1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

まさに電動Sクラス! メルセデスのフラッグシップEVサルーン「EQS」世界初公開

くるまのニュース / 2021年4月16日 12時5分

独メルセデス・ベンツは2021年4月15日、電気自動車(EV)「メルセデスEQ」シリーズの最初の全電気式高級セダン「EQS」を世界初公開した。

■全長5.2m! 航続可能距離は最大770kmの電気自動車

 独メルセデス・ベンツは2021年4月15日、電気自動車(EV)「メルセデスEQ」シリーズの最初の全電気式高級セダン「EQS」を世界初公開した。2021年夏以降に欧州で発売、年末までに納車が開始される予定だ。車両価格と仕様は未定で、発売と同時に発表される。

 EQSはメルセデス・ベンツの高級車および上級クラスのセダンにEVアーキテクチャーを採用した最初のモデルだ。ドイツ・シンデルフィンゲンのメルセデス・ベンツ工場にある第56ファクトリーでは、将来的には「Sクラス」、「メルセデス・マイバッハSクラス」そしてEQSが同じラインでフレキシブルに生産されることになるという。

 全長5216mm×全幅1926mm×全高1512mm、ホイールベース3210mmというサイズ。新型「Sクラス」は全長5180mm×全幅1920mm×全高1505mm、ホイールベース3105mm(S400d標準ボディ・日本仕様)だから、同じセグメント「フラッグシップEV」ということになる。

 このようにEQSは新型Sクラスに近いボディサイズだが、すべて電気的なアーキテクチャに基づいて構築されている。まったく新しいコンセプトにより、これまでのモデルとはまったく異なる設計が可能になった。エクステリアでは、ワンボウラインとファストバック・キャブフォワードの設計により、EQSは一見しただけでもエンジンを搭載したモデルとは明確に区別できる。

 Cd値(空気抵抗定数)は0.202と、これまでにない数値を達成。これにより、EQSは世界でもっとも空力の良い市販車になっている。これにより大きく電費を稼げるというメリットだけでなく、風切り音の少ない走りを実現している。

 デビュー時に登場する予定のグレードは「EQS450+」と「EQS 580 4MATIC+」の2種類。

 EQS450+は後輪駆動モデルで、モーター出力は245kW(約333ps)・568Nmを発生。107.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載し、0-100km/h加速は6.2秒、最高速度210km/h(リミッター)というパフォーマンスを誇る。航続可能距離は最大で770km以上になるという。

 EQS580 4MATICは高性能モデルで、駆動方式は4WD。トータルのモーター出力は385kW(約524ps)・855Nmを発生し、107.8kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載する。0-100km/h加速は4.3秒、最高速度は210km/h(リミッター)となる。

 EQSは、直流の急速充電ステーションで最大200kWで充電が可能だ。このため、およそ300km走行できる分の電力が、わずか15分でリチャージできるという。

 また自宅または公共の充電ステーションで、オンボード充電器を使用してACで最大22kWで充電できる。日本市場向けのEQSは、双方向充電に対応する。EQSのバッテリーを蓄電池のように活用することで、蓄電した電力をほかの場所でも使えるようになる「V2G(Vehicle-to-Grid)」や、停電など非常時にクルマから家庭用に電力を供給する「V2H(Vehicle to Home)」に対応している。

■室内は幅141cmに広がる「ハイパースクリーン」が近未来的雰囲気

 EQSのインテリアで目を引くのは、ダッシュボードの幅一面に広がる、141cmを超える曲面スクリーン「MBUXハイパースクリーン」だ。

メルセデス・ベンツ「EQS」の室内。幅141cmを超える曲面スクリーン「MBUXハイパースクリーン」が目をひくメルセデス・ベンツ「EQS」の室内。幅141cmを超える曲面スクリーン「MBUXハイパースクリーン」が目をひく

 これはAピラーの左側から右側に向かって、波のように乗員の前に広がる凹型の液晶ディスプレイで、乗員が目にする面積は2432.11平方センチメートルにも及ぶ。

 MBUXハイパースクリーンを覆う大きなガラスは約650度の温度で成形され、3次元に湾曲している。これにより、車両の全幅にわたってディスプレイを歪みなく見ることができるという。

 その大きさだけでなく、細部にわたってこだわったデザインにも注目だ。MBUXハイパースクリーンの周囲には、薄いシルバーのシャドーフレームとベントバンド、細いレザーフレームのみが配置され、現代の居住空間のインテリアデザインを参考にしている。また伝統的な素材や色だけでなく、アバンギャルドな素材や色を用いることで、特別な雰囲気を与えている。ARコンテンツを搭載したヘッドアップディスプレイもハイライトになっている。

 さらにセンターディスプレイと助手席ディスプレイには、触覚フィードバックも搭載。タッチスクリーン上の特定のポイントに指が触れると、ユーザーは滑らかな表面に機械的なスイッチのような感触を得るという。もうひとつの操作支援は、両ディスプレイのフォースフィードバックと呼ばれるものだ。これはガラスにかける圧力のレベルが異なると反応が変わり、例えばMBUXであれば、強く押すことにより別のメニューレベルにジャンプする。

 聴覚にも訴えかけるのがEQSの特徴だ。内燃機関から電気自動車へのパラダイムシフト(革命的変化)を音響的に知覚できるよう、「Silver Waves」「Vivid Flux」というふたつのサウンドスケープを備えている。これらはキーを持ってクルマに近づいたときや乗り込んだとき、車内から出たりロックをするときに、それに対応する音が流れるというものだ。

 またオプションのEQSのドライビングサウンドは、アクセルペダルの開閉度合い、速度など、何十種類ものパラメータに反応するインタラクティブなものとなっている。 

* * *

 メルセデス・ベンツは「アンビション2039イニシアチブ」の一環として、20年以内にカーボンニュートラルな新車の提供に取り組んでいるという。「エレクトリック・ファースト」のもと、すべてのモデルバリエーションに一貫して電動化をおこなうという明確な目標を追求しているという。今後数年間は、全体の販売台数におけるEVのシェアを高めていくことが目標になる。

 いわゆるxEVと呼ばれるPHEVとEVは、2030年までには販売台数の半分以上を占めるようになると予想されている。ちなみに2020年の第3四半期には、メルセデス・ベンツは世界で合計4万5000台のPHEVとEVを納入したという。

 新型EQSはカーボンニュートラルな方法で生産されており、リサイクル糸を使用したカーペットなどの省資源化素材を採用している。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください