新型「オービス」配備!? レーダー探知機でも100%探知難しい? 史上最強オービスとは
くるまのニュース / 2021年5月2日 7時10分
最近、まったく新しい移動式オービスの目撃例が阪神高速にて多発しています。従来のオービスは、固定式と移動式の2種類が主流ですが、新たに目撃された「半固定式移動オービス」は両方のメリットを併せ持っているほか、レーダー探知機でも100%探知が難しいともいわれています。
■移動式+固定式のイイとこどり 半固定式移動オービスとは?
自動速度違反取締装置(以下、オービス)のなかでも、2016年から導入が進んでいる移動式と呼ばれる小型のオービス(以下、移動式オービス)を導入する都道府県が急増しています。
最近では、従来の固定式と移動式を組み合わせたような進化した「半固定式移動オービス」というものが目撃されていますが、どのようなオービスなのでしょうか。
最近、主流となっている移動式オービスの大きさは市街地などで昔からおこなわれている定置式速度取締り(通称:ネズミ捕り)の装置と同じくらいで、(ただし20kg以上あって結構重い)警察官一人でも持ち運びが可能です。
また、一度設置されたら数十年はそのまま運用されることが多い固定式オービスとは違って、移動式オービスは場所の移動が比較的容易なため取締りの場所が特定されにくくなっており、首都高では2時間ごとに場所を変えての取り締まりもおこなわれています。
さらに、ネズミ捕り式では必要な駐車スペース(速度違反をしたクルマを誘導する場所や取り調べなどをおこなう場所。通称:サイン会場)が必要で、測定地点のそばで待機する警察官やサイン会場への誘導係、取り調べや記録をおこなう係など、大掛かりな陣容となっていました。
しかし、移動式オービスではその場で撮影した写真をナンバープレートの登録住所に通知が送られるため、1-2名の警察官で運用が可能で、ネズミ捕りでは不可能だった狭い場所でも取締りができるのです。
小型であるがゆえに、ゾーン30(最高速度が30km/hに指定された住宅街や市街地などの生活道路)での取り締まりも自由自在です。
そして、これら移動式オービスのなかでも、2021年4月に阪神高速に前述の半固定式移動オービスが出現しました。
これは移動式と固定式それぞれの良いとこどりをした新しい取締りシステムといえます。
半固定式の「半」とは、電源や配線が入ったベース部分が固定式となっていますが、オービス本体は移動式を使用するため、「移動式と固定式が半分ずつ」という意味になります。
筆者(加藤久美子)も実物を確認しましたが、この半固定式移動オービスのベース部分は現在、阪神高速上の3か所にて確認されています。
4月中旬以降は、ベースだけではなくオービス本体も確認することができました。すでに稼働しているという報告もSNSに上がっています。
そして、驚くべきことにこの半固定式移動オービスの金網で囲われた箱の部分に実装されているのは、最新のレーダー探知機でも探知出来ない可能性がある最新型の小型移動オービス「LSM310」ではないかという情報も入ってきました。
微妙に違う部分もありますが、LSM-310に酷似しているという情報も入っています。
■半固定式移動オービスの本体は史上最強の「LSM310」なのか?
スマートフォンアプリ「オービスガイド」を運営するパソヤの大須賀克巳代表に、阪神高速の半固定式移動オービスのベースに装備された移動式オービスの機種について伺いました。
「LSM-310とほぼ同じ機器だと思いますが、取っ手が前後でなく、本体の上部に付いていますね。
見た目はそのような微妙な違いですが、これはベースにセットする際にやりやすいよう取っ手の位置を変えているのだと思われます。
LSM-310は探知機の反応が不安定な機器です。レーザー&レーダー探知機で探知できるのですが、同じ探知機でも探知できたり、できなかったり、車線によっても反応が変わるなど、かなり微妙なのです。
私も以前、ユピテルLS300(レーダー&レーザー探知機の最初のモデル。最新は第三世代)で試したときにはかなり近くまで行って弱々しく反応するだけでした。
上位機種のLS700で試した人のなかには、50m-60m手前で反応したケースもあったようです。
ですが、2021年4月以降、ユピテルやコムテックからLSM-310に反応する探知機が新たに発売されています。
ユピテルではLS320やLS710 といった機種になります。私が持っている製品よりも感度が240%もアップしているそうなので、LSM-310の探知も離れた場所から確実に探知して警報を出すことが可能かもしれません。実際、かなり前から探知できている動画も配信されています」
※ ※ ※
また、LSM-310は同じ波長でもオービス機器側の設定でレーザーの照射範囲を狭くしたり、照射距離を短く調整したりすることが可能ともいわれています。そうなると、最新の探知機であっても直前での探知となる可能性もあります。
半固定式移動オービスや、LSM-310の存在を知らない人がまだ多いと思いますが、もっとも確実なことは法定速度をまもって走行することです。
半固定式移動オービス付近には固定式の設置を示す看板がある(撮影:加藤久美子)
とくに、阪神高速はあちこちにさまざまな種類のオービスがあり、また、それに対する警告看板も多数あるほか、時間帯や車種によって最高速度が変わる区間もあります。
しかし、大原則としてはオービスの存在関係なく、法定速度を遵守して、キープレフトで安全運転を心がけましょう。
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