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2021年4月から車の税金が一部変更! 多額の税金の使い道は「なんでもアリ」ってホント!?

くるまのニュース / 2021年5月4日 14時10分

自動車を保有するユーザーは、さまざまな税金を支払っています。2021年4月には購入時の環境性能割が改定され、5月には重量税が変更されます。これらの税金は、一体どんなことに使われるのでしょうか。

■2021年4月から変更されるクルマ関連の税金

 2021年4月、5月以降は、自動車関連の税金が一部変更されます。

 まず購入時に納める環境性能割は、2021年4月から税率が変わります。以前は2020年度燃費基準プラス20%達成車であれば非課税でしたが、2021年4月からは、2030年度燃費基準85%達成車が非課税になります。

 達成率は85%(つまりマイナス15ポイント)に下がりますが、燃費基準が従来の2020年度から2030年度に切り上がります。

 また従来であれば2020年度燃費基準プラス10%を達成すれば環境性能割の税率は1%でした。2021年4月以降は、環境性能割税率1%を維持するには、2030年度燃費基準を60%から70%達成しなければなりません。

 このように環境性能割の税率を低く抑えたり非課税にしたりするには、従来以上に優れた燃費性能を達成する必要があります。

 なおクリーンエネルギー自動車は、従来と同じく燃費数値に関係なく非課税ですが、クリーンディーゼル車は対象外になりました。

 新しい税制でクリーンエネルギー自動車に含まれるのは、電気自動車/プラグインハイブリッド車/燃料電池車/一部の天然ガス車だけです。

 ただしクリーンディーゼル車をいきなりクリーンエネルギー自動車の対象外にすると売れ行きが急落する心配があります。

 そこで経過措置として、2021年4月から2022年3月までに登録された車両は、環境性能割については非課税が維持されます。2022年4月以降は、2020年度燃費基準を達成しないと課税対象になります。

 自動車重量税については、2021年5月1日からの登録で、新しい税率が適用されます。従来は2020年度燃費基準プラス40%を達成すれば、自動車重量税が免税(100%の減税)でした。

 それが2021年5月1日からは、自動車重量税を免税とするには、2030年度燃費基準の90%を達成する必要があります。

 50%の減税は、従来は2020年度燃費基準プラス20%~30%でしたが、2021年5月1日からは2030年度燃費基準の75%~85%を達成しなければなりません。

 クリーンディーゼル車は、自動車重量税でも経過措置が実施され、2022年4月までは従来と同じく燃費基準にかかわらず免税になります。

 以上のように、エコカー減税は継続的に実施されるものの、購入時に納める税額は、従来に比べて増える場合があります。

■自動車ユーザーが納付した多額の税金の使い道は?

 クルマを購入したり所有したりすることで多額の税金を納めると、税金の使い道も気になるでしょう。

 財務省に問い合わせると「いまの自動車関連の税金は、完全に一般財源化されており、紐付き(使い道の定められている)税金ではありません」とのことです。

クルマのユーザーはさまざまな税金を徴収されている(イメージ)クルマのユーザーはさまざまな税金を徴収されている(イメージ)

 かつての自動車取得税(環境性能割の前身)、自動車重量税、揮発油税などは、「道路特定財源」とされ、文字通り道路建設などの予算に充てられました。

 背景には「道路の恩恵を得るのは自動車のユーザーだから、その費用も負担すべき」という考え方があったからです。

 ところが道路特定財源制度は2009年に廃止されて、いまは前述のように一般財源になっています。

 道路特定財源制度の廃止に伴って、自動車重量税などを課税する法的な根拠は失われましたが、いまでも普通の税金として徴税が続いているのです。

 2020年度の自動車関連税収入は約9兆円で、租税総収入に占める割合は8.1%に達しており、これは固定資産税の8.6%と同等に多いです。

 そして約9兆円の半分は、揮発油税や軽油引取税など走行段階で課税される税金です。

 このようにクルマのユーザーは、購入したり使ったりするだけで、不当に多くの税金を徴収されているのです。

 クルマのユーザーが多額の税金を押し付けられる背景には「クルマは贅沢品」という古い考え方があります。その象徴が自動車税です。

 自動車税は都道府県税(軽自動車税は市町村税)に分類され、おもにエンジンの排気量に基づいて課税される「財産税」です。

 クルマは高額の財産で、それを使うことにより、経済活動も積極的におこえます。たとえば自営業者がクルマを使って移動すれば、公共の交通機関を使う人に比べて多額の利益を得られます。そこで税金も多く徴収しようという考え方です。

 しかしいまのクルマは贅沢品ではなく、日常生活を支える必需品です。

 とくに公共の交通機関が未発達な地域では、高齢者が軽自動車を使って通院や買い物をしています。

 軽自動車の普及率が10世帯に10台以上に達する鳥取県や島根県、山形県などでは、65歳以上の高齢化率も30%を超えるのです。このような人達からも多額の税金を徴収しているのです。

 しかも財産税であれば、固定資産税と同じように、クルマの価値が下がると税額も引き下げるのが本来のあり方です。

 それなのにクルマが古くなっても税額は下がらず、それどころか初度登録(軽自動車は届け出)から13年を超えると増税されてしまいます。

「古いクルマは環境性能も劣るから税額を増やす」という趣旨ですが、財産税の考え方には逆行します。

 中古車としての流通価値、すなわち財産としての価値が低くなった古いクルマから、多額の自動車税を徴収することになるからです。

 そして古いクルマのユーザーは、13年を超えた車両に好んで乗っている人ばかりではありません。

 年金で暮らすなど、さまざまな事情から、仕方なく古いクルマを使っている人もいます。そのような人達から、多額の税金を徴収して、平然と普通の幅広い用途に使っているのが現実です。

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