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パトカー追い越したら違反になる? 高速道路でドキドキ…何に注意すればいいのか

くるまのニュース / 2021年5月27日 7時10分

一般道よりも速度域が高い高速道路(自動車専用道路)ですが、パトカーを追い越すのはなんとなく気が引ける人も多いかもしれません。では、パトカーを追い越すことで違反になることはあるのでしょうか。

■パトカーだけじゃない?追い越す時に注意したいこととは

 高速道路で快調にクルマを走らせているときにパトカーを見かけると、反射的にアクセルを緩めてしまうという人は多いかもしれません。
 
 では、パトカーを追い越すことで違反になることはあるのでしょうか。

 やましいことは何もなくとも、パトカーを見かけるとドキッとしてしまうのが人の性です。もちろん、違反行為をしていない限りは、堂々と走行していて何の問題もありません。

 しかし、頭ではそう理解していても、なんとなくパトカーを追い越すことに気が引けてしまい、走行車線を走るパトカーの後ろについて行くという人も少なくないようです。

 高速道路を走るパトカーは、原則として、制限速度ギリギリをキープして走行車線を走行しています。

 これはいわゆる覆面パトカーも同様です。そのため、実勢速度の速い道路では、パトカーを先頭にして軽い渋滞が発生することもあります。

 このようなとき、パトカーを追い越すことは何らかの違反となるのでしょうか。

 結論からいえば、道路交通法を守ったうえで追い越しをすれば、検挙されることはありません。

 パトカーに限らずですが、高速道路でほかのクルマを追い越す際に注意すべき点として「制限速度」「通行帯」「車間距離」などが挙げられます。

 制限速度は、追い越しの際にその道路が指定している制限速度を超えないことに留意しなければなりません。

 しかし、前述の通り、パトカーは原則として制限速度ギリギリをキープして走行しているため、それを追い越すことはわずかではありますが理論上制限速度をオーバーすることになります。

 ただし、実際のところ80km/h制限の道路をメーター読みで85km/h程度の速度で追い越したとしても、スピード違反で検挙されることはまずありません。

 これは、道路運送車両法でスピードメーターにおける誤差範囲が規定されていることが理由です。

 誤差範囲の算出には複雑な計算式がありますが、現行法の基準では、40km/hでおおむね5%程度、80km/hでおおむね10%程度の誤差であれば許容範囲とされています。

 そのため、メーター読みで多少速度をオーバーしていても、実際には誤差の範囲内とみなされることから、検挙対象になりにくいといわれています。

 ただし、ここで注意しなければならないのは、あくまでメーター読みでの誤差が認められているだけであり、原理原則としては実測値で1km/hでも超えたら速度違反であることには変わりません。

 スピードメーターの誤差を曲解して「制限速度+10%までなら捕まらない」ととらえるのは誤りです。

 追い越す際に注意すべき法律のもうひとつは、通行帯違反です。

 高速道路では、原則としてもっとも右側の車線が追い越し車線となっています。

 この車線は、あくまでも追い越しをおこなうためだけの車線であるため、継続的に走行することは認められていません。

 パトカーを追い越す際、スピード違反に気をとられ、結果として長時間にわたってパトカーと並走してしまうと、通行帯違反で検挙される可能性があるので注意が必要です。

 また、追い越す前後の車間距離にも注意が必要です。速度や道路状況に応じて適切な車間距離を確保しないと、車間距離不保持違反となります。

 追い越しのタイミングを図るためにパトカーの直後を短い車間距離で走行し続けたり、追い越し直後にパトカーの進路を妨害するような距離で車線復帰すると、車間距離不保持違反で検挙されるかもしれません。

 とくに、近年では「あおり運転」が問題視されていることから、車間距離不保持違反に対する取締りが厳格化されているといわれているので、十分に注意が必要です。

■パトカーはいつでも「緊急車両」じゃない!?

 ここまで見てきたように、正しい手順と方法をおこなってさえいれば、パトカーを追い越すことそのものは違反ではありません。

 それはつまり、パトカー以外のクルマを追い越すときも、同様に正しい手順かつ方法でおこなう必要があることを意味しています。

 ただし、例外があるとすれば、パトカーがサイレンを鳴らし、パトランプ(赤色灯)を点灯させて走行しているときです。

 このときは、パトカーは道路交通法上の「緊急車両」に該当し、道路交通法上第40条によって一般車両は緊急車両に進路を譲ることが定められています。

 緊急車両に該当するものとしてはパトカーのほかに、救急車や消防車、民間のガス会社や電力会社の緊急車両、医療機関のドクターカーや輸血車両などがあります。

 これらの緊急車両も、サイレンおよび赤色灯を使用していない際は一般車両となります(ただし、取締り上の必要がある場合などはサイレンを鳴らさない場合もあります)。

サイレンやパトランプ(赤色灯)を使用している際は「緊急車両」となり原則として譲らなければならないサイレンやパトランプ(赤色灯)を使用している際は「緊急車両」となり原則として譲らなければならない

 緊急車両については、一時停止の免除や交差点での減速の免除、シートベルトの免除といったさまざまな免除事項がありますが、最高速度については一般道では80km/h、高速道路では100km/hが原則上限となっています。

 高速道路上を走行しているパトカーには、交通違反の取締りのほかにも、隊員や車両の移送などさまざまな用途があります。

 サイレンと赤色灯を使用していない場合は原則として一般車両となるため、ほかの一般車両と同等に考えて問題ないようです。

※ ※ ※

 交通ルールには、法律で明確に規定されたもののほかに、「サンキューハザード」のように慣習的に実施されているものや、前述の「制限速度+10%までなら捕まらない」といった俗説的なものも存在します。

 不確かな情報に惑わされず、きちんと道路交通法や関連法規を理解することがドライバーに求められています。

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