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改良版「マツダ3」スカイアクティブX僅か1年で質が大進化! エンジンフィール向上は誰でも分かるレベルに

くるまのニュース / 2021年2月1日 10時10分

マツダは2020年11月19日に「マツダ3」の商品改良を実施しました(一部モデルは2021年1月から2月にかけて発売)。パワーユニットの制御やサスペンション関係など、細やかな変更が中心だといいますが、いったいどれほどの進化を遂げたのでしょうか。

■180馬力から190馬力にパワーアップしたスカイアクティブX仕様

 年次改良をおこなったマツダ「マツダ3」が好評だというので試乗してみました。今回の変更点はパワーユニットの制御関係を見直したことと、サスペンション関係の味付け変更。
 
 パワーユニットについていえば、ハード面の変更はまったく無し。後述する通りすでに走っている車両も制御ECU(コンピューター)の上書きをするだけでバージョンアップします。

 ということでエンジンから紹介してみましょう。今回、ディーゼルと圧縮着火スカイアクティブXのブラッシュアップをおこなっています。

 まずスカイアクティブXから。改良の内容だけれど、より精密な燃焼制御をおこなうことにより最高出力を180馬力から190馬力に向上させている。

 試乗してみると、最高出力の違いは明確に体感出来なかった。昔から人間の体感センサーは「20%だと誰でもわかる。5%なら基本的にわからない」といわれてきた。今回は5%なのでわからないほうが普通だと思う。

 ただタイム計測すればハッキリ差は出ることだろう。さらにパワーアップして200馬力とか210馬力くらいになってくれば「おお! 速くなったね!」となります。

 今回の変化は、パワーよりエンジンの質感です。初期型のスカイアクティブXは、おそらく「信頼を確保」することに注力したんだと思う。エンジンとしての気持ちよさや楽しさを持っていなかった。

 くぐもった燃焼音だし、たまに雑音も入ってくる。標準のエンジンより70万円高いお金を出して買う気になどなれないレベル。高く評価する人もいたけれど、商品的な魅力は低かった。

 年次改良により高回転域の燃焼音が良質となり、雑音も入ってこなくなっています。わずか1年でここまで改良してきたんだから、開発陣は凄く頑張ったことだろう。10馬力の向上についちゃ体感出来ないけれど、エンジンフィールの向上は誰にでもわかるレベル。

 ただ絶対的なエンジンフィールが「いいね!」かといえば、そうでもない。トヨタ「RAV4」などに搭載される2リッター4気筒のエンジンフィールのほうがいいし、スバル「レヴォーグ」の177馬力にトルク感で負けている。

 改良の結果、「厳しい評価だったエンジンが平均レベルになった」と思えばいいだろう。しかも変速段数が6速だったりするなど、ハンデはそのまんま。安ければいいけれど、70万円高いとなれば「う~ん」です。

■年次改良でハッキリと乗り心地が良くなった

 続いてディーゼルを試す。

 こちらも制御の改良により、ハードの変更無しで116馬力から130馬力にパワーアップ。10%くらい出力が違うと、半分くらいの人が体感出来ると思う。

 同時に安っぽかった燃焼音も平均的レベルのディーゼルと同じくらいになった。スカイアクティブXにもいえることながら「厳しいですね!」という評価から「ライバルと同じレベルに届きました」。

年次改良を受けたマツダ「マツダ3」年次改良を受けたマツダ「マツダ3」

 少し不安だったのは、技術者いわく「今回はパワーアップが狙いで、騒音や振動の改良をしようという制御はしていません」。

 試乗会で116馬力の前期型と130馬力を乗り比べたら、エンジン掛けた瞬間から116馬力のほうが賑やかだった。もしかしたら1年半くらいすると、騒音や振動レベルでの改善効果は経年変化で「チャラになってしまう?」 だとしたら安っぽい騒音と振動が出てくるかも。

 サスペンションはバネとダンパーを少し変更したという。乗り比べると年次改良モデルのほうがハッキリ乗り心地が良くなった。

 前期型、皆さんが指摘するように乗り心地で厳しかったです。路面のデコボコをすべて忠実に車体に伝えていた。

 年次改良モデルに乗ると、スバル「インプレッサ」やトヨタ「カローラ」、ホンダ「シビック」と同等レベルになった感じ。

 とはいえ、バネでいえば3%しか変えていないということ。このレベルだとテストコースでテストドライバーが評価しないと解らない。

 なぜ良くなったんだろう。スカイアクティブXのほうはマツダがリクエストして作った柔らかいTOYO製でなくブリヂストン製のタイヤを履いていたため、むしろサスペンションが動くようになって乗り心地も良くなったんだと思う。

 ちなみに、ECUのバージョンアップだけれど、スカイアクティブXは黎明期の技術のため前期型を買ったユーザーを対象に無償で対応してくれる予定だという。これは「素晴らしい!」。ディーゼルも、有償になる予定ながらバージョンアップ出来るよう調整中とのこと。どちらも、ディーラーからの帰り道は「凄く良くなったね!」と感じるハズ。

 今回の年次改良で競合車より劣っていた部分は“ほぼ”追いつき、このクラスの平均レベルになったと思う。

 これで割高の価格(スカイアクティブXは格上となるレヴォーグと同等。ディーゼルもプジョー「308」など輸入車と同等)を是正すれば、ショッピングリストに載ってくると思う。販売台数を伸ばすにはもう一頑張りです。

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