1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

2021年もコロナで中止 メルセデスにとってのジュネーブショーとは

くるまのニュース / 2021年3月21日 20時10分

例年3月にスイス・ジュネーブで開催されるモーターショーがジュネーブショーだ。世界5大モーターショーのひとつとされ、初開催は1905年と、100年以上の歴史を持つモーターショーだが、2020年の昨年、そして2021年の今年と、新型コロナウイルス感染拡大による影響で中止となった。ジュネーブショーとはどんな重要性があったのか。メルセデス・ベンツからリリースが届いたので見ていこう。

■50年前の1961年、「220SEクーペ」がジュネーブで世界初公開

 独メルセデス・ベンツは2021年3月16日、過去ジュネーブショーで世界初公開した歴史的なモデルについてリリースを発表した。

 ジュネーブショーは、毎年3月にスイス・ジュネーブにあるコンベンションセンター「Palexpo(パレクスポ)」で開催される国際モーターショーだ。

 初開催されたのは、いまから100年以上前の1905年。これが欧州で最初に開催された本格的なモーターショーで、1904年4月29日に当時のスイス自動車クラブ(ACS)が、1200平方メートルの敷地で開催したのが始まりだ。いまでは世界5大モーターショーのひとつとされている。

 そんな歴史と伝統のあるジュネーブショーも、新型コロナウイルス感染拡大による影響で2020年、そして2021年と2年連続して開催が中止された。

 リゾート地であるジュネーブで開催される国際モーターショーということもあり、各自動車メーカーは高級車やスーパースポーツカーなどをワールドプレミアするのが、他の地域のモーターショーとは異なる特徴となっている。

 メルセデス・ベンツにとってもジュネーブショーは特別な位置づけだったという。過去ジュネーブショーで世界初公開されたモデルを見ていこう。

●1961:220SEクーペ(W111型)

 いまから50年前の1961年、メルセデス・ベンツの歴史のなかでもっともエレガントなクーペのひとつがジュネーブショーでお披露目された。この2ドアモデルは同年秋に発表されたカブリオレとともに、およそ11年にわたって生産された。

1961年のジュネーブショーで世界初公開されたW111型220SEクーペ1961年のジュネーブショーで世界初公開されたW111型220SEクーペ

 220SEクーペは「テールフィン」と呼ばれたサルーンをベースにしており、同じくW111というモデルシリーズ名が与えられた。ただし、クーペのボディはサルーンに比べて80mm低いため、ラジエターグリルとフロントライトユニットだけが引き継がれたという。

 クーペとカブリオレは、現在でもマニア垂涎のモデルであり、とくにV8エンジンを搭載した後期型はメルセデス・ベンツのクラシックカーのなかでも人気の高いモデルとなっている。

●1991:Sクラス(W140型)

 1991年のジュネーブショーで登場した高級サルーンで、Sクラス名になって3代目のモデルだ。

1991年のジュネーブショーで世界初公開されたW140型Sクラス。写真は600SEL1991年のジュネーブショーで世界初公開されたW140型Sクラス。写真は600SEL

 安全性や快適性、持続可能性など、数々の革新的な技術が盛り込まれている。乗り心地は先代のモデルシリーズ126よりも大幅に改善されていた。

 メルセデス・ベンツ初のV12エンジンを搭載した600SEと600SELは、408psの最高出力を発揮。1995年のマイナーチェンジでは、140シリーズにESPを、1996年にはブレーキアシストシステム(BAS)を初めて搭載。このモデルは1998年9月まで生産され、現在ではネオ・クラシックカーとして高い人気を誇っている。

 2021年からは、ドイツで歴史的文化財に分類され、歴史的車両を意味する「H」登録プレートを取得することができるようになった。

■トレンドセッターとなったツーリングワゴンもジュネーブで初公開

●1996:Cクラスワゴン(S202型)

 いまから25年前の1996年、ジュネーブモーターショーで初代Cクラスステーションワゴンを発表した。

1996年のジュネーブモーターショーで登場したCクラスツーリングワゴン(S202型)1996年のジュネーブモーターショーで登場したCクラスツーリングワゴン(S202型)

 1993年に初代Cクラスセダン(W202型)が登場してから3年後、スポーティでコンパクトなワゴン(S202型)が登場し、モデルレンジが広がっていった。

 荷室容量は465リッターから1510リッターで、当時のこのクラスでは最大の容量を誇っていた。セダンと同様ワゴンもCLASSIC/ELEGANCE/ESPRIT/SPORTのデザインラインが用意された。エンジンは当初、3種類のガソリンエンジンと2種類のディーゼルエンジンから選ぶことができた。

 マイナーチェンジではエクステリアデザインを変更。また1997年には「C43 AMG」、1998年には「C55 AMG」が登場。これらをトップモデルとし、新しいエンジンバリエーションも追加された。F1では、「C43 AMGステーションワゴン」が公式メディカルカーとして採用された。

●1996:Eクラスワゴン(S210型)

 ドイツにおいてEクラスは「Tモデル」と呼ばれる。Tとは「Tourism & Transpotation」の頭文字であると同時に「Trendsetter(トレンドセッター:流行の中心)」ともいえる。

 メルセデス・ベンツを代表するミドルクラスのモデルだが、1996年のジュネーブショーでは2代目Eクラスステーションワゴン(S210型)が初公開されている。

1996年のジュネーブモーターショーで登場したEクラスツーリングワゴン(S210型)1996年のジュネーブモーターショーで登場したEクラスツーリングワゴン(S210型)

 特徴的なツインヘッドランプのフロントを持ち、最大1975リットルの巨大な収納スペースを提供、これは業界の記録となった。またオートマチックレベルコントロールを標準装備していた。

 オプションでは、進行方向と逆向きに座るサードベンチシートが用意され、それを装着すると7人乗りになった。

 エンジンは95psから279psまで用意されていた。1998年からは354psのAMGバージョン「E55 AMG」がワゴンに用意された。

* * *

 ジュネーブショーの主催者は2020年6月29日、ジュネーブショーの開催権利をジュネーブショーの会場となる展示施設「Palexpo」を運営するPalexpo SAに売却することを決定している。

 これは2020年の開催中止により、多額の損失が発生したためだという。2022年以降の開催見通しは立っていないが、歴史と伝統のあるジュネーブショーの復活を多くの自動車ファンは待ち望んでいることだろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください