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手に入れるなら今のうち? 密かに人気上昇中の絶版スポーツ車3選

くるまのニュース / 2021年5月25日 16時10分

近年、1980年代から1990年代に誕生した高性能モデルの価格が、世界的に高騰しています。さらに、高騰するモデルは年々より新しい世代にも波及し始めてきました。そこで、密かに人気上昇中の絶版スポーツモデルを、3車種ピックアップして紹介します。

■価格高騰が本格化していないけど人気上昇中の高性能モデルを振り返る

 ここ10年ほどで、1980年代から1990年代に発売された高性能モデルが世界的に人気となりました。とくに日本の高性能車はもはや投機の対象となっており、手軽に買える値段ではありません。

 そのため、近年はもっと高年式のモデルにまで価格の高騰が波及し始めているのが現状です。

 以前は希少性のあるモデルが高額になる傾向でしたが、直近では単に絶版車だから、MTだからというだけで中古車の価格が高騰しているモデルも散見されており、こうした状況はまだまだ続きそうです。

 そこで、密かに人気上昇中の絶版スポーツモデルを、3車種ピックアップして紹介します。

●マツダ3代目「ロードスター」

パワフルなエンジンに優れたシャシで高いポテンシャルの3代目「ロードスター」パワフルなエンジンに優れたシャシで高いポテンシャルの3代目「ロードスター」

 マツダは1989年に初代(ユーノス)「ロードスター」を発売。世界的に人気となり、オープン2シーター・スポーツカーの人気を再燃させた功績を残しています。

 現在、初代ロードスターは、アナログなピュアスポーツカーというコンセプトが再評価され、価格が高騰してしまいました。

 一方、初代ほどの価格高騰が始まっていないものの、中古車人気が高くなっているのが、2005年に登場した3代目NC型ロードスターです。

 シャシの基本構造は最後のロータリーエンジン搭載車である「RX-8」と共通のものとし、2代目から大きく進化。

 より質感の高いドライビングフィール実現のためにトレッドを拡大し、全幅は1720mmとシリーズ初の3ナンバーボディとなりました。

 エンジンは「アテンザ」や「アクセラ」に搭載されていたL型をベースに縦置きレイアウトにアレンジし、2リッター直列4気筒DOHC自然吸気で最高出力は170馬力を発揮。2代目から約20kg増となった車重を補うかたちで、パワーアップが図られました。

 また、組み合わされるトランスミッションは6速MT/5速MTに加え歴代ロードスター初の6速ATも設定され、スポーティでイージーなドライビングを実現しています。

 ボディはソフトトップが標準で、2006年に電動ハードトップの「マツダロードスター パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)」がラインナップされました。

3代目「ロードスター」も2代目同様、多彩なバリエーションを展開。モータースポーツ用グレード「NR-A」やWebカスタマイズモデル「ウェブチューンドロードスター」を設定するなど多様化したニーズに応え続けました。

 さらに、手動開閉のソフトトップから電動ハードトップ化された「マツダロードスター パワーリトラクタブルハードトップ(RHT)」を2006年にラインナップに加えています。

 3代目ロードスターは発売当初、大きく重くなって初代の軽快さが失われたとも評され、現行モデルの4代目で原点回帰しましたが、3代目のシャシ性能やパワフルなエンジンは大いに魅力的で、近年は再評価されました。

●トヨタ「MR-S」

過激すぎない性能のピュアスポーツカーへと回帰した「MR-S」(画像は欧州仕様)過激すぎない性能のピュアスポーツカーへと回帰した「MR-S」(画像は欧州仕様)

 1984年に誕生したトヨタ「MR2」は、国産乗用車では初のミッドシップ2シーター車という記念すべきモデルです。

 まだMR車のノウハウが蓄積されていない頃だったことから、初代MR2のハンドリングはマイルドなセッティングとされましたが、軽量な車体とFF車のコンポーネンツを流用することで比較的安価な価格設定とし、走り好きの若者から絶大な支持を得ました。

 その後、よりパワフルな2リッターターボエンジンを設定した2代目が登場。MRのピュアスポーツカーへと進化してさらに人気が高まり、現在はかなり高額な価格となっています。

 一方、2代目MR2からコンセプトを一新した実質的な後継モデルの「MR-S」は、今のところ価格高騰は本格化していません。

 1999年に発売されたMR-Sはオープン2シーターのミッドシップスポーツカーで、過激な性能だった2代目MR2に対して全グレードとも1.8リッター直列4気筒DOHC自然吸気エンジンを搭載。

 最高出力は140馬力と控えめですが1トン前後の軽量な車体によって、心地良い加速感とミッドシップ車ならではの高い運動性能を実現しています。

 そして、MR-S最大の特徴として、5速MTに加え国産量産車初の「5速シーケンシャルマニュアルトランスミッション(以下、SMT)」が採用されたことが挙げられます。

 SMTは2ペダルのセミATと呼ばれるトランスミッションで、発進から停止まで自動でクラッチ操作がおこなわれますが、変速操作は手動でシフトレバーを前後に動かす仕組みとなっており、レーシングカーの技術をフィードバックして開発されました。

 2002年のマイナーチェンジでトランスミッションは6速MT/6速SMTと進化しましたが、MR-Sはスポーツカー人気の低迷から販売不振が続いたことで、2007年に生産を終了。

 MRのオープンスポーツカーという国産車では貴重な存在から、近年はじわじわと人気となっています。

■シリーズ最後のハイパワーモデルが人気?

●スバル5代目「レガシィ」

シリーズ最後の高性能ターボエンジンを搭載した5代目「レガシィ」シリーズ最後の高性能ターボエンジンを搭載した5代目「レガシィ」

 1989年に発売されたスバル初代「レガシィ」は、ハイパワーなターボエンジンにフルタイム4WDを組み合わせたグレードを設定し、スポーティなセダン/ステーションワゴンとしての人気を不動のものとしました。

 その後も同様なコンセプトで代を重ねましたが、セダン/ステーションワゴンともに日本では需要が縮小したことから、国内向けのレガシィツーリングワゴンは2014年に生産終了し、セダンのレガシィB4は2020年、そしてレガシィアウトバックが2021年1月に受注を終えたことで、レガシィシリーズは国内のラインナップから完全に姿を消したことになります。

 このレガシィシリーズのなかでも最後の高性能モデルだったのが2009年に登場した5代目で、北米市場を意識して全長4730mm×全幅1780mm×全高1505mm(B4)と大型化したことが大いに話題となりました。

 5代目において伝統的な高性能グレードとして発売当初からラインナップされたのが、「2.5GT Sパッケージ」で、搭載されたエンジンは最高出力285馬力を発揮する2.5リッター水平対向4気筒ターボ。トランスミッションは6速MTと5速ATが設定され、上質なハイパフォーマンスモデルに仕立てられています。

 さらに、2012年にはシリーズ最強となる最高出力300馬力を発揮する、2リッター水平対向4気筒直噴ターボエンジンを搭載した「2.0GT DIT」がラインナップ。

 トランスミッションはリニアトロニック(CVT)のみとされ駆動方式はフルタイム4WD。走行モードが選択可能な「SI-DRIVE」を標準装備し、低燃費な走りとスポーティな走りを両立しています。

 足まわりではやはり伝統的なビルシュタイン製ダンパーが奢られ、さまざまな路面状況でも安定した走りを実現。

 2014年に6代目がデビューすると前述のとおりツーリングワゴンは廃止され、B4のエンジンも175馬力の2.5リッターの自然吸気のみとなったことから、ハイパワーなモデルは5代目限りとなってしまいました。

 初代の高性能セダン/ステーションワゴンというコンセプトを受け継いだのは5代目が最後とあって、直近ではじわじわと価格が上がってきています。

※ ※ ※

 冒頭にあるとおり絶版車の価格高騰は、さまざまな車種に波及している状況です。なかには「この値段じゃ買う人いないでしょう」と思うような値付けがされているモデルもあります。

 ところが中古車店に取材してみると、ごく一部の人が高価な価格でも買うケースがあるというのです。

 また、日産「スカイラインGT-R」や、三菱「ランサーエボリューション」などのような日本を代表する高性能車は海外のセレブが買うそうで、海外から買い付けに来るバイヤーから今も問い合わせがあるとのこと。

 庶民にとっては一見すると法外な値段でも、ちゃんと需要があるから相場が成り立っているわけです。

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