世界初公開で注目のレクサス新型「NX」 そのライバルはどんな高級SUVになるのか
くるまのニュース / 2021年6月16日 19時10分
2021年6月12日、2代目となるレクサス新型「NX」が世界初公開された。次世代レクサスのデザインをまとって登場した新型NXだが、レクサス初のプラグインハイブリッド(PHEV)をはじめ4種類のパワートレインを用意したのが特徴となる。NXは世界でも人気のミドルサイズSUVとなるが、ライバル車はどのようなモデルになるのだろうか。
■ミドルクラスSUVは世界の市場でもっとも人気のあるジャンル
2021年6月12日、2代目となるレクサス「NX」が世界初公開された。
新型NXは「GA-Kプラットフォーム」を採用。これにより軽量・高剛性なボディと低重心化されたパッケージとなり、車両の基本性能が大幅に向上しているのが特徴となる。
新型NXのボディサイズは、全長4660mm×全幅1865mm×全高1640mm、ホイールベースは2690mmと、現行型NXと比較して全長は20mm長く、全幅は20mm幅広く、全高は5mm高く、ホイールベースは30mm拡大した。
次世代レクサス第1弾として、走りやデザイン、先進技術を全面刷新して登場した新型NXだが、電動化ビジョン「Lexus Electrified」に基づき、レクサス初のプラグインハイブリッド(PHEV)を用意したのも特徴となる。
さらに2.5リッターハイブリッド、2.5リッター自然吸気、2.4リッターターボと多彩なパワートレインを用意、世界各国の市場のニーズに応えており、日本での発売は2021年秋を予定している。
まだ新型NXの車両価格は明らかになっていないが、現行型NXはガソリンモデルの「NX300」が454万6000円から548万3000円、ハイブリッドモデルの「NX300h」が519万円から612万7000円(消費税込、以下同)。新型ではバリエーションが増えるために車両価格の幅が広くなりそうだ。
そんな新型NXのライバルはどんなモデルになるのだろうか。
●メルセデス・ベンツ「GLC」
メルセデス・ベンツ「GLC」は、2016年2月に日本で発売されたミドルサイズSUVだ。「GLK」の後継モデルになる。
メルセデス・ベンツ「GLC」
全長は4670mm×全幅1890mm×全高1645mm、ホイールベースは2875mmというボディサイズで、新型NXと比べて全長は10mm長く、全幅は35mm幅広で、全高は5mm高く、ホイールベースは185mm長い。
またクーペSUVの「GLCクーペ」もあり、こちらは全長4740mm×全幅1890mm×全高1605mm、ホイールベースは2875mmとなっている。
GLCの特徴は、用意された豊富なパワートレインだ。
194ps・400Nmを発生する2リッターディーゼルターボ「GLC220d 4MATIC」や258ps・370Nmを発生する2リッターターボの「GLC300 4MATIC」、そして390ps・520Nmの3リッターツインターボ搭載の「メルセデスAMG GLC43 4MATIC」、510ps・700Nmの4リッターツインターボ搭載の「メルセデスAMG GLC63S 4MATIC」などのハイパースポーツモデル、それに211ps・350Nmを発生する2リッターターボに90ps・440Nmのモーターを組み合わせたプラグインハイブリッド(PHEV)「GLC350e 4MATIC」を用意する。
また2019年には、世界初の燃料電池プラグインハイブリッドSUV「GLC F-CELL」も欧州および日本のみで発売した。
日本でも使いやすいサイズのSUVということもあり、2020年1月から12月の外国メーカー車モデル別登録台数は、13位の4968台となっている。車両価格は708万円(GLC220d 4MATIC)から1526万円(メルセデスAMG GLC63 4MATIC)だ。
■ドイツ・プレミアムブランドのほかスウェーデン車も強力なライバル
●BMW「X3」
レクサス新型NXのライバルであるドイツ・プレミアムブランドSUVのもう1台はBMW「X3」だ。
BMW「X3」
X3は2004年に登場したSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)で、3シリーズ版のSUV。現行型は2017年10月に日本で登場した3代目(G01型)だ。
ボディサイズは全長4720mm×全幅1890mm×全高1675mm、ホイールベースは2685mmで、新型NXと比較して全長は60mm長く、全幅は25mm幅広く、全高は35mm高い。ホイールベースは5mm短くなる。
X3も多彩なパワートレインを用意するのが特徴だ。184ps・300Nmを発生する2リッターターボを搭載した「X3 xDrive20i」、190ps・400Nmを発生する2リッターディーゼルターボの「X3 XDrive20d」のほか、EV走行可能距離43.9km(WLTCモード)を誇るプラグインハイブリッド「X3 XDrive30e」もある。
さらにはGLCと同様、スポーツモデルも充実。387ps・500Nmの3リッターターボエンジンを搭載した「X3 M40i」、340ps・700Nmの3リッターディーゼルターボ搭載の「X3 M40d」のMパフォーマンスモデルのほか、Mハイパフォーマンスモデルとして「X3 M」も用意。このモデルは510ps・600Nmを発生する3リッター直列6気筒ツインターボエンジンを搭載、0-100km/h加速は4.1秒、最高速度は250km/h(リミッター)という性能を誇る。
車両価格は675万円(X3 xDrive20i)から1313万円(X3 Mコンペティション)だ。
X3も日本で人気のあるモデルだ。最新の2020年では外国メーカー車モデル別登録台数の20位以内に入らなかったものの、2018年には17位の5230台、2019年には19位の4846台となっている。
●アウディ「Q5」
アウディ「Q5」は、2008年に「Q7」に次ぐ2番目のアウディSUVモデル「Qシリーズ」として登場したミドルサイズSUVで、現行型は2017年に日本で販売を開始している。
アウディのクーペSUV「Q5スポーツバック」はもうまもなく日本に上陸する予定だ
ボディサイズは全長4680mm×全幅1900mm×全高1665mm、ホイールベースは2825mmで、新型NXと比べて全長は10mm長く、全幅は10mm幅広で、全高は20mm高く、ホイールベースは50mm短い。
パワートレインは249ps・370Nmを発生する2リッターターボエンジン搭載の「Q5 45TFSIクワトロ」、204ps・400Nmの2リッターディーゼルターボを搭載する「Q5 40TDIクワトロ」がある。
さらに他ドイツプレミアムブランドのSUV同様、スポーツモデルも用意。「SQ5」は354ps・500Nmを発生する3リッターV型6気筒ターボエンジンを搭載。4輪を駆動するクワトロとなる。アウディの最スポーツモデルである「RS」モデルはQ5には設定されていない。
車両価格は681万円(Q5 40TDIクワトロ アドバンスド)から915万円(SQ5)だ。
またクーペSUVスタイルの「Q5スポーツバック」も、まもなく日本で発表される予定となっている。こちらは全長4695mm×全幅1900mm×全高1660mmというボディサイズになる。当初日本にやってくるのは、204ps・400Nmの2リッターディーゼルターボ搭載の「Q5スポーツバック40TDIクワトロSライン」となる予定だ。
●ボルボ「XC60」
もう1台、新型レクサスNXのライバルとして挙げられるのはスウェーデンのブランド、ボルボのモデルだろう。
世界的なボルボ人気を支えているのが、ミドルサイズSUV「XC60」だ。2020年、世界でもっとも売れたボルボモデルはXC60で19万1696台、以下「XC40」が18万5406台、「XC90」が9万2458台と、ボルボのSUV「XCシリーズ」が並んでいる。
ボルボのベストセラーSUV「XC60」
日本でも人気で、2020年1月から12月の外国メーカー車モデル別新車登録台数順位では、V60/V60CC/S60という60シリーズと合わせ6位の7112台となっている。
現行モデルは2017年に登場した2代目モデル。ボディサイズは全長4690mm×全幅1900mm×全高1660mm、ホイールベースは2865mmで、新型NXと比べると全長30mm長く、全幅35mm幅広く全高は20mm高い。ホイールベースは175mm長い。
現在日本で展開されるXC60はすべて電動化されている。250ps・350Nmの2リッターターボエンジンに10kW・40Nmのモーターを組み合わせた「XC60 B5 AWD」、300ps・420Nmの2リッターターボエンジンに10kW・40Nmのモーターを組み合わせた「XC60 B6 AWD」という48Vマイルドハイブリッドシステム搭載モデルのほか、318ps・400Nmの2リッターターボエンジンに前34kW・160Nm、後65kW・240Nmを発生するふたつのモーターを組み合わせたPHEVモデル「XC60リチャージ プラグインハイブリッドT8 AWD」を用意している。
車両価格は639万円(XC60 B5 AWDモメンタム)から949万円(XC60リチャージ プラグインハイブリッドT8 AWDインスクリプション)となる。
* * *
新型NXが属するミドルサイズSUVは、現在世界のSUV市場でもっとも販売台数の多いゾーンとなっている。各プレミアムブランドも多彩なパワートレインを用意するなど、世界中さまざまな市場に合わせて展開している。
新型NXは2021年秋に日本市場に投入されるほか、2021年内に世界の主要なマーケットで発売される予定だ。
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