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625馬力の圧倒的パワー! BMW新型「M5コンペティション」の怒涛の走りとは

くるまのニュース / 2021年5月26日 19時10分

2020年9月にマイナーチェンジして日本に上陸した新型「M5」。5シリーズのトップモデルM5のハイパワーバージョンになるM5コンペティションだが、どんな進化を遂げたのだろうか。625馬力・750Nmを発揮するV8ツインターボエンジン+4WDの走りを味わってみた。

■ノーマルM5より25馬力アップしたM5コンペティション

 BMW Mモデルは、サーキットを走るマシンで一般道も走れるようにBMW M社が仕上げたクルマだ。Mモデルにはふたつのカテゴリーがあり、サーキットでの走行を可能にした「Mハイパフォーマンスモデル」、そしてサーキットで培われた技術を取り入れ走行性能を高めた「Mパフォーマンスモデル」に分けられる。

 薄い青、濃い青、赤の3色ストライプがMモデルを示すものなのは有名だ。リモコンキーにも、ドアを開けて乗り込むときにはスカッフプレートにも、シートベルトにも、ボンネットを開けるとエンジンカバーにも描かれている斜めの3色ストライプが目に入ってくる。

 BMW「5シリーズセダン」はEセグメントのラグジュアリカーだが、「M5コンペティション」「M5」「M550i xDrive」という3車種のMモデルが用意されている。

 その3モデルとも、4.4リッターV型8気筒ツインターボエンジンを搭載している。

 MパフォーマンスモデルのM550i xDriveには、最高出力530ps/5500rpm、最大トルク750Nm/1800-4600rpmを発揮する「N63B44D」型エンジンが、MハイパフォーマンスモデルのM5には600ps/6000rpm、750Nm/1800-5600rpmを発揮する「S63B44B」型エンジンが、M5コンペティションは同型エンジンのさらなるパワーアップ版で、625ps/6000rpm、750Nm/1800-5860rpmを発揮する。

 さらにこの上に、635ps・750Nmを発揮する「M5 CS」という限定モデルが2021年4月に登場したのだが、日本での販売台数は5台と数が少なく、すでに売り切れていて手に入れることはできない。

 これらのMハイパフォーマンスモデルに搭載される、型式がSのイニシャルで始まるエンジンはBMW M社の手によるもので、ハイパフォーマンス、高回転型、ハイレスポンス、サーキット走行に対応、新しいテクノロジーを取り入れているスペシャルなエンジンなのである。

 さて今回試乗できたのは、現在手に入るM5の最高峰のM5コンペティションである。

 ノーマルM5の600psから、M5コンペティションは625psにパワーアップし、最大トルク値は750Nmで同じだが、その発生回転数は1800-5600rpmから1800-5860rpmになり、高回転でも太いトルクを持続する。

BMW「M5コンペティション」が搭載するS63B44B型エンジンは625ps・750Nmを発生。Mカーボン・エンジンカバーは16万4000円のオプションBMW「M5コンペティション」が搭載するS63B44B型エンジンは625ps・750Nmを発生。Mカーボン・エンジンカバーは16万4000円のオプション

 出力(馬力)とはトルクと回転数の積だから、6000rpmでのトルクが増した分がパワーアップされた数字としてカタログデータになっている。

■xDriveシステムを搭載 あり余るパワーを4輪で路面に伝える

 2017年に登場したF90型と呼ばれるこの現行型M5からxDrive、つまり4WDになった。とはいってもベースがFRのクルマなので後輪駆動が主体となる。

BMW「M5コンペティション」の走りBMW「M5コンペティション」の走り

 後輪が空転しそうになったのを検知して、すぐに前輪にも力を伝えるプログラムなので、コーナリング中にアクセルオンにしても、コーナーの外に膨らんでいくアンダーステアは出にくい特性だ。滑りやすい路面で低いギアで急にアクセルを踏み込むと、リアから横滑りしそうになるから、一般的な4WDとは特性が異なる。

 750Nmものトルクなので、いくら前275、後285/35R20というファットなタイヤでも、アクセル全開にすると後2輪ではすぐにグリップ限界を超えてしまう。そのために4WDは必須なのだ。それでも通常のxDriveではなく、ハンドリング性能、トラクション性能を最大限に発揮できるM xDriveになっている。

 5シリーズベースの高級サルーンらしく優雅に乗ることができるが、やはりサーキットを走るために仕上げられたモデルだけあってボディもサスペンションもしっかりしていて、その分、乗り心地も硬くなる。それでも高速道路を使って長距離ドライブするのであれば、どこまででも疲れずに行けそうな快適な走りを体験できる。

 ワインディングロードでは、全長4990mmと大きく、車両重量1940kgと重いボディが邪魔に感じるかと思いきや、予想を遥かに超えた軽快な走りができる。

 タイトターンでは、安定感を保ちながらもノーズが良く入り、ドライバーがクルマを操る愉しさを味わうことができる。ボンネットを開けるとエンジンを取り囲むようにストラットタワーとバルクヘッド、フロントのラジエター側を結ぶように伸びたリーンフォースメントが効いているのだろう。

 日本では2021年1月に登場した新型「M3」は、3シリーズベースのMハイパフォーマンスモデルであるが、M5よりコンパクトで軽量な分は有利なのだが、とくにM5コンペティションのような怒涛の加速は味わえない。これがドイツのアウトバーンを使えるなら、ドアtoドアで飛行機よりも早く移動できることを期待するビジネスマンが選ぶクルマなのだ。

 ステアリングホイールの裏側にはパドルシフトを備えるが、その側に赤いM1、M2ボタンがある。エンジン、サスペンション、ハンドル、ブレーキ、DSCなどのセッティングを事前にセットできるから、例えば市街地モードをM1に、サーキットモードをM2にプリセットしておけば、サーキットに着いたらすぐに走ることができる。

 ただ車両価格が1900万円という高級スポーツカーなのに、ホイールに空気圧センサーが組み込まれてない。つまりサーキットで走りながらタイヤ空気圧やタイヤ温度をチェックすることができないのは残念だ。

BMW「M5コンペティション」のインパネBMW「M5コンペティション」のインパネ

BMW M5 Competition
BMW M5コンペティション

・車両価格(消費税込):1900万円
・オプション込み車両価格:2257万5000円
・全長:4990mm
・全幅:1905mm
・全高:1475mm
・ホイールベース:2980mm
・車両重量:1940kg
・エンジン形式:V型8気筒DOHCツインターボ
・排気量:4394cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速Mステップトロニック(8速AT)
・最高出力:625ps/6000rpm
・最大トルク:750Nm/1800-5600rpm
・タイヤサイズ:前275/35ZR20 後285/35ZR20

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