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発展途上だったけど魅力あり? 高性能化が加速した頃のスポーツカー3選

くるまのニュース / 2021年4月19日 16時10分

国産車の高性能化が顕著になったのは1980年代からで、ターボエンジンやDOHCエンジンの普及によるものです。そうしたモデルは現在の水準と比べると技術的な面で荒削りな面もありましたが、振り返るとそうした部分も魅力的に思えます。そこで、発展途上ながら高性能化が加速した頃のスポーツカーを、3車種ピックアップして紹介します。

■ハイパワー化が加速した頃にデビューしたクルマを振り返る

 現在、日本車は燃費性能や安全性能、走行性能などが成熟している状態といえるでしょう。なかでもパワーユニットは優れた環境性能とパワーを両立しています。

 エンジンの高性能化は1980年代に顕著になりましたが、これを実現したのはターボエンジンやDOHCエンジンの普及によるものです。

 当時デビューした高性能モデルは、現在の水準から比べるとまだまだ荒削りな部分もありましたが、そんなところも魅力的でした。

 そこで、発展途上ながら高性能化が加速した頃のスポーツカーを、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「シルビア ツインカムターボ RS-X」

先代からエンジン、シャシともに大きく進化した4代目「シルビア」先代からエンジン、シャシともに大きく進化した4代目「シルビア」

 1965年に誕生した日産初代「シルビア」は、黎明期の国産スペシャリティカーとして今では伝説的なモデルです。

 その後シルビアは代を重ねると高性能化し、若者に高く支持されるスポーティなイメージのクルマへと変貌。なかでも3代目からはターボエンジンやDOHCエンジンを搭載することで、高性能化が一気に進みました。

 そして、1983年に登場した4代目は流行のリトラクタブルヘッドライトを採用し、外観デザインもウェッジシェイプに変わって高い人気を獲得。

 ボディは2ドアクーペと3ドアハッチバックが設定され、駆動方式は伝統のFRを継承。販売チャネル違いの姉妹車「ガゼール」も先代から引き続きラインナップされています。

 エンジンは「スカイラインRS」に搭載されていた2リッター直列4気筒DOHCの「FJ20E型」や、「スカイラインRS-X」と同じくDOHCターボで最高出力190馬力(グロス)を誇る「FJ20ET型」を設定。

 足まわりはフロントにストラット、リアがセミトレーリングアームの4輪独立懸架へと進化を果たしています。

 エンジンとシャシともに高性能化が一気に進んだ4代目シルビアですが、1988年に空前のヒット作となった5代目にバトンタッチされました。

 ちなみに、ガゼール RS-Xにはインタークーラーを装着したモデルが企画されましたが販売には至らず、十数台が試作されたのみでした。このうち数台は日産系クラブを通じて販売されており、ナンバーを取得。

 まさに幻のモデルですが、そのなかの1台が神奈川県座間市にある「日産ヘリテージコレクション」に所蔵されています。

●マツダ「RX-7ターボ」

ピュアスポーツカーとしてのポテンシャルが一気に高まった「サバンナRX-7ターボ」ピュアスポーツカーとしてのポテンシャルが一気に高まった「サバンナRX-7ターボ」

 マツダは世界初の量産ロータリーエンジン搭載車の「コスモスポーツ」を1967年に発売。その後、さまざまな車種にロータリーエンジンを拡充しました。

 そして、コスモスポーツ以来となるロータリーエンジンのピュアスポーツカーとして、1978年に初代「サバンナRX-7」(SA22C型)が登場。

 当時のスーパーカーブームをキャッチアップしてリトラクタブルヘッドライト採用し、クサビのようなフォルムの3ドアハッチバッククーペのボディは、スタイルの斬新さだけでなく空気抵抗係数のCd値は0.36を達成しており、空力性能もかなり優秀でした。

 エンジンは「サバンナGT」から受け継いだ573cc×2ローター自然吸気ロータリー「12A型」を搭載し、最高出力130馬力(グロス)を発揮。

 さらに、ターボ化の波に乗って、1982年には12A型にターボチャージャーを追加した「RX-7ターボ」がデビュー。最高出力165馬力(グロス)を発揮し、1020kg(GTターボ)という軽量な車体によってパワーウェイトレシオは6.18kg/psを実現したことで、スポーツカーとしてのポテンシャルが一気に高まりました。

 1985年には2代目サバンナRX-7(FC3S型)がデビューしたことで、初代のターボモデルは短命に終わりましたが、後のRX-7が受け継いだハイパワーで軽量なスポーツカーというコンセプトの礎になったといえるでしょう。

■革新的な自然吸気エンジンを搭載したモデルとは

●ホンダ「インテグラ XSi」

自然吸気エンジンならがリッター100馬力に到達した「インテグラ XSi」自然吸気エンジンならがリッター100馬力に到達した「インテグラ XSi」

 ホンダは初代「シビック」の発売以降、ラインナップの拡大を開始。そして1980年に発売されたのが「クイント」です。

 しかし、クイントはスペック的に取り立てて優れた面はなく、日本で「5ドアハッチバックは売れない」というジンクスもあったためか販売は低迷したことから、1985年に後継車の「クイントインテグラ」の3ドアクーペを最初に発売し、見事にヒット作になります。

 さらに、1989年には車名を「インテグラ」に改めた2代目が登場し、ボディタイプは3ドアハッチバッククーペと4ドアハードトップセダンをラインナップ。

 そして「XSi」と「RSi」グレードにはホンダ初となる「VTEC」エンジンが搭載されました。

 VTECとは「Variable valve Timing and lift Electronic Control system」の略で、バルブ開閉機構を可変電子制御するというものでした。

 VTECは可変バブルタイミング・リフト機構によって低回転域のトルクを犠牲にすることなく、高回転域でのトルク向上を両立。1.6リッター直列4気筒DOHC VTECエンジンは最高出力160馬力(MT車)を発揮し、自然吸気ながらリッターあたり100馬力を達成しました。

 高性能なVTECエンジンは順次拡大され、「NSX」や「シビック」、「タイプRシリーズ」などに搭載され、低燃費モデルにも採用されるなど、ホンダのスタンダードなエンジン技術となって現在に至っています。

 後に、世界中のメーカーも可変バブルタイミング・リフト機構を採用しましたが、まさにVTECの登場があったからこそといえるでしょう。

※ ※ ※

 本文中に登場したマツダのロータリーエンジン車は、「RX-8」を最後に2012年以降は生産されていません。

 しかし、マツダは2020年11月9日におこなわれた2021年3月期第2四半期決算説明会の場で、新たなロータリーエンジンを使用したパワーユニットを公開しました。

 このロータリーエンジンは電動化技術と融合されたレンジエクステンダー用で、2022年以降に登場するとも表明しています。

 今のところ駆動用として用いられるとはアナウンスされていませんが、ロータリーエンジンの復活は歓迎すべきことで、さらなる展開に期待されます。

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