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最新のミニバン専用タイヤに換えると走りはどう変わる? トヨタ「アルファード」で試してみた

くるまのニュース / 2021年2月7日 19時10分

2021年2月1日に発表された「EfficientGrip(エフィシェントグリップ) RVF02」は、グッドイヤーの新ミニバン専用タイヤだ。13インチから20インチまで全40サイズを用意、軽自動車サイズから大型ミニバン、インチアップ車まで対応している。グッドイヤーの新型タイヤはどんな特徴があるのだろうか。トヨタ「アルファード」に装着し、クローズドコースで試してみた。

■AA-bが32サイズ、AA-cが8サイズのミニバン専用低燃費タイヤ

 パイロンスラローム、急ブレーキ、障害物回避のような車線変更、2回連続のタイトターン…。タイヤに相当負荷がかかる走りをしても、しっかりとドライバーの要求に応えてくれるので驚いた。それも大型ミニバンのトヨタ「アルファード」で走ってだ。

 ここは富士スピードウェイの「モビリタ」という交通安全訓練施設。普段は安全運転の体験と練習のためのコースとして使っているが、今回はグッドイヤーの新ミニバン専用タイヤ「エフィシェントグリップRVF02」のテストドライブ用に、パイロン設定をアレンジしている。

 ここ数年の販売台数を見てみると、セダンやコンパクトカーの割合が徐々に少なくなり、SUVが伸びている。ミニバン・ハイト系はここ数年のシェア率はあまり変わらないが、それでも4割前後に達している。

 車両の重量があり、背も高いミニバン向けのタイヤには、操縦安定性の要求性能も高い。さらに日本グッドイヤーの調査によると、ミニバンのユーザーからの声は、走行ノイズ(静粛性)、乗り心地、ライフ、低燃費、運転の負担という順で性能に不満を持っているという。そこで開発されたのが「エフィシェントグリップRVF02」である。

 トレッドパターンは、4本のストレートグルーブが基調になっている(タイヤ幅175以下は3本)。センターには1周つながったリブがあるから、きっとしっかりした応答性はここが力を発揮しているのだろう。

 トレッドの内側には多くのスリットがあり快適性の向上に寄与し、外側は大きめのブロックでグリップを高めている。

 従来品の「イーグルRV-F」とショルダーピッチ数を比較すると、64から68へとおよそ6%ほど細かくなっている。ピッチ数を増やし、またランダムに配置することで、路面を叩くピッチ音を分散しているという。それに関連してパターンノイズも14%低減している。

 接地面形状も前後に長めになっている。これはクラウンR(接地面の断面)が丸くなっているためで、路面へのアタリが柔なくなり、騒音と乗り心地が良くなることが期待できる。

 乗り心地という面では、ラウンドサイドウオールも効きそうだ。弧を描くような丸い形状のサイドウオールは、外部からの入力に対してサイドウオール全体がたわむために、衝撃吸収能力は高くなる。

■ドライ路面でハードな走りをしてもスキール音がほとんどしない

 安全運転訓練施設のコース内で、パイロン設定した場所を走ると限界まで試してみたくなるものだが、ミニバンのアルファードということも忘れてコーナーを攻めてみた。それが冒頭の第一印象である。

エフィシェントグリップRVF02のテスト風景。ドライ路で攻めた走りをしてもタイヤがなかなか鳴かないエフィシェントグリップRVF02のテスト風景。ドライ路で攻めた走りをしてもタイヤがなかなか鳴かない

 もちろんスポーツカーとまではいわないが、全高の低いセダンに乗っているような感覚で、パイロンスラロームで振り回して走れる。

 レーンチェンジで素早く大きくハンドルを切っても、スパッ、スパッと切り返してもクルマのロール角はあまり大きくならず、安心して運転できるのが素晴らしい。タイヤのサイドウオールは、乗り心地のために丸くして全体でたわむようになっているが、こうしたコーナリングでも外側のタイヤが必要以上に大きくたわまないことが安定感と安心感につながっている。

 ちなみにアルファードに装着されたタイヤサイズは235/50R18 101W XLだった。

 しっかりと路面を掴むグリップ力はかなり強い。リアタイヤは常時グリップ!という感じで安定している。あとはハンドル操作だけで曲がっていける。つまり前がズルズルと逃げていかないからだ。

 おもしろいことに、ドライ路面でハードに攻めていってもスキール音がほとんど聞こえない。

 ウエットハンドリングコースでも、グリップの強さが光っていた。自動散水設備が整っているから、路面は全体的にビショビショだ。しかしこの路面でも、一気にスパッと滑ってしまうことはなく、アルファードの姿勢変化は穏やかで扱いやすい。

 背の高いミニバンだからリアが滑ってしまうと危ないが、あくまでもフロントタイヤのほうが先に限界を超えるように設定してあるようで、これはアルファードを褒めるべきか、ドライバーは安心していられる。

 低燃費タイヤのトレッドコンパウンドは、基本的にウエットに弱いことになっているが、このタイヤはシリカをうまく配合して、低転がりとウエット性能の両立を図っているようだ。

 ラベリング制度の成績も、転がり抵抗AA-ウエットbが32サイズ、AA-cが8サイズとかなり優秀だ。

2021年2月1日に発表、同年3月1日より発売されるグッドイヤーの新ミニバンタイヤ「Efficient Grip(エフィシェントグリップ) RVF02」2021年2月1日に発表、同年3月1日より発売されるグッドイヤーの新ミニバンタイヤ「Efficient Grip(エフィシェントグリップ) RVF02」

 コース内には人工的な段差が設けられていて、ここが乗り心地を試すコースになっているのだが、突起の場所でのアタリは強くなく丸みがあるし、乗り越えたところでの振動の収まりも良かった。

 ミニバン専用タイヤの中でも、グッドイヤーの「エフィシェントグリップRVF02」は、走りと快適性を高いレベルで両立したタイヤとしておすすめできる。

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