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現行プジョー唯一無二の4WDが登場! PHEV「3008 GTハイブリッド4」の実力とは?

くるまのニュース / 2021年5月20日 19時10分

2021年1月27日に日本に上陸した、プジョー初のPHEVにして現行プジョーラインナップで唯一の4輪駆動(4WD)となる「3008GTハイブリッド4」。システム出力300ps・520Nmを発揮する新しいモデルだが、どんな走りを見せてくれるのだろうか。オンロードだけでなくオフロードも試乗した。

■2021年1月に追加されたプラグインハイブリッドモデル

 コンパクトハッチバックの「208」とコンパクトSUV「2008」がフルモデルチェンジしたばかりのプジョーは、立て続けに上級機種のマイナーチェンジを実施。そのなかでも2021年1月におこなわれた、ベストセラーSUV「3008」の変更内容は、かなり中身の濃いものだ。

 3008は2016年のグローバルローンチ以来、80万台超が生産され、日本でも2017年3月の発売から4年弱で累計8309台が販売された人気モデルとあって、その動向が気になっている人も少なくないことだろう。

 今回の進化のポイントは大きく分けて3つ。フェイスリフト、ADAS(先進安全支援システム)の強化、そしてパワートレインの進化となる。

 大きなグリルに宇宙の広がりを表現したという特徴的なシルバーのドットや、薄型のヘッドライト下のユニークなスリット、縦型の細いシャープなアイコンなど、新しくなった印象的なフロントフェイスは、遠目にも存在感がある。

 さらにはスマートテクノロジー装備を充実させたADASは、「ドイツ勢にだいぶ追いついた」と関係者も述べるとおりの内容だ。

 そして最大の関心事であるパワートレインは、既存の「PureTech」1.6リッターガソリン直噴ターボと「BlueHDi」2リッターディーゼルら純内燃機関モデルも燃費向上を果たしたのに加えて、プジョー初のプラグインハイブリッド4WDとなる「3008 GT HYBRID4(3008GT ハイブリッド4)」が、ラインナップに加わったのに注目だ。

「THE POWER OF CHOICE」を掲げ、3タイプの動力源が対等に選べることをアピールしているだけあって、各モデルの見た目上の差異は非常に少ない。使い勝手の面でも、純内燃機関モデルとの違いとしては、リアシートを前倒ししたときに、前端がやや持ち上がることと、あとはラゲッジフロアの両後端に小物ポケットの有無ぐらい。

 フロア下のつくりも若干異なるが、フロア高は同じとなっている。メーターには電動車としての各種情報が表示されるが、右側のパワーとチャージとエコの表示の向きが、他車とは左右が逆になっているのもプジョーらしい。

「300ps」と大々的にアピールしているとおりで、肝心の走りも0-100km/h加速タイムは4.9秒というからけっこうな俊足ぶりだ。

 モーターならではのリニアなレスポンスと、最大で520Nmを誇る力強いトルクを、静かでなめらかな走りともに味わえるのはこのクルマの大きな特徴となる。トルクコンバーターのかわりに湿式多板クラッチとモーターを配したATも、このドライバビリティにひと役買っている。

■オフロードでも後輪が力強くクルマを前にすすめる

 エンジン単体でも、純内燃機関モデルが180psという最高出力のところ、3008GT ハイブリッド4ではさらに200psまでパワーアップが図られており、踏み込んだときの吹け上がりやより伸びやかになっているのもうれしい。アクセルレスポンスが向上してエンジン回転が高く保たれるSportモードを選ぶと、よりワインディング走行を楽しめる。

 一方のディーゼルモデルも、求めたトルクを的確に生み出すことや、ディーゼルとしては音や振動が少ないのが特徴だが、ドライバビリティとしてはまったく異質のもので、ハイブリッド4の先進的なドライブフィールはプジョーの走りに新たな価値を与えたといえる。

プジョー「3008GT ハイブリッド4」のインパネプジョー「3008GT ハイブリッド4」のインパネ

 フットワークの味付けもだいぶ異なる。どのモデルも、引き締まっていながらもよく動く完成度の高い足まわりが与えられているが、システム搭載の事情によりリアをマルチリンク化したハイブリッド4は、内燃機関モデルのビーム式で若干感じられる突き上げやバタつきが払拭されて、よりしなやかさが増して乗り心地もよく感じられる。

 ハンドリングも、車検証によると前軸重がディーゼルとまったく同じ1020kgと記されているが、感覚としてはずっと車両重量の大きいハイブリッド4のほうが回頭性は軽やかで応答遅れも小さい。そのあたり、低重心や重量配分のバランスなどの素性の良さに加えて、リアが適宜押してくれることも効いているに違いない。

 試乗会場に用意されていたオフロードコースも走ってみたところ、ハイブリッド4だけ走りがぜんぜん違うことも印象的だった。

 リアも駆動しているおかげで、前へ前へと進もうとする感覚が段違い。滑りやすい上り勾配もものともせず駆け上がっていけた。

 HybridやSportモードでも十分に走れるが、4輪のトラクションを最大化する4WDモードを選択するとレスポンスが変わり、より後輪を瞬時に駆動するので、滑りやすい路面でも姿勢をコントロールしやすい。悪路を走ることもかなり意識して開発されていることがうかがえた。

 一方でFWDモデルも、まるで後輪を駆動しているかのようにコーナーの立ち上がりで動くときもあって驚いた。それだけ各輪のブレーキを巧みに制御することができているに違いない。思えば3008でオフロードを走ったのは初めてのことで、こんな機会でもないと、なかなか走ることはないわけだが、FWDモデルの実力を再発見できたのも収穫だった。

 より個性的になり、装備も充実し、ハイブリッド4のような新たな魅力も加わった3008は、激戦区であるこのクラスのクロスオーバーSUVの中でも、これまでにも増して異彩を放ちつづけることだろう。

プジョー「3008GT ハイブリッド4」のオフロードでの走りプジョー「3008GT ハイブリッド4」のオフロードでの走り

Peugeot 3008 GT HYBRID4
プジョー・3008GT ハイブリッド4

・車両価格(消費税込):565万円
・全長:4450mm
・全幅:1840mm
・全高:1630mm
・ホイールベース:2675mm
・車両重量:1850kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ+モーター
・排気量:1598cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速AT
・エンジン最高出力:200ps/6000rpm
・エンジン最大トルク:300Nm/3000rpm
・モーター最高出力:【前】110ps/2500rpm 【後】112ps/14000rpm
・モーター最大トルク:【前】320Nm/500-2500rpm 【後】166Nm/0-4760rpm
・システムトータル出力:300ps・520Nm
・WLTCモード・ハイブリッド燃費:15.3km/L
・WLTCモード・EV走行換算距離:64km

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