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日産新型「パスファインダー」登場で振り返る! 日産の魅力的なSUV5選

くるまのニュース / 2021年2月9日 6時10分

日産は2021年2月5日(日本時間)に、北米市場向けSUVの新型「パスファインダー」を発表しました。初代パスファインダーは1986年に日本でも「テラノ」として発売され、RVブームを背景にヒットしたモデルです。そこで、日産の歴代SUVのなかから、とくに記憶に残るモデル5車種をピックアップして紹介します。

■日産が誇るイカしたSUVを振り返る

 日本時間の2021年2月5日、日産は北米市場で展開するSUVの新型「パスファインダー」を発表し、発売は2021年夏を予定していると公表しました。

 1986年に登場した初代から数えて5代目にあたり、外観は初代をオマージュしたデザインを一部に採用するなど、新型「フェアレディZ」でも見られるデザイン手法を取り入れています。

 現在、世界的に人気のSUVですが、かつて日産はSUVの源流といえる本格的なクロスカントリー4WD車を多数輩出しており、さらに都会的なモデルも存在。

 そこで、日産の歴代SUVのなかから、とくに印象的なモデル5車種をピックアップして紹介します。

●初代テラノ

洗練されたフォルムでヒット作となった初代「テラノ」洗練されたフォルムでヒット作となった初代「テラノ」

 日産は1986年に、9代目「ダットサントラック 4WD」をベースに、ステーションワゴンタイプのボディを架装したクロスカントリー4WD車(以下、クロカン車)の初代「テラノ」を発売しました。

 当時、トラックのラダーフレームをベースにSUVに仕立てる手法は一般的で、日産以外でも各メーカーが同様なモデルを展開していました。

 初代テラノは悪路走破性の高さだけでなく、アメリカのSUVをイメージさせる洗練されたデザインが評価され、折しも「RVブーム」「スキーブーム」が始まろうとしていた時代背景もあり、ヒット作となります。

 冒頭にある初代パスファインダーもテラノと同一のモデルとしてアメリカで販売され、同じくヒットを記録。

 発売当初、搭載されたエンジンは2.7リッター直列4気筒OHVディーゼルエンジンのみでしたが、1987年には3リッターV型6気筒ガソリンエンジン搭載車を追加ラインナップしてユーザー層を広げました。

 また、アメリカのSUVにならってボディは定番の2ドアでしたが、使い勝手を考慮して1989年に4ドアモデルを発売したことや、クロカン車としては珍しかった4速AT車を設定するなど、さらなるユーザーの拡大に成功します。

 質実剛健なクロカン車のイメージを払拭する優れたデザインは、今も色褪せない魅力があります。

●8代目ダットサントラック

シリーズ初の4WDモデルが設定された8代目「ダットサントラック」シリーズ初の4WDモデルが設定された8代目「ダットサントラック」

 現在、日本の市場では小型のピックアップトラックは絶滅に近いほど激減してしまいましたが、かつては中小企業や個人商店の物流を支える存在で、各メーカーがラインナップしていました。

 なかでも日産「ダットサントラック」は、初代が第二次大戦前の1935年に発売された、歴史あるモデルです。

 初代は720ccエンジンを搭載した小型車でしたが、その後、代を重ねるとエンジンやボディが大きくなり、1980年には8代目ダットサントラックが誕生。

 ボディタイプはシングルキャブを基本に、キャビンの長さを延長したキングキャブ、そしてシリーズ初の4ドアモデル、ダブルキャブをラインナップし、同時に初めて各ボディすべてに4WD車も加わりました。

 外観は直線基調のフォルムに、フロントフェイスは丸目4灯に加え角目4灯を設定したことで乗用車的なエッセンスを取り入れています。

 当時、まだ日本ではRVブームが始まる前でしたが、ハイリフトされた4WDモデルは日本車らしからぬ力強さと、スポーティな一面を兼ね備えており、商用だけでなく、マリンスポーツやウインタースポーツに最適な趣味のクルマとして人気が高まりました。

 そして、1985年に前出の初代テラノのベースとなった9代目へモデルチェンジされると、より洗練されたデザインとなり、テラノと人気を二分する存在になります。

●ミストラル

初代「テラノ」を都会的にアレンジした「ミストラル」初代「テラノ」を都会的にアレンジした「ミストラル」

 現在、好調なセールスを記録しているSUVは、オンロードでの走行性能を追求し、デザインも都会的なイメージのモデルの「クロスオーバー」と呼ばれるモデルが主流です。

 その先駆けとなったといっていいモデルが1994年に発売された「ミストラル」で、欧州向けにスペイン工場で生産され、日本に輸入した輸入車でした。

 RVブームでクロカン車のヒットが続くなか日産は車種の拡充を図り、ミストラルはテラノと同じく9代目ダットサントラックのラダーフレームを流用することで開発。当初はロングボディ3列シートの4ドアのみの設定でしたが、後に2ドアのショートボディを追加しています。

 外観は質実剛健なテラノに比べ乗用車を意識したデザインで、足まわりのセッティングもオンロード走行を重視するなど、直進安定性や乗り心地の良さを追求した稀有なクロカン車です。

 国内仕様のパワートレインは2.7リッター直列4気筒OHVディーゼルターボと4速ATの組み合わせのみと、やはり悪路走破性よりもイージードライブ化に特化していました。

 1997年のマイナーチェンジでフロントフェイスが一新され、より個性的なデザインへ変貌。しかし、テラノほどの人気を獲得できず、またRVブームの終焉もあり、ミストラルは1999年に一代限りで生産を終了しました。

■クロカン車の終焉とSUVへのバトンタッチ

●3代目サファリ

よりラグジュアリーな内外装に変貌した3代目「サファリ」よりラグジュアリーな内外装に変貌した3代目「サファリ」

 日産はすでに国内外で人気となっていたトヨタ「ランドクルーザー」に対抗すべく、「パトロール」の後継車として大型クロカン車の初代「サファリ」を、1980年に日本で発売しました。

 1987年には2代目にモデルチェンジし、RVブームで人気が急上昇。ラインナップは2ドアのショートと、4ドアのロングがあり、初期は商用車のバンのみでしたが、後に乗用車のワゴンが追加されます。

 そして、1997年にラグジュアリーなクロカン車となる3代目サファリが登場しました。

 ボディは先代に引き継いて2ドアと3ドアをラインナップし、4ドアでは全長4910mm×全幅1930mm×全高1865mmと海外でも通用する堂々した体躯に変貌。

 ビッグサイズながら、先代の無骨なイメージからスタイリッシュなフォルムとなったことと、内装も高級車と呼ぶにふさわしい豪華なものとなっています。

 エンジンは4.2リッター直列6気筒と2.8リッターのディーゼルを基本とし、4.5リッターガソリンも設定。2002年に一旦国内向けの販売を休止し、マイナーチェンジとともに販売を再開すると、新開発の245馬力を発揮する4.8リッター直列6気筒DOHCを搭載しました。

 駆動方式はまだハイテク化を抑えており信頼性の高いパートタイム式4WDを採用し、リアにLSDを標準装備してデフロックを設定するなど、高い悪路走破性を実現。

 かなりの進化をみせたサファリでしたが、日本では人気低迷から3代目をもって販売を終了しました。中東やアフリカなど、海外では引き続きパトロールの名で販売が継続されており、インフィニティブランドでも「QX80」として展開しています。

●初代エクストレイル

クロカン車のイメージを残していた初代「エクストレイル」クロカン車のイメージを残していた初代「エクストレイル」

 日産「エクストレイル」は2000年に初代が登場し、すでに20年の歴史がある都会的なSUVです。とくに初代は歴代モデルでもオフロード性能を重視しており、クロカン車の実力を色濃く残しているのが特徴となっています。

 外観は直線基調なデザインで、力強さとスマートな印象を融合。比較的最低地上高を高くしたことで、クロカン車の雰囲気もあります。

 エンジンは150馬力を発揮する2リッター直列4気筒を搭載し、トランスミッションは5速MTと4速ATを設定。駆動方式はスタンバイ式の4WDで、走行モードは手動での切り替えも可能でした。また、FFの2WDも用意されており、4WDを必要としないユーザー層にも対応。

 内装では撥水性の生地を採用したシートや洗えるラゲッジボードを設定し、2003年のマイナーチェンジでは跳ね上げ式ステアリングを新たに装備し、運転席で着替えることができるなどアウトドアスポーツ愛好者の声を反映しています。

 そして2001年には、専用のフロントバンパーと大型フロントグリルを装着し、シリーズ最高の280馬力を誇る2リッター直列4気筒ターボ「SR20VET型」エンジンを搭載する「エクストレイル GT」が、日本国内専用車として追加されました。

 2007年に登場した2代目も初代のコンセプトを継承していましたが、現行モデルの3代目では、よりクロスオーバーのイメージを強めています。

※ ※ ※

 今回、紹介したモデルを振り返ってみると、1990年代に日産は、サファリ/テラノ/ダットサントラック/ミストラルと、4台のクロカン車を同時に販売していたことになります。

 それほどまでに当時のRVブームではクロカン車が爆発的に売れており、現在のSUV人気の比ではありませんでした。

 しかし、ブームの終焉とともにクロカン車は急激に人気がなくなり、一時は良質な中古車がたくさん売られていたほどです。

 そんな中古車もいまではほとんど淘汰されてしまい、まさに「夢のあと」といったところではないでしょうか。

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