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アナログだけどイカしてる! 昭和の時代に誕生した美しい車3選

くるまのニュース / 2021年2月1日 16時10分

クルマの技術的な進歩は目覚ましいものがありますが、なかでもデザインツールや生産技術が発達し、かつては実現できなかったような複雑な造形の外観も可能になりました。しかし、技術が未熟だった時代でも、優れたデザインのクルマが存在。そこで、昭和の時代に誕生した美しいデザインのクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

■昭和の時代に誕生した美しい外観のクルマを振り返る

 近年、自動車の開発に関係する技術は飛躍的に進歩しました。動力性能や燃費性能だけでなく、デザインや生産工程に至るまで、大きく様変わりしています。

 なかでも3DCGを駆使したデザインや、ボディパネルの成型技術の進化は目覚ましいものがあり、かつては実現できなかったような複雑な外観の造形が可能になりました。

 一方、昭和の頃はすでにCADに代表されるデジタルツールは実用化されていましたが、まだ普及の過渡期であり、多くの開発工程が人間の手によっておこなわれるアナログな時代でした。

 しかし、そんなアナログな手法で開発していた時代でも、優れた外観のクルマが存在。そこで、昭和の時代に誕生した美しいデザインのクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●スバル「アルシオーネ」

近未来のクルマのような先進的なデザインだった「アルシオーネ」近未来のクルマのような先進的なデザインだった「アルシオーネ」

 1985年に発売された2ドアクーペのスバル「アルシオーネ」は、同社初の本格的なスペシャリティカーとしてデビュー。

 外観はまさに「クサビ型」という表現がぴったりなフォルムで、スバル初で唯一のリトラクタブルヘッドライトを採用して、空気抵抗を極限まで抑えたデザインとなっていました。

 実際に空気抵抗係数であるCd値は0.29と、日本車で初めて0.3を下回る値を実現。ドアミラーの形状やカバーされたドアノブ、ダックテール状のトラックハッチなど、さまざまな箇所に空力性能向上の施策が図られています。

 内装のデザインも外観と同様にユニークで、ダッシュボードやハンドル周り、シフトノブに至るまで、飛行機のコクピットをイメージしていました。

 発売当初は1.8リッター水平対向4気筒ターボエンジンのみを搭載していましたが、後にスバル初の2.7リッターの水平対向6気筒自然吸気エンジンを追加ラインナップ。

 また、駆動方式はFFと4WDが設定され、トップグレードには自動で車高を調整できるエアサスペンションが採用されるなど、見た目だけでなく先進的なメカニズムも搭載。

 そして1991年に、いまも語り継がれる美しいクーペの「アルシオーネSVX」にスイッチするかたちで、初代アルシオーネは生産を終えました。

●ホンダ「アコードクーペ」

アメリカナイズされた内外装が新鮮でカッコよかった「アコードクーペ」アメリカナイズされた内外装が新鮮でカッコよかった「アコードクーペ」

 ホンダは1982年に、他メーカーに先駆けて海外生産を開始。初の海外生産拠点はアメリカのオハイオ州メアリーズビル工場で、現地生産第1号車は2代目「アコード」でした。

 その後、生産だけでなく企画やデザインもアメリカでおこなうという取り組みを開始し、最初に開発されたモデルが1988年に日本へ輸入され販売された初代「アコードクーペ」です。

 初代アコードクーペは3代目アコードセダンのシャシをベースに、北米の嗜好にあわせて外観のデザインや内装の意匠と装備、足まわりのセッティングが決められました。

 エンジンは最高出力120馬力を発揮する2リッター直列4気筒SOHCのみで、トランスミッションは4速ATを設定し、スポーティな走りよりもエレガントな走りを重視しています。

 アコードクーペはスタイリッシュなフォルムや、左ハンドル仕様という当時の輸入車信仰にマッチしていたこと、BOSEサウンドシステムの装備など、アメリカらしさを感じさせる華やかなモデルとして人気を獲得。

 その後も1990年には2代目、1994年には3代目が登場するなど、一定のニーズがありましたが、4代目以降は日本でのクーペ人気低迷もあって販売を終了しました。

 なお、北米市場でも、2018年に7代目をもってアコードクーペは廃止されてしまいました。

■ノミで削ったようだけど、シャープなデザインがイカしたクルマとは

●三菱「スタリオン」

無骨に見えながらも洗練されたフォルムが印象的な「スタリオン」無骨に見えながらも洗練されたフォルムが印象的な「スタリオン」

 三菱は1982年に、欧米のスポーツカー市場へ本格参入することを目的に、2ドアクーペの「ギャランラムダ」の後継車として「スタリオン」を発売。

 ボディはリトラクタブルヘッドライトを採用する直線基調の3ドアハッチバッククーペで、スピード感あふれるシャープな印象は正統派スポーツカーそのものです。

 ちょうど国内メーカーではターボエンジンによるパワー競争がおこなわれていた時代で、1983年には2リッター直列4気筒SOHCターボエンジンにインタークーラーを装着し、175馬力(グロス)にパワーアップ。1984年には最高出力200馬力(グロス)まで向上するなど、2リッタークラスではトップクラスに位置していました。

 そして、1987年には2リッターエンジン車に、迫力ある輸出用のワイドボディを採用した限定車「GSR-VR」を発売。さらに1988年には、これに2.6リッターエンジンを搭載し、国内初の50扁平リアタイヤを装着したカタログモデルのGSR-VRが登場します。

 1980年代の終わり、スタリオンは北米でマツダ2代目「サバンナRX-7」やポルシェ「944」と競合するスポーツカーとして人気がありましたが、国内では人気の低迷が続き、1990年に後継車の「GTO」が発売されたことで歴史に幕を閉じました。

※ ※ ※

 2000年代になると軽量化やリサイクルといった観点で、バンパーやフロントグリル以外の外板にも樹脂パーツを採用するクルマが増えました。

 また、樹脂パーツを採用すれば、鋼板では実現することが難しい形状も可能になります。

 今後、EVの普及や自動運転車が登場すれば、クルマの外観は大きく様変わりすると予想されるので、樹脂パーツの採用も一気に加速するのではないでしょうか。

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