値引きしやすい車ってある? 元販売員が伝授! お得に購入するポイントとは
くるまのニュース / 2021年2月6日 18時10分
クルマを購入する際、少しでもお得に買いたいものです。では、値引きしやすいクルマとは、どのような特徴があるのでしょうか。
■値引きしやすいクルマは新型車と在庫車
クルマの購入を検討している人にとって、クルマがどのくらい値引きされるかは気になるポイントです。
実際、値引きがしやすいクルマというのはあるのでしょうか。
まず、新たに新規モデルやフルモデルチェンジ(以下、新型車)が登場した場合には、メーカーや販売店としても力を入れて販売したいクルマであることから、メーカーによっては値引きされやすいクルマだといいます。
国産系販売店スタッフによると、次のように説明しています。
「新型車の発売時は一般公開前の段階から何度も戦略会議がおこなわれ、増販に取り組みます。
販売店としても売りたいクルマなので、顧客側の交渉次第では値引き出来る可能性もあります」
しかし、車両本体価格にはメーカーからの卸し価格に加え販売店の経費や利益を上乗せして設定しており、大幅な値引きができるわけではないようです。
そこで、各販売店は新型車が発売された直後には特別キャンペーンを施策として打ち出しています。
過去には、新型車限定でローンの金利を下げたり、数万円から10万円程度のオプションを無料でサービスしたりといったキャンペーンがおこなわれていました。
車両本体価格の値引率が低くても、こういったキャンペーンを利用することで、お得に新型車を購入できることがあるため、狙い目なクルマといえるかもしれません。
また、新型車のほかに、「在庫車」も値引きされやすいクルマです。
正規販売店で新車を購入する場合、注文を入れてから生産をする受注生産のスタイルが主流ですが、販売店では売れることを見越して在庫車として保有している場合があります。
販売店としては、在庫は早めに手放したいため、通常の受注生産の価格よりも安く購入できることが多いようです。
前述とは別の国産系販売店スタッフは、次のように説明します。
「在庫車は置いておくだけで色々コストが掛かります。そのため早く購入頂けるように値引きをすることもあります」
在庫車は買い手がつくまで販売店の敷地内で保管されているか、展示車として店頭に置かれていて、傷が付いたり汚れたりすることのないよう注意を払って管理されています。
在庫車の数は限られており、必ずしも希望通りのクルマが在庫として残っているとは限りませんが、タイミング次第では値引き価格でお得に購入できるようです。
■クルマの値引きしやすい時期は?
一方でクルマの値引きがしやすい時期というのはあるのでしょうか。
クルマの値引きされやすい時期は、店舗で月々に販売しなければならない目標台数を達成するために最後の追い込みをかけるため、月末は通常よりもクルマの値引きをしてもらいやすいようです。
また、国産系の販売会社担当者は次のように説明しています。
「各販売店はそれぞれ新車販売の目標台数を決められており、会社から与えられた店舗の目標数をスタッフごとに割当て、スタッフ1人1人の個人目標が決められています。
順調に販売できている月を除けば、月末になると店舗の目標を達成するために販売スタッフの営業活動は活発になります。
販売スタッフとの値引き交渉の最終決定権は、店長や販売マネージャーにある場合が多いですが、月末は利益よりも台数重視となる傾向にあります」
さらに、月末は注文を入れてもらうために、オプション値引きや下取り価格の上乗せなどの対応も柔軟になるタイミングで、よりお得に購入しやすいといえるでしょう。
新型車を購入するタイミングが「いつ」が狙い時?
また、他社から競合となる新型車が発売になったタイミングも値引きがしやすい時期だといいます。
値引き交渉時に、他メーカーの競合車種を引き合いに出すことで、値引き額を増やすことがあるようです。
競合車種の判断基準は、トヨタ「ヤリス」とホンダ「フィット」、スズキ「スペーシア」とダイハツ「タント」といったように、主にスペックやパッケージが似ているクルマ同士で比較されます。
前述の国産系販売店スタッフは、次のように話します。
「他社の競合はいつもチェックしています。朝礼や販売会議でもしばしば取り上げられ、数字を競っています。
また、競合の見積もりを提示されたときには、販売スタッフのトーク力が必要です。
商品力をアピールして、それでもダメなら値引きで勝負することになるかもしれません」
※ ※ ※
実際、商談において競合車種のスペックを引き合いに出す場合も多いといい、競合と比べて優れている部分をアピールするようです。
クルマ購入の際には、新型車や在庫車が狙い目なクルマといえ、月末、競合メーカーの新型車が発売された時期にお得になる可能性があるといえます。
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