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レース未使用! 11台限定フェラーリ「348GTミケロット・コンペティツィオーネ」は買いか?

くるまのニュース / 2021年2月7日 12時0分

フェラーリの完全なるレーシングモデルのレース未使用車は、オークション・マーケットでは価値があるのか? 十数台しか作られなかった348ベースのレーシングモデルに注目が集まる。

■11台だけ製作されたレースモデルの「348」

 ストーリーの始まりは、1993年のイタリアスーパーカー選手権で、フェラーリ「348GT」をドライブしたオスカー・ララウリが、クラス2のチャンピオンに輝いたことにあった。

 その栄光に満ち溢れたリザルトと、それに刺激されたカスタマー・ドライバーのために、フェラーリは翌1994年のBPR GT選手権やル・マン24時間レースに、この348GTを参戦させることを決断。レギュレーションに適合させるために、あらかじめある程度の仕様を変更したホモロゲーションモデルであるロードカーを製作したのだ。

 このロードカーこそが、「348GTコンペティツィオーネ」である。生産台数は、わずか50台のレアモデルだ。

●1994 フェラーリ「348GTミケロット・コンペティツィオーネ」

 この50台の348GTコンペティツィオーネをベースに、さらに実際にレースに使用するための車両を製作したのは、フェラーリがF1以外のワークス活動から撤退して以降、それらのレース活動を受け継いだミケロットである。

 まずはベース車である348GTコンペティツィオーネの仕様を簡単に紹介しよう。あくまでもコンペティションモデルを製作するためのベース車であるため、変更点はさほど多くはない。

 ホイールサイズはフロントが8J、リアが10Jに拡大され、スピードライン製のツーピース・タイプが選択されている。タイヤも各々225/40ZR18、リアが265/40ZR18と拡大された。

 軽量化への取り組みも積極的だった。左右のドアパネルと前後のバンパーはカーボン製を採用した。エンジンもノーマルと共通の3.4リッターV型8気筒の320ps仕様が搭載されていた。

 インテリアではステアリングのセンター部が別体式となり、その下部にはシリアルナンバーが、そしてスクーデリア・フェラーリのエンブレムが入る。シートはカーボン製フレームのレーシングバケットだ。

■レース未使用の貴重なフェラーリとは?

 この348GTコンペティツィオーネのレーシングモデルが、2021年2月のパリ・オークションに出品されることが決まった。主催のRMオークションによれば、ミケロットはさらに50台の348GTンペティツィオーネとは別に、11台のレース参戦用のモデルを製作しているという(諸説あり)。

 エントリー名はあくまでも348GTコンペティツィオーネとなるが、実際には「348コルサ・コンペティツィオーネ」とも、「348GTミケロット・コンペティツィオーネ」とも呼ばれた。

●1994 フェラーリ「348GTミケロット・コンペティツィオーネ」

フェラーリが現在製作するV8モデルのレース参戦車両と比べると、外観はノーマル然としているところがこの時代のホモロゲーションモデルである(C)2021 Courtesy of RM Sotheby'sフェラーリが現在製作するV8モデルのレース参戦車両と比べると、外観はノーマル然としているところがこの時代のホモロゲーションモデルである(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

 348GTミケロット・コンペティツィオーネは、ホモロゲーションモデルの仕様に加え、リアウインドウとスライド式のサイドウインドをプラクシ製とするなど、さらに軽量化が進められ、乾燥重量は1180kgにまでダイエットされた。

 ちなみにこの車重は、ロード仕様の「348GTB」と比較して270kgほど軽い数字だ。

 前後のサスペンションはコニ製のダンパーを使用したもので、ブレーキもブレンボ製のクロスドリルタイプへと改められている。ホイールもこのモデルのためのスペシャルとなり、マグネシウム製が採用された。

 エンジンは348GTBのF119H型がベースとなるが、コンロッドをチタン製とするなど、各パーツの材質や形状変更がおこなわれたほか、8連バタフライスロットルなどを装備。最高出力は無鉛ガソリン仕様でも350psを得たと当時の記録にはある。

 出品車のS/N:99107は、アメリカに輸出されたミケロット・コンペティツィオーネのうちの1台だ。走行距離はわずかに3503km。

 サーキット・ドライブに稀に使用されたようだが、レースへの参戦記録は残っていない。現在では、ル・マン・クラッシックなどへの参加資格を得た348ミケロット・コンペティツィオーネ。そのコンディションを考えれば、サーキット・ドライブを楽しみたいカスタマーにとって、間違いなく「買い」の1台といえそうだ。いったいいくらで落札されるのか楽しみである。

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