新型「Sクラス」のフルエアロ完成! ブラバスが提案するさらなるゴージャスな世界
くるまのニュース / 2021年4月20日 12時30分
メルセデス・ベンツのチューナーで有名なブラバスが、早くも新型「Sクラス」をカスタマイズした。エンジンチューニングとエアロパーツ、インテリアの仕様変更を紹介する。
■ブラバスだから可能な素早いエンジンチューニング
ブラバスから、新型「Sクラス(W223)」対応のチューニング・プログラムが早くも登場した。これまでもメルセデス・ベンツをベースに、常にパワフルでよりダイナミック、そして個性的で高級感のあるモデルをクリエイトしてきたブラバスだが、最新のW223型Sクラスに、はたしてさらなるチューニングの余地はあるのか。さっそくそのプログラムの詳細を検証していくことにしよう。
ブラバスが、他社に対してまず大きなアドバンテージとしているのは、エンジンチューニング・プログラムの多彩さだ。その数は間違いなく世界最多であり、そのなかにはもちろんW223用ユニットも含まれている。
今回発表されたのは、ガソリンモデルの「S500 4MATIC」用に搭載される「BRABUS B50-500 PowerXtra」と、「S400 4MATIC」用の「BRABUS PowerXtra D40」の両プログラムだ。
ISG付きの3リッター直列6気筒ガソリンターボエンジンをベースとするBRABUS B50-500 PowerXtraプログラムは、車両の電子機器に統合されており、その最高出力はノーマルの435psからプラス65psの500psにアップした。さらに最大トルクも70Nmが増強され、590Nmを達成することになった。
ちなみにこのパワー増強は、ブラバス独自のECUの特別なマッピング、そしてブースト圧の増加によるものであるという。結果、S500 4MATICの0−100km/h加速はわずか4.7秒に短縮。ただし最高速はリミッター制御により250km/hに制限されたままとなる。
一方3リッター直列6気筒ディーゼルターボエンジンがベースとなるPowerXtra D40プログラムは、2500rpmという低回転で370psの最高出力(ノーマル比でプラス40ps)と、750Nm(同プラス10Nm)を得ることになった。
そもそもメルセデス・ベンツ製の3リッターディーゼルエンジンは、最高出力を3600−4200rpmで発揮するキャラクターだったが、ブラバスはこれを2500rpmにまで引き下げることに成功。0−100km/h加速は5.2秒で、最高速はリミッター制御の250km/hと、ガソリンのS500と比較しても遜色のない動力性能を得ることに成功している。
■新型「Sクラス」がさらにゴージャスに!
エクステリアとインテリアのフィニッシュは、予想通りにゴージャスの一語に尽きるものだ。
ブラバスのフロントスポイラーは、フロントアクスルのダウンフォースを増加させながら、視覚的にもスポーティな印象を作り上げ、フロントバンパーのエアインテークは、印象的なフロントセクションの造形にさらにダイナミックなキャラクターを演出してくれる。LEDのサイドマーカーも、ノーマルのSクラスとの差別化には大いに役立ちそうだ。
インテリアはクローム部をブラックにして、カーボンパーツを多用することでゴージャス感を演出している
リアエンドのデザインも大きく変化している。まず注目すべきは、ブラック塗装のクロームメッキのテールパイプと組み合わせることができるリアバンパー用のスポーティなスタイルのインサートで、ネイキッドカーボンのリアスポイラーも、間もなく発売になるという。
前後のホイールは19、20、21インチからの選択が可能。ノーマルではいずれのモデルも18インチが標準となるから(S500ではオプションで20インチのAMGマルチスポークホイールが選べる)、さまざまなサイズとデザインが揃うブラバスのホイールは、カスタムしたいオーナーには魅力的な存在だ。
ちなみに画像のホイールはモノブロックMの「プラチナムエディション」。ボディ色で塗装され、コンチネンタル、ピレリ、ヨコハマの各社から供給されるタイヤは、フロントが265/35ZR21、リアが305/30ZR21の設定だ。
ブラバスのシャシエンジニアは、エアマチックスポーツユニットを備えたSクラスの快適な乗り心地を損なうことなく、より魅力的なハンドリングを実現することにも成功した。
選択したドライブモードにより、車高は最大で25mm低下させることが可能。コーナリングでの安定感がこれで大きく向上することは間違いのないところだ。
そして最後に触れておかなければならないのは、やはり高級感をさらに増したインテリアのフィニッシュであろう。ブラバスのロゴがセットされた8ピースのスカッフプレートや、オーナーの好みを細部までほぼ完璧に反映することができるその仕上げは、さすがにブラバスが手がけただけのことはある。
Sクラスのさらに上をいく高級で高性能なサルーンを作れるのは、もしかするとこのブラバス以外にはないのかもしれない。
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