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まさに2BOXスポーツの王道! 1980年代デビューのFFスポーツ車3選

くるまのニュース / 2021年4月16日 16時10分

現在、コンパクトカーと呼ばれるクルマは、かつて2BOX(ボックス)車にカテゴライズされていました。文字どおりエンジンルームとキャビンに分かれたボディ構成で、セダンからトランク部分を排除したかたちです。1980年代に隆盛を極めた2BOX車ですが、若者から圧倒的に支持されたのが1.6リッター車です。そこで、1980年代にデビューしたFFスポーツ車を、3車種ピックアップして紹介します。

■1980年代に登場したテンロクエンジンのスポーティ2BOX車を振り返る

 最近はあまり耳にすることがありませんが、現在のトヨタ「ヤリス」や日産「マーチ」のようなモデルは「2BOX(ボックス)車」と呼ばれていました。

 2BOXの呼び名はボディ形状から由来しており、トヨタ「ハイエース」などは1BOX、セダンは3BOX、そして今のハッチバック・コンパクトカーが2BOXに該当します。

 この2BOX車が急激に普及したのは1970年代の終わりから1980年代にかけてで、以降はコンパクトカーの定番となりました。

 なかでも1980年代に登場したモデルで、若い世代から圧倒的に支持されたのが1.6リッター車です。そこで、往年の2BOXスポーツ車を、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「パルサー ミラノX1ツインカム」

ヨーロピアンテイストのデザインと新開発のエンジンが話題となった「パルサー ミラノX1ツインカム」ヨーロピアンテイストのデザインと新開発のエンジンが話題となった「パルサー ミラノX1ツインカム」

 日産は1970年に同社初のFF車である「チェリー」を発売。その後、1974年には後継モデルの「チェリーF-II」が登場し、1978年には次世代のグローバルFFコンパクトカーとして初代「パルサー」が系譜を引き継ぎました。

 そして、1986年に登場した3代目パルサーでは、流行をキャッチアップしたかたちで、2BOXの3ドア/5ドアハッチバックとセダンをラインナップ。

 トップグレードには新開発の1.6リッター直列4気筒自然吸気エンジン「CA16DE型」を搭載した「パルサー ミラノX1ツインカム」が設定されました。

 ミラノX1ツインカムは最高出力120馬力を発揮し、張りのある曲面とシャープなラインを組み合わせたスタイリッシュなボディと相まって、一躍ヒット作になりました。

 また、3代目パルサーはモータースポーツへの参戦も積極的におこなったことで、スポーティさを積極的にアピール。

 最高出力は後に台頭したライバルに対して若干見劣りしたのは否めませんでしたが、日産車初となる「日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞するなど総合的には高く評価されました。

●トヨタ「カローラFX-GT」

シリーズ初のFF高性能モデルとしてデビューした「カローラFX-GT」シリーズ初のFF高性能モデルとしてデビューした「カローラFX-GT」

 現在まで55年もの長い歴史のあるトヨタ「カローラ」シリーズの、歴代モデルのなかで大きな転換期となったといえるのが1983年に登場した5代目です。

 4代目までは全車FRでしたが、5代目では「レビン」を除くモデルがFFとなりました。

 そして、1984年には派生車として「カローラFX」がデビュー。シリーズ初となるスポーティな2BOX FF車として登場しました。

 ボディタイプは3ドアハッチバックと5ドアハッチバックが設定され、トップグレードの「GT」は3ドアのみです。

 シャシは5代目カローラセダンと共通で、サスペンションは4輪ストラットの独立懸架を採用。

 GTにはAE86型レビンと基本的には同じ、最高出力130馬力(グロス)を発揮する1.6リッター直列4気筒DOHCの「4A-GELU型」エンジンを搭載し、当然ながら横置きに改められています。

 カローラの高性能モデルといえば伝統的にレビンでしたが、後述するライバルのホンダ「シビックSi」という速いFF車の台頭から、カローラFXも人気となりました。

 その後、カローラFXは代を重ねて3代目まで続き、実質的な後継車は現在の「カローラスポーツ」です。

 ちなみに「FX」のモデル名は「FF 2BOX」を略して命名されたといいます。

■スポーティなテンロクFF 2BOXの頂点に君臨したモデル

●ホンダ「シビック Si」

後に続く高性能化のスタートラインとなった「シビック Si」後に続く高性能化のスタートラインとなった「シビック Si」

 ホンダ初代「シビック」は新時代の大衆車として1973年に誕生しました。コンパクトな車体ながらFFを採用したことから広い室内を実現し、さらに優れた経済性から大ヒットを記録。

 初代シビックは、現在まで続く国産FF 2BOX車の基本的なレイアウトを採用した先駆け的な存在といえます。

 その後代を重ね、1983年に発売された3代目、通称「ワンダーシビック」では3ドアハッチバックと4ドアセダン、5ドアステーションワゴンの「シャトル」をラインナップ。

 3ドアハッチバックの外観はロー&ワイドを強調した安定感のある直線基調のフォルムで、初代からのキープコンセプトだった2代目に対し、大きく変貌を遂げました。

 同時にトップグレードである「25i」は、軽量な車体に100馬力(グロス)を発揮する電子制御燃料噴射装置を備えた1.5リッター直列4気筒エンジンを搭載。走行性能と運動性能を一気に向上を果たします。

 しかし、ライバル車がターボエンジンやDOHCエンジンを搭載したことからパワー的には優位性は無くなりました。

 そこで、1984年に新開発の1.6リッター直列4気筒DOHC「ZC型」エンジンを搭載した「シビック Si」を発売。

 ホンダの4輪車では「S800」以来14年ぶりとなるDOHCエンジンが復活しました。

 シビック Siにとって、前述のカローラFX-GTは販売上のライバルというだけでなく、「全日本ツーリングカー選手権」ではサーキットの上でもライバルとして争いました。そのおかげでシビックは進化を続け、やがて1.6リッターFF 2BOX車の頂点に立つことになります。

※ ※ ※

 今回、紹介した3車種は、どれもモータースポーツに深く関わっていたモデルです。

 やはり、ライバルの存在やレースで競うことから基本性能は向上し、クルマも磨かれていったということでしょう。

 しかし、近年は各メーカーともモータースポーツへの参戦やサポートは、かつてに比べて縮小傾向にあり、こうした高性能なコンパクトカーが減ってしまったのは残念なことです。

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