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RVブームで超人気! 無骨さがカッコいいクロカン4WDトラック3選

くるまのニュース / 2021年6月14日 16時10分

現在、国内で販売されているピックアップトラックはトヨタ「ハイラックス」のみですが、1980年代から1990年代にかけては各メーカーがピックアップトラックをラインナップ。そこで、RVブームの頃に人気だった4WDピックアップトラックを、3車種紹介します。

■RVブームの頃に輝いていたピックアップトラックたち

 1980年代の終わりにスキーブームが起こり、アウトドアレジャー人気が高まったことを受け、1990年代の初頭には「RVブーム」が日本の自動車市場を席巻しました。

 RVブームは今のSUV人気よりもさらに規模が大きく、とくにクロスカントリー車(以下、クロカン車)がブームをけん引する存在で、各メーカーがクロカン車をラインナップするなど社会現象化したほどです。

 当時、クロカン車のなかでも人気だったモデルといえば、三菱「パジェロ」、トヨタ「ハイラックスサーフ」、日産「テラノ」などが挙げられますが、さらに各メーカーとも4WDのピックアップトラックをラインナップし、レジャー用途として高い人気を誇りました。

 そこで、RVブームの頃に隆盛を極めていた4WDピックアップトラックを、3車種紹介します。

●日産9代目「ダットサントラック」

アメリカナイズされたデザインが秀逸な「ダットサントラック」アメリカナイズされたデザインが秀逸な「ダットサントラック」

 かつて、日産が展開していた「ダットサン」ブランドは1930年に誕生し、その後昭和の時代には「サニー」や「ブルーバード」、北米での「フェアレディZ(240Z)」など、日産を代表する車種をラインナップ。

 1980年代にダットサンブランドは廃止されてしまいましたが(現在は新興国向けに復活)、その名を継承したのが「ダットサントラック」です。

 1980年登場の8代目に初の4WD車が追加され、1985年に9代目が発売されると、先代よりもモダンなデザインの外観デザインに乗用車に近い内装から、単なる小型ピックアップトラックではなくレジャー用途に特化したRVとして人気となります。

 ボディタイプはシングルキャブとダブルキャブがあり、どちらも車体をハイリフトした4WDを設定。とくに4ドアで5名乗車のダブルキャブは広い室内空間が確保され、汚れた荷物もガンガン積めるとあって、アウトドア・スポーツを好む若者たちから高く支持されました。

 また、9代目ダットサントラックはエンジンラインナップも多岐にわたり、1.6リッターから2リッターのガソリンエンジン、2.3リッターから2.7リッターのディーゼルエンジンを搭載してさまざまなニーズに対応。なかでも大きなトルクを発揮して経済的でもあった、2.7リッター直列4気筒ターボディーゼルエンジン車は人気となります。

 1986年にはダットサントラックをベースにした、ステーションワゴンタイプのクロカン車である初代「テラノ」が発売されると、RVブームの到来から大ヒットを記録。

 9代目ダットサントラックと初代テラノは都会にも似合うスタイリッシュなオフローダーとして一時代を築き、1997年に10代目にバトンタッチしました。

●トヨタ5代目「ハイラックス」

日本のみならず海外でも高い人気となった「ハイラックス」日本のみならず海外でも高い人気となった「ハイラックス」

 トヨタを代表する小型ピックアップトラックの「ハイラックス」は、1968年に初代が誕生した長い歴史のあるモデルです。

 アメリカでも、現在の「タコマ」のルーツであるトヨタ「トラック」の名で人気となりました。

 日本では1988年に、5代目が前出のダットサントラックと競合する車種としてデビュー。

 外観は好評だった4代目のデザインを継承するかたちでブラッシュアップされ、さらにRVとしての機能も高めるため快適装備の充実が図られました。

 ボディランナップはシングルキャブとダブルキャブに大別されますが、シングルキャブでは室内長を伸ばした「エクストラキャブ」も設定。

 2WD車ではすっきりした意匠のフェンダーですが、4WDはフレアのあるたくましい印象のオーバーフェンダーを採用しています。

 内装ではダッシュボードを乗用車的なデザインに変え、質感もさらに向上しました。

 エンジンは2WD用に1.8リッターガソリンと、2.4リッターディーゼル、4WD用に2リッターガソリンと、2.8リッターディーゼルの4種類を設定。4WDのショートボデー車に高級仕様のSSRパッケージを新設定するなど、顧客ニーズの多様化に応えました。

 1991年のマイナーチェンジで、ダブルキャブ4WD車のフロントサスペンションがダブルウィッシュボーン/トーションバースプリングの独立式に変わり乗り心地と安定性の向上が図られ、高級仕様のSSRパッケージを設定するなど、商用目的だけでなく普段使いにも適した改良が施されました。

 その後、1997年に6代目が登場しましたが、需要の低迷から2004年に日本での販売を終了。2017年に現行モデルの8代目が、13年ぶりに国内市場で復活して注目されました。

●三菱「ストラーダ」

かなり硬派な印象で悪路走破性にも優れた「ストラーダ」かなり硬派な印象で悪路走破性にも優れた「ストラーダ」

 1980年代の終わりから1990年代初頭にかけて、三菱はパジェロをはじめ「ジープ」「デリカスターワゴン」「RVR」「シャリオ」など、豊富なRVラインナップを展開していました。

 そして、さらなるニーズに対応するべく、1991年に4WDピックアップトラックの初代「ストラーダ」を市場に投入。

 ストラーダは4ドアのダブルキャブのみで、荷台には5人分のレジャーグッズを積んで余裕をもってドライブに出発するというコンセプトで開発されました。

 外観は機能的な印象のスクエアなボディで、RVらしい力強さが感じられる正統派のダブルキャブ・ピックアップトラックのスタイルを採用。

 グレードはドレスアップされた「R」と、ベーシックな「S」を設定し、Rはワイドフェンダーやグリルガード、ツインチューブタイプのロールバーが装着されるなど、4WDピックアップトラックでは定番のカスタマイズアイテムを標準装備していました。

 エンジンは2.5リッター直列4気筒ディーゼルのみで、トランスミッションは5速MTが組み合わされ、豊富な実績のあるパートタイム式4WDシステムを採用し、前出の2車種よりもハード系なモデルだったといえます。

 現在、三菱は国内でピックアップの販売を終えていますが、アジア圏やアフリカ、欧州などで継続して「トライトン/L200」が販売されており、デザインも「ダイナミックシールド」を採用するなど洗練され、高い人気を誇っています。

※ ※ ※

 現行モデルのハイラックスはかなりスタイリッシュで、優れた悪路走破性などアウトドアギアとしてのポテンシャルも高いモデルです。

 しかし、ピックアップトラックを普段使いするにはメリット/デメリットが存在します。たとえば自動車税や重量税が乗用車よりも安くなる反面、毎年車検を受ける(新規登録時は2年)必要があり、1ナンバーならば高速道路の料金が高くなるなどが挙げられます。

 さらに、もっとも問題になるのがボディサイズで、ハイラックスでは全長5340mm×全幅1855mm×全高1800mm、ホイールベースは3085mmと、全長はレクサス「LS」を上まわり、最小回転半径は6.4mと国内モデルでも最大級です。

 このサイズはグローバル基準だと同クラスでは標準的なためハイラックスがとくに大きいわけではありませんが、日本の道路事情や住環境では、欲しくても手が出せない人も多いのではないでしょうか。

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