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最後にひと花咲かせるか? モデル末期に登場した魅力的な限定車5選

くるまのニュース / 2021年3月10日 6時10分

かつて、国産車モデルライフは4年といわれていましたが、近年は6年から8年が標準的で、なかには10年もフルモデルチェンジしない車種も珍しくありません。そうしてモデル末期になると、特別仕様車や限定モデルが登場しますが、なかには大いに魅力的なモデルも存在。そこで、モデル末期に登場した逸品といえる限定車を、5車種ピックアップして紹介します。

■有終の美を飾った限定車を振り返る

 昭和の時代はフルモデルチェンジするタイミング、いわゆるクルマのモデルライフは、国産車では4年が一般的でした。しかし、近年は6年から8年とモデルライフは長くなる傾向にあり、なかには10年以上もフルモデルチェンジしないモデルも珍しくありません。

 モデルライフ末期になると販売台数は低下していきますが、メーカーもなるべく多くの台数を売りたいということで、装備を充実して価格を抑えた特別仕様車や限定車を販売するのが通例です。

 そこで、モデル末期に登場した魅力的な限定車を、5車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「86 GT“BLACK LIMITED”」

「AE86型トレノ」の限定車をオマージュした「86 GT“BLACK LIMITED”」「AE86型トレノ」の限定車をオマージュした「86 GT“BLACK LIMITED”」

 2012年、トヨタとスバルの共同開発によってトヨタ「86」とスバル「BRZ」がデビューしました。外観はやや長めのフロントノーズにショートデッキと、正統派FRクーペのフォルムで、ボリューム感のある前後フェンダーにシャープなフロントマスクが特徴的です。

 2020年11月に2代目となる新型BRZの北米仕様が発表されましたが、86はいまだに新型についてアナウンスされていません。しかし、すでに86の受注は終了しているとされ、新型の登場も秒読み段階と目されています。

 2020年3月には、トヨタは86の特別仕様車「GT“BLACK LIMITED”」を発表。限定台数はMT車、AT車それぞれ43台の合計86台とアナウンスされました。

 GT“BLACK LIMITED”はGTグレードをベースに、「AE86型 スプリンタートレノ」の最後を飾った特別仕様車の「GT APEX“ブラックリミテッド”」をオマージュしています。

 外観はクリスタルブラックシリカの専用ボディカラーにブロンズカラーホイールで、より精悍さがアップ。

 さらに内装はブラックに統一し、助手席前のインネルには専用ロゴ“BLACK LIMITED”をあしらったブロンズカラーの刺繍が施され、本革とアルカンターラを組み合わせたシート表皮を採用し、スエード調のメーターバイザーとするなど、特別感と上質感ある雰囲気を演出しています。

 86 GT“BLACK LIMITED”は、当然ながら申し込みが多数あったため、抽選での販売となりました。

●スバル「S402」

4代目「レガシィ」の性能を突き詰めたコンプリートカー「S402」4代目「レガシィ」の性能を突き詰めたコンプリートカー「S402」

 すでにスバルの国内ラインナップから消えてしまった「レガシィB4/ツーリングワゴン」ですが、大きな転換期となったモデルといえば2003年に登場した4代目といわれています。

 4代目ではボディがシリーズ初の3ナンバー専用サイズとなり、スポーティさだけでなく上質さもアップ。さらに等長等爆エキゾーストシステムの採用で、いわゆる「ボクサーサウンド」からの脱却も果たしました。

 この4代目は2009年に5代目へとモデルチェンジしましたが、その直前の2008年5月に4代目レガシィをベースにしたコンプリートカーの「S402」が発売されました。

 S402を開発したのはスバルのモータースポーツ活動を支えてきた「STI(スバルテクニカインターナショナル)」で、STIが考える「究極のグランドツーリングカー」として限定402台を販売。

 B4、ツーリングワゴンそれぞれをベースに、エンジンは海外仕様の2.5リッター水平対向4気筒ターボをチューニングし、専用のツインスクロールターボチャージャーに換装。その結果、最高出力は285馬力まで高められました。

 外観では左右20mmずつ拡幅した専用のフロントフェンダーをはじめ、ドライカーボン製フロントアンダースカート、BBS製18インチ鍛造アルミホイールなどを採用。

 ほかにも減衰特性を変更したビルシュタイン製サスペンションや、ブレンボ製フロント対向6ポット/リヤ対向2ポットブレーキキャリパーなどのパーツが奢られています。

 ボディ、シャシ、エンジンと総合的にチューンナップされたS402は、まさに4代目レガシィの集大成といえるモデルです。

●マツダ「RX-7 スピリットR」

「RX-7」のポテンシャルを最大限に高めた最後の限定車「スピリットR」「RX-7」のポテンシャルを最大限に高めた最後の限定車「スピリットR」

 1991年、マツダは究極のロータリースポーツとしてアンフィニ「RX-7」を発売。古典的なイメージと新しさが融合した流麗なフォルムに255馬力のロータリーターボを搭載し、一躍人気となりました。

 しかし、排出ガス規制の強化もあって、2002年に生産を終了。その直前となる2002年4月に限定モデルの「スピリットR」が登場しました。

 スピリットRは2シーター5速MT仕様の「タイプA」、4シーター5速MT仕様の「タイプB」、4シーター4速AT仕様の「タイプC」の3仕様が用意され、BBS製17インチホイール、レッド塗装ブレーキキャリパー、専用のソフト塗装インテリアパネルなど共通の内外装を採用。

 なかでもタイプAは、2シーター化とレカロ製専用フルバケットシートにより車重を約10kg軽量化し、さらにドリルドタイプ大径4輪ベンチレーティッドディスクブレーキ、高剛性ステンレスメッシュブレーキホースの採用により、制動性能を一層強化したことで、シリーズ最上となる走りの性能を実現。

 まさに、最後の限定車にふさわしい究極のRX-7がスピリットRです。

■現役モデルで発売された魅力的な限定車とは!?

●日産「フェアレディZ 50th Anniversary」

初代のレーシングマシンをオマージュした「フェアレディZ 50th Anniversary」初代のレーシングマシンをオマージュした「フェアレディZ 50th Anniversary」

 日産は1969年に、小型スポーツカーの初代「フェアレディZ」を発売。とくにアメリカ市場では空前の大ヒットを記録し、日本を代表するスポーツカーとなりました。

 その後、フェアレディZは代を重ね、2008年に6代目が登場。最高出力336馬力を発生させる3.7リッターV型6気筒エンジンを搭載。ボディは全長4250mm×全幅1845mm×全高1315mmと大柄ですが、先代よりもショートホイールベース化が図られ、初代から続く独特のドライブフィーリングを再現したといいます。

 そして、2019年3月に「GT-R」と併せてフェアレディZ誕生50周年記念モデル 「フェアレディZ 50th Anniversary」が発表され、7月に発売。2020年3月末までの期間限定モデルとなっていました。

 特別な仕様としては内外装がメインで、外装は50周年記念バッジと50周年記念ステッカー、専用19インチアルミホイールなどが装備され、なかでもボディサイドストライプステッカーとボンネットからリアハッチまでを同色の2トーンカラーとし、往年のレーシングマシンのイメージを再現。

 内装も50周年記念型押しロゴ入りのシートや、専用のステアリングホイールが装着されています。

 2020年9月に、次期型フェアレディZのプロトタイプが公開されましたが、50th Anniversaryが7代目最後の限定車となりそうです。

●ホンダ「シビックタイプR Limited Edition」

鮮やかなイエローのカラーをまとった「シビックタイプR Limited Edition」鮮やかなイエローのカラーをまとった「シビックタイプR Limited Edition」

 2020年2月にホンダは、2021年モデルの「シビックタイプR」をベースに、軽さと速さをさらに研ぎ澄ました限定車「Limited Edition(リミテッドエディション)」を発表しました。

 日本をはじめ、欧州、北米、オーストラリアなど全世界で約1000台が限定販売され、日本では200台限定で発売。

 なお、シビックタイプRはイギリス工場で生産されているモデルで、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、改良型の2021年モデルの生産が遅れ、このリミテッドエディションも発売が延期されました。

 リミテッドエディションは、エンジンの冷却性能向上やブレーキの改良、内装の質感が改善された2021年モデルのシビックタイプRに加え、1990年代のタイプRを彷彿とさせるサンライトイエローの復刻カラー『サンライトイエローII』とブラックの2トーンカラーを採用。

 さらにBBS製20インチ鍛造アルミホイールとミシュラン製パイロットスポーツ Cup2を装着し、リアワイパー、トノカバーなどの装備類を廃止することで、軽量化を図っています。

 また、リミテッドエディションは2020年7月に、三重県鈴鹿サーキットにおいてFF車最速となる2分23秒993というラップタイムを記録し、進化した実力を披露しました。

 現在、シビックタイプRは生産分が完売したことで一旦販売を終了。次期型については未定となっていますが、日本国内生産に戻される可能性もあります。

※ ※ ※

 高性能モデルの限定車はこれまでも数多く販売されていますが、近年は発売と同時に争奪戦が繰り広げられています。

 もちろん、純粋に乗りたいというユーザーが多い一方で、値上がりを期待した投機目的のユーザーもいます。

 台数を限定せず、期間限定販売ならば争奪戦にはなりませんが、メーカーにもできない事情があるようで、しばらくは品薄商法がなくなりそうもありません。

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