トヨタ「ハリアー」にレース技術を注入!? トムスカスタムでスポーツ&プレミアムに変身
くるまのニュース / 2021年4月10日 18時10分
2020年6月に発売されてから好調な販売をみせるトヨタ「ハリアー」ですが、専用カスタムパーツをトムスが開発しました。レースの知見を活かしたエアロパーツなどを装着したハリアーとはどんなモデルなのでしょうか。
■トムスがトヨタ「ハリアー」をひと味違うスタイルにカスタム!
2020年6月に登場した4代目のトヨタ「ハリアー」は「RAV4」の基本コンポーネントを用いて開発された都市型クロスオーバーSUVです。
外観はよりスタイリッシュに、内装はよりプレミアムに進化。メカニズムはパワートレイン/プラットフォームともにRAV4譲りの基本性能の高さに加えて、「重厚でシットリ」、「自然に曲がる」といったハリアー独自の乗り味がプラスされています。
筆者(山本シンヤ)は、実際に見て・触って・乗って思ったのは、「ちょっと背伸びをすれば手が届く」、「高級だけど豪華じゃない」など、日本人の心を揺さぶるような絶妙な立ち位置であること。つまり、ハリアーは「現代に蘇ったマークII」といっていいでしょう。
そんなハリアーの販売は絶好調で、月販目標台数3100台に対して8000台から9000台をコンスタントに記録。ちなみにこれは兄弟車であるRAV4の倍近い数値です。
価格は299万円から504万円と決して安くはないモデルですが、好調な販売を見ると、「欲しい!」と思わせる魅力があるという証拠でしょう。
しかし、「売れている=街で見かけることが多い」ということもあり、ほかの人とは違う「プラスα」を求めるユーザーも多いと聞きます。
そんなことから、ハリアーには豊富なカスタマイズパーツが用意されています。その代表といえば、トヨタ直系のカスタマイズブランド「GRパーツ」と「モデリスタ」です。
どちらにもエアロパーツが設定されていますが、GRパーツは「スポ―ツ」、モデリスタは「プレミアム」と性格は明確に分かれています。
そうなると、「スポーツとプレミアム、バランス良く盛り込まれているアイテムは?」という要望があって当然でしょう。
そんな悩みを解決するのが、トヨタ系ながら独立系の「TOM’S(トムス)」です。
トムスは日本を代表するトップレーシングチームであるとともに、「ナンバーワントヨタチューナー」という顔を持っています。
モータースポーツ活動で培った技術と経験を活かしたアイテムというとハード系と思われがちですが、「クラウン/アリスト」やレクサス系を手掛けるようになって以降はプレミアムスポーツ路線が定着しました。
トムスがカスタマイズしたハリアーは、新型コロナの影響でオンライン開催となった東京オートサロン2021内の「オートサロンTV」でお披露目されましたが、今回はナンバー付のデモカーをお借りすることができたので紹介したいと思います。
注目は最新のレーシングカーの空力コンセプトをアレンジしたエアロパーツです。
フロントはエッジの効いたデザインのスポイラーと格子パターンのフロントグリル、フロントバンパーガーニッシュにより、のっぺりした印象のノーマル仕様とは異なった、キリットした印象に変身します。
カナード風のサイドステップやデュフュザー形状リアアンダースポイラーはトムス定番デザインながらもハリアー用に最適化。
ノーマル仕様のハリアーは都会派ながらも腰高な印象が強いですが、トムスのエアロを装着するとどっしりと構えたスタンスになり、これなら「ローダダウンしなくてもいいかな」と思ってしまったくらいです。
大きくイメージを変えた外観に対して、内装は細部の変更が中心です。
ロゴ入りに「プッシュスタートボタン」とPVCレザー素材とステッチによりドア下部のハードプラスチック部の質感アップと傷および汚れ防止効果を持つ「ドアキックプロテクター」を装着。
ドアキックプロテクターは乗り降りの際の傷や汚れ防止が主ですが、ソフトパッドとハードプラスチックの質感の差が気になるハリアーのドア部のバランスを調和させる効果もあります。
■4本出しエキゾースト「トムス・バレル」が心地よい音を奏でる
パワートレイン系はノーマルですが、電子スロットルコントローラー「L.T.S.III」とオーバル左右4本出しのエキゾースト「トムス・バレル」を装着。
デモカーは2リッターガソリンでしたが、やや事務的なサウンドのノーマル仕様に対して、音量はノーマル同等ながらも心地よいサウンドがプラスされています。
トヨタ「ハリアー」(トムスパーツ装着)
L.T.S.IIIをスポーツモードにすると発進時のモタツキが少し解消されますが、絶対的なパワーが欲しいのも事実です。
個人的にはハリアーのキャラクターに合うのはハイブリッドだと思っていますが、トムス仕様だとそれをより強く感じてしまいました。
フットワーク系では、サスペンションはノーマルですが、レーシーなクロススポークデザインながらもグロスブラック/リムポリッシュのコントラストを採用したアルミホイール「TH-05」と245/40R20サイズの「ブリヂストン・アレンザ」を装着。
走りはノーマル仕様で高い評価の乗り味をわずかにシャキッとさせた印象で、乗り心地もほぼ犠牲になっていません。
ちなみにアッパーパフォーマンスロットやサスペンションメンバーブレース(前後)、ロアボディ強化ブレースなども用意されていますが、これらを装着したらサスペンションにも手を入れたくなるかもしれません。
個人的にはアフターサスペンションの概念を変えた「アドヴォクス(現在は生産終了)」のようなサスペンションキットがあったらなと思いました。
これらのアイテムは単品購入もできますが、バランスを考えるとトータル装着がおススメです。
GRパーツやモデリスタとはひと味違うトムスのエアロパーツは「ワイルド but フォーマル」なスタイルに仕上がっているので、専用のインテリアなどをプラスしてコンプリートカーとして販売するのもアリかもしれません。
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