悩ましいのが「新車か中古車のどちらにすればいいのか?」ということです。
もちろん欲しいクルマを購入するのが一番なのですが、新車ならではの良さも分かってはいるけれど、中古車の安さも捨てがたい魅力です。
そこで今回は、新車でクルマを購入する場合と、中古車を購入の◯と×を洗い出してみました。
実際に新車を購入したユーザーと中古車を購入したユーザーなどにアンケートを実施。なぜそのクルマを選んだのか、新車購入のメリットや中古車のメリットも聞いてみました。
まずは新車購入から考えてみましょう。
新車の魅力はなんといっても最新のモデルに乗れることです。また機械部品なども新しいため故障の心配がほぼありません。もちろんオイル類やフルード、タイヤをはじめとした消耗品もフレッシュです。
新車を購入した人は、新車ならではの良さについて次のように話します。
「親にも相談して、新車のホンダ『フィット』にしました。中古車だと前のオーナーのクセがついているから、それならまっさらな新車がいいよといわれました。
納車はまだですが、安全装備も充実しているし、ハイブリッド(e:HEV)だから燃費もいいし」(20歳代・女性)
「10年以上前に新車で購入してからずっと乗っています。自分しか運転したことがないクルマなので、どう動いてくれるかも理解しているつもりです。
さすがに少々くたびれてきましたが、もう少し乗ってから次も新車にしようと考えています」(60歳代・男性)
新車オーナーがいうように、新車は誰も乗っていないクルマを自分色に染めていく楽しさがあります。
一方で、車両価格だけでなく、さまざまな法定費用や登録手続きが多いのも新車の特徴です。
とくに2019年からは「自動車税の税率引き下げ」と「自動車取得税の廃止と環境性能割の導入」という税制の大幅な変更があり、期間限定の臨時的な軽減措置(「グリーン化特例」と「エコカー減税」)も加わって複雑になっています。
まず、車両価格とは別に、法定費用といわれるものが必要になります。
燃費に応じて変動する「環境性能割」は、課税標準基準額+オプション費用=取得価額に、燃費基準などの環境性能によって0%から3%が算出される複雑なものです。
ほかにも車検時に支払う必要がある「自動車重量税」、排気量に応じて年度ごとに支払う「自動車税」があり、車両本体価格やオプション価格には「消費税」もかかります。
また、現在では廃車するときに必要になる「リサイクル料金」なども加算されますし、強制保険ともいわれる「自賠責保険料」もクルマの購入では不可欠です。
さらに、自賠責保険とは別に加入する「任意保険」の費用もあります。これもいざというときのために、加入しておくべきで必要経費と考えていいでしょう。
これに加えて、ディーラーで手続きを代行してもらう場合は、新規でナンバーを取得するために必要な「新規検査登録費用」や「車庫証明の取得費用」と代行手数料を支払う必要があります。
このように、新車を購入するのには、さまざまな費用の支払いと手続きをおこなう必要があります。
※ ※ ※
新しいクルマの購入方法として注目されているのが、トヨタの「KINTO」やホンダの「マンスリーオーナー」など、各メーカーが力を入れている「サブスクリプション」です。
いままでも「車両本体価格」から年数に応じて設定される残価を差し引いた金額を支払うリース契約はありましたが、サブスクリプションはこれに税金やメンテ費用、保険料までコミコミにして、ユーザーの手間と負担を軽減させた購入方法です。
一見するとローン価格よりも割高な印象を受けやすいのですが、税金やメンテナンス費用、保険料までが含まれているのがポイント。
これ以外の費用でかかるのは高速道路の利用料や燃料費と駐車場代だけと、手軽にクルマを所有できる方法が登場しています。
また、ホンダの「マンスリーオーナー」は中古車のサブスクリプションですが、最短1か月ごとに車両の変更が可能です。
乗り換えたクルマによって料金は変動しますが、毎月違うクルマに乗れるという新しい楽しみ方もできます。
■憧れのクルマが割安で買えるのが「中古車」の魅力
それでは、中古車を購入する場合はどうでしょうか。
中古車の最大の魅力は、何といっても高嶺の花だったクルマが安く購入できることです。または生産終了してしまったクルマも選ぶことができることでしょう。
中古車のメリットは憧れのクルマを割安で手に入れられること(イメージ)
新車ではさまざまな諸経費が掛かりますが、中古車の場合は「車両本体価格」と「環境性能割」「自動車税」「消費税」「自賠責保険」などは一緒ですが、車検が残っている車両の場合は「自動車重量税」を改めて支払う必要はありません。
もっとも、決して店舗がサービスしてくれているわけではなく、すでに登録済み(支払い済み)なので、車両本体価格に組み込まれていると考えていいでしょう。
ただし、中古車は、新車とは違って1台1台の状態が違います。10台あれば10人の前オーナーがいて、それぞれの運転のクセや走行状況、駐車環境の違いによって程度にバラツキが生じています。そのなかから自分の予算や希望に合う1台を探すわけです。
「新車だとさすがに高額なので、中古の輸入車に乗っています。もちろん新車のようなシャキッとした感覚は薄いですが、それでも個性的なクルマを割安で購入できるのはありがたいです。ただしメンテナンスはマメにおこなう必要があります」(40歳代・男性)
「人気の新車は納期も時間がかかるので、新古車で時短をはかっています。またものによっては後付けすると高額なカスタムパーツがついている中古車もあり、その場合はお得感も大きいと思います。
また、新車の場合は似たようなライバル車を比較するのに対し、中古車はミニバンとスポーツカーを比較できたりと、選び方の敷居が低いのも大きな魅力です。実際私は、予定とは違うジャンルの中古車を購入しました」(30歳代・男性)
中古車の場合は、同じ車種でも1台ごとにカラーや走行距離、装備にも違いがあり、それが車両価格に反映されています。
つまり同じ年式でも程度が良いものは高く、程度が悪かったり人気がない車種は安くなっています。
お金はかかるけれど心配いらないのが新車、クルマを見極める力が必要ですが割安で購入できる中古車。
または、先進の安全装備が欲しいなら新車や未使用車(新古車)、良いものを安く買って満足感を求めるなら中古車という選び方もあります。
また、中古車は壊れやすいというのは、過去の話です。もちろん新車のような完全な状態ではありませんが、現代のクルマであれば「使用感」はあるものの、事故や大きな修理を施した「修復歴」がないクルマであれば、特別なメンテナンスの心配はいらないでしょう。
ただし中古車の場合、ローンは組めてもリース契約はほとんどありません。そういった意味からも新車より選ぶ楽しさがある半面、クルマの状態は自己責任になってくるというわけです。
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