ついにトヨタ新型「アクア」今夏発表か 10年ぶり全面刷新で競合と差別化どう出す?
くるまのニュース / 2021年6月16日 9時10分
トヨタのハイブリッド専用コンパクトカー車として2011年に登場した「アクア」は2021年で10周年を迎えます。そうしたなかで、同年7月にも2代目へとフルモデルチェンジするようです。新型アクアの発表日や価格はどのようなものになるのでしょうか。
■新型「アクア」はいつ発表? 価格はいくら?
2011年の登場から10年目を迎えた現在も未だ根強い人気を誇るトヨタ「アクア」ですが、2021年7月にも新型モデルの発表が噂されています。すでに現行モデルの生産はストップされており、一部の販売店では先行予約をすでに開始しているとの情報も。
また同社が2020年2月に発売し、世界トップクラスの燃費性能をアピールして好調な販売を続ける「ヤリス」と、現行アクアとの違いはどのようなものになるのでしょうか。
10年ぶりとなるフルモデルチェンジで2代目へ進化する新型アクア、販売店などの取材でわかった現在知り得る情報を詳しくお伝えします。
現行アクアは、発売当初に全グレードでJC08モード燃費35.4km/Lを達成し、2013年の一部改良ではさらに燃費性能を向上させて37.0km/Lを誇っています。
このアクアの燃費性能は、2015年に現行の4代目「プリウス」が登場するまでは世界トップクラスの低燃費となっていました。
そうした背景もあり、アクアはプリウスよりもコンパクトなハイブリッド車として注目され、その燃費の良さやスタイリッシュなデザインで人気を集めました。
日本市場では、登場後の2012年に登録車販売台数で年間2位となる26万6567台を記録。2013年から2015年まで年間20万台以上を販売すると同時に登録車販売台数で3年連続1位を記録しています。
そんな現行型のアクアですが、現在ではヤリス、「カローラ」といったトヨタのハイブリッド車や、ホンダ「フィット」、日産「ノート」というライバル車の登場により販売台数を落としています。
では、現在のアクアはどのような状況なのでしょうか。首都圏のトヨタ販売店スタッフは次のように説明しています。
「現行型のアクアは2021年4月末ごろに生産終了となっており、販売に関しても各販売会社にある在庫販売のみとなっています。
生産終了となったのは、2021年7月19日に新型アクアの発表があるためで、すでに販売店によって先行して予約を開始しているところもあるようです」
また別の中部圏のトヨタ販売店スタッフは次のように話しています。
「当店では、6月25日頃から先行予約を開始します。現状では、そこまで多くの情報はありませんが、発表が近づくにつれて細かなグレードや価格なども分かってくると思います」
※ ※ ※
現行アクアは、扱いやすさかつ低燃費がセールスポイントでしたが、現在では同様の特徴を持つモデルも少なくありません。
そうしたなかで、かつて3度の年間販売台数で1位となったアクアは、2代目へとフルモデルチェンジすることでどのような個性を発揮するのか期待されます。
■新型アクアは実燃費を向上させた? 気になる進化は?
かつては、唯一無二のハイブリッド専用車として独自のポジションを築いていたアクアですが、現在ではさまざまな競合車が存在します。
そのなかでも、新型アクアとヤリス(ハイブリッド車)との違いに多くのユーザーの注目が集まることが予想されます。
現行アクアの弱点として、ハイブリッドシステムを搭載することによる室内空間の狭さが挙げられますが、新型アクアでは「ボディサイズが大きくなったことで、現行型より広くなっているようです」と前出の販売店スタッフは話します。
現行アクアでは後席の居住性に対する不満の声もあった
また、新型アクアの走行面に関して、別のトヨタ販売店スタッフは次のように話しています。
「新型アクアは、ハイブリッドシステムに新開発のバッテリーを搭載する予定だと聞いています。
これにより、EV走行での可能速度域が、現行アクアの約20km/hから約50km/hへ拡大するようで、ヤリス(ハイブリッド車)の約30km/hを上回る数字となるのが大きな差別ポイントです。
これは、『EVだけで走る距離が伸びる』と勘違いされている人がいますが、そうではありません。
EV走行の可能速度域が向上することで、高速域での走行でもガソリンを使わずEV走行のみとなるため、燃料を使う頻度が少なくなります。
また、新型アクアでは『強回生システム』を採用するといわれています。これは、アクセルペダルを戻すことで減速コントロールが可能になるというものです」
※ ※ ※
2021年6月中頃時点では、新型アクアの内外装や性能などの情報はほとんど出ていません。
しかし、トヨタの国内ラインナップにおいて競合となるモデルが増えているにも関わらず、あえて新型アクアを投入するということはそれ相応に進化していることは間違いなさそうです。
いずれにせよ、現行アクアが登場した当時と比べて、ユーザーのニーズも多様化しており、ライバル車も増えたなかで燃費性能以外の魅力をどれだけ訴求できるかが、新型アクア成功のカギといえそうです。
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