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クルマのエアコンは意外と汚れてる!? 花粉が気になる季節のお手入れ術

くるまのニュース / 2021年2月28日 9時30分

クルマのカーエアコンは、車内の空気をキレイに保つのに重要な役目を果たしていますが、フィルターを交換するのを忘れてしまいがちです。カーエアコンのお手入れ方法について、クルマの整備に聞いてみました。

■エアコンのフィルターは自分で交換できる?

 春先のこの時期、多くの人が悩まされる花粉が飛ぶ季節です。

 2000年代以降に発売されたクルマの多くは、エアコンには、砂やホコリ、虫や花粉などを取り込まないようにフィルターが付いていますが、車内の空気をキレイに保ってくれる重要な役割なのに放置されがちなパーツのひとつでもあります。

 クルマのエアコンのお手入れは、どのようにしたらよいのでしょうか。整備工場に勤める整備士に聞いてみました。

「取扱説明書などにも記載されていますが、エアコンのフィルターは定期的に交換が推奨されているパーツのひとつで、交換の目安は1年または1万kmから1万2000kmです。しかし、汚れてもニオイを感じることがあまりないため、何年も交換されていないクルマは多いです」

 汚れたままのフィルターを使い続けていると、逆に汚い空気を吸うことになってしまいますが、エアコンのフィルターは自分でも比較的かんたんに交換ができます。

「エアコンのフィルターは事前に少し調べれば自分で交換できます。カー用品店やネットでも購入できるパーツですが、適合表などで調べて自分のクルマに適合するフィルターを購入したてください」(整備士)

 エアコンのフィルターは、助手席前のグローブボックスを取り外した場所に設置されていることが多いそうです。

 グローブボックスを取り外して、本体のフィルターカバー(フタ)を開き、なかの汚れたフィルターを新品に交換して元の状態に戻せば完了します。

「クルマに詳しくない人でも、場所さえ把握できれば30分もかからずに交換できます。

 ただし、注意して欲しいのは、グローブボックスの取り外しです。国産の軽自動車などはグローブボックス内側に爪などで引っかかっているだけなので簡単に取り外せますが、とくに輸入車など車種によっては、グローブボックス本体をビス留めしているケースも多いようです。

 グローブボックスを力ずくで取り外そうとすると、樹脂パーツにヒビが入ったりツメが折れてしまうこともあるので、注意しながら作業してください」(整備士)

 最近では、より微細なPM2.5なども吸着できるフィルターも販売されています。自分のクルマに装着できるものであれば、高性能なフィルターを装着するのもおすすめだそうです。

 また、花粉を車内に取り込みたくない場合、エアコンの「内気循環」と「外気導入」はどちらを使うのが良いのでしょうか。

「外気を導入してもフィルターがホコリや花粉もカットしてくれるので、どちらを使っても問題はありません。

 車内と外気との温度差が大きく曇りやすいときは『外気導入』を使用してください。換気ができて、車内の酸素濃度を上げるというメリットもあります。

『内気循環』は、冷房や暖房で車内の温度を早く変化させたいときには有効です。またトンネル内での排気ガスや外気のニオイなどを車内に取り込みたくないときにも一時的に『内気循環』にするといいと思います。

 一方で、内気循環は酸素濃度が下がって眠気を誘発することがあるので、適宜外気導入に切り替えるのがおすすめです。

『AUTO(オート)』モードを押せば、自動的に外気と内気が切り替わります。ちなみにメーカーでは、通常時は外気導入を推奨しているようです」(整備士)

■エバポレーターにカビが発生!? DIYでキレイにできる?

 この時期欠かせないカーエアコンのスイッチを入れたとき、嫌なニオイが漂うことがあります。

 これはカーエアコンに欠かせないパーツであるエバポレーターに付着した雑菌やカビが増殖していることが原因といわれています。

エアコンのニオイの原因はエバポレーターのカビかもエアコンのニオイの原因はエバポレーターのカビかも

 しかもこのエバポレーターは、手の届きにくいダッシュボードの奥に配置されており、一般ドライバーがDIYで洗浄することは非常に難しいとされています。

 エバポレーターは車内に送り込む空気を冷やすためのもので、「気化熱」を使って空気を冷やすシステムを担う、カーエアコンの重要なパーツのひとつです。

 液体が気化するときに周囲から奪う熱量のことを気化熱といいますが、液体から気体へ、また液体へと繰り返す物質「冷媒」をコンプレッサーで液体にし、エバポレーター内で気体にすることで気化熱を発生させる仕組みです。

 気化熱によって冷えたエバポレーターを通過した空気が、通風口を通じて送り込まれることで、車内の温度を下げるというわけです。

 そして空気を冷やすとき、エバポレーターに付着した水分が集まると結露となります。エンジンをかけたまま停車していると、車体の下にポタポタと垂れてくる水は、この結露した水分です。

 その結露した水分は、エンジンルーム内の風通しが悪い奥のほうでエバポレーターに付着したまま残ることが多く、その水分に雑菌やカビが繁殖し、悪臭の原因となってしまうのです。

 ちなみに暖かい空気(ヒーター機能)は、エンジンの熱を利用して暖めた空気を使用しています。

 効率的かつ原始的なシステムを利用しているのですが、カーエアコンがなかった時代の古いクルマにもヒーター機能だけは備わっているのは、エンジンの熱を利用しているからです。

 エバポレーターから発生する嫌な臭いを取り除くには、専用の洗剤で洗浄するのが一番ですが、前述のように設置されている場所に到達するまでが非常に難しく、一般のユーザーが作業するのは至難の業となっています。

 そこで、エバポレーターの洗浄の仕方を前出の整備士に聞いてみました。

「空気を冷やすエバポレーターはグローブボックスのさらに奥に設置されており、車種によってはグローブボックスだけでなくダッシュボードまで取り外すこともあります。

 インターネットでDIYの手順動画などもあがっていますが、失敗して破損すると修理が必要になるので、プロに任せたほうがいいでしょう」

 お金はできるだけかけたくありませんが、グローブボックスやダッシュボードを取り外すのは素人には大変な作業です。やはり整備士やディーラーに任せるのが安心だといえます。

「エバポレーター専用の洗浄液は決して高くないのですが、簡易的な方法から、分解してファンの洗浄までさまざまでメニューがあり、複雑な作業をおこなう場合は工賃がどうしても高くなってしまいます。料金も数千円から3万円くらいまであり、輸入車ではそれ以上になるケースもあります。

 洗浄するタイミングですが、使用状況や駐車状況によっても大きく変化します。車検のタイミンングでエアコンからニオイがしていなければ、洗浄しなくてもまだ大丈夫でしょう。通常は悪臭が出はじめてから洗浄を依頼すればいいと思います」(整備士)

※ ※ ※

 クルマのエアコンに関連するパーツの交換は、フィルターは自分でメンテナンスして、エバポレーターはプロに任せるのが良さそうです。

 エアコンは1年中使用するものなので、定期的にお手入れしてクリーンな車内を保ちましょう。

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