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現行モデルの初代はスゴかった? 1990年代にデビューのヒット車5選

くるまのニュース / 2021年7月2日 6時10分

現在、国内メーカーが販売しているクルマは、50年以上の歴史があるモデルやデビューしたてのモデルまでさまざまです。なかには20年から30年続いているモデルもあり、比較的息が長いモデルといえるでしょう。そこで、1990年代に誕生した現行モデルの初代を、5車種ピックアップして紹介します。

■1990年代にデビューした初代を振り返る

 各自動車メーカーのラインナップには、数十年もの長い歴史を刻むモデルから、デビューしたてのモデルまでさまざまです。

 なかにはヒットに恵まれずに一代限りで消えてしまうモデルもありますが、誕生から20年、30年という比較的息が長いモデルも存在。

 そうしたクルマは常に売れ続けているモデルであったり、ニーズの変化から消えては復活したモデルもあります。

 そこで、1990年代に誕生した現行モデルの初代はどんなクルマだったのか、5車種ピックアップして振り返ります。

●トヨタ「RAV4」

洗練された都会的なデザインやパッケージングから人気となった初代「RAV4」洗練された都会的なデザインやパッケージングから人気となった初代「RAV4」

 現在、世界中で高い人気を誇っているSUVの起源は、クロスカントリー車です。優れた悪路走破性能があり、機能的なデザインから、1990年代初頭には日本でクロカン車が爆発的にヒットしました。いわゆる「RVブーム」の到来です。

 しかし、そうしたクロカン車は普段使いには適さない一面もありました。そこでトヨタは、一般的な乗用車に準じた基本構造のRVとして、1994年に初代「RAV4」を発売。

 当時、コンパクトSUVのスズキ初代「エスクード」がすでにデビューしていましたが、エスクードはクロカン車に近いラダーフレーム構造だったのに対し、RAV4はモノコック構造となっていました。

 外観はまだクロカン車の面影が強いですが、丸みをおびた都会的なデザインを採用し、デビュー時は3ドア車のみでしたが、1995年には使い勝手の良い5ドアモデル「RAV4 V」(ファイブ)を追加します。

 ボディサイズは、全長3705mm(3ドア)-4115mm(5ドア)×全幅1695mm-1760mm×全高1645mm-1660mmと、現在のSUVと比べてかなりコンパクトなサイズです。

 エンジンは2リッター直列4気筒を搭載し、駆動方式はFFベースでベベルギア式センターデフを持つ本格的なフルタイム4WDを採用。

 初代RAV4はオンロード走行を重視した新しいタイプの4WD車で、一般の乗用車から乗り換えても違和感のない運転感覚と高い着座位置による取りまわしの良さから、女性からも支持されるなど高い人気を誇りました。

 その後、RAV4は代を重ねましたが、4代目は日本で販売されず、2019年4月に現行モデルの5代目が国内で復活を遂げ、現在も好調なセールスを続けています。

●ホンダ「CR-V」

スマッシュヒットを記録したシティオフローダーの初代「CR-V」スマッシュヒットを記録したシティオフローダーの初代「CR-V」

 前述のRVブームのころ、ホンダは自社で本格的なクロカン車を生産していなかったため、いすゞと英国ローバーグループから、RVのOEM供給を受けていました。

 そうした状況のなか、1995年には初の自社開発のRVとして初代「CR-V」を発売。

 初代CR-Vは6代目「シビック」のプラットフォームをベースにしたモノコック構造で、全高の高いボクシーなボディに背面にスペアタイヤを装備するという伝統的なクロカン車をオマージュしながらも、都会的でスタイリッシュに仕上げたデザインが高く評価されました。

 室内ではコラム式ATシフトレバーを採用することで前後左右のウォークスルーを可能とするなど、ミニバン的なユーティリティの高さもあります。

 足まわりは4輪ダブルウイッシュボーンとし、オンロード走行における快適性も高く、従来のクロカン車より軽量な車重と2リッター直列4気筒エンジンの組み合わせによって、セダンやステーションワゴンから乗り換えても不満を感じない動力性能を確保。

 ホンダ自ら「ライトクロカン」と標榜するだけあって、205mmに設定された最低地上高により未舗装路や雪道での高い走破性を発揮しました。

 これらすべての要素が相まって初代CR-Vはヒットを記録。追ってアメリカでも販売されると同じくヒットして、以降は北米におけるホンダの主力車種の1台となります。

 前出のRAV4と同じくCR-Vも2016年に一旦国内販売を終えましたが、2018年に5代目として復活しました。現在、国内での販売は苦戦していますが、主戦場の北米や中国では好調なセールスを記録中です。

●スバル「フォレスター」

高性能なクロスオーバーSUVとしてデビューした初代「フォレスター」高性能なクロスオーバーSUVとしてデビューした初代「フォレスター」

 スバルは4WD乗用車の先駆者といえるメーカーですが、やはりRVブームの頃はクロカン車を生産しておらず、いすゞから「ビッグホーン」をOEM供給してもらい、販売していました。

 その後、RVブームが沈静化して、前述のRAV4やCR-Vのヒットに追従するかたちで1997年にクロスオーバーSUV「フォレスター」を発売。

 シャシは初代「インプレッサ」を流用し、ボクシーなステーションワゴンタイプのボディで、デビュー当初のエンジンは2リッター水平対向4気筒ターボのみでしたが、後に2リッターと2.5リッター自然吸気が追加されました。

 駆動方式は全車アクティブトルクスプリット4WDとし、最低地上高は200mmと高めに設定されたことから悪路走破性能も優れていました。

 一方、2000年には「S/tb」をベースにエアロパーツを装備し、ローダウンなどSTiによる専用チューニングが施された「S/tb STi」が追加。

 さらに、2001年には専用のスポーツECUにより最高出力250馬力を発揮し、足まわりとブレーキを強化した「STi II Type M」を限定800台で発売するなど、オンロード性能を重視したモデルを展開しました。

 その後もフォレスターは同様のコンセプトで代を重ね、現行モデルは2018年発売の5代目で、2021年6月にビッグマイナーチェンジが発表されています。

■当時としては斬新なコンセプトだった?

●日産「バネットセレナ」

走りも重視したFRモデルのミニバン、初代「バネットセレナ」走りも重視したFRモデルのミニバン、初代「バネットセレナ」

 2018年に9万9865台を販売してミニバン販売台数ナンバー1に輝いた日産「セレナ」は、現在も「ノート」と並ぶ同社の主力車種です。

 初代は1991年に発売され、当初は「バネットセレナ」の名前でしたが、後にセレナに改名します。

 当時は多人数乗車のモデルというと、まだワンボックバンをベースとしたキャブオーバーが主流でしたが、セレナのデザインはいまのミニバンに通じるセミキャブオーバーを採用。

 一方で、エンジンを前席の下に搭載するFR駆動を採用するなど、かつてのワンボックスバンの名残もありました。

 室内は7人乗り、もしくは8人乗りで、多彩なシートアレンジを実現。

 エンジンは1.6リッターと2リッターのガソリンに加え2リッターディーゼルは自然吸気とターボを設定し、グレード展開もニーズに合せて豊富でした。

 また、足まわりはフロントがストラット、リアはFRP製リーフスプリングを横置きに配置したマルチリンクとした4輪独立懸架で、優れた走行安定性を発揮。

 その後、1999年にFF化された2代目が登場してミニバンとしてのユーティリティを高め、現行モデルは2016年発売の5代目です。

●スズキ「ワゴンR」

斬新なコンセプトが見事に成功して大ヒットを記録した初代「ワゴンR」斬新なコンセプトが見事に成功して大ヒットを記録した初代「ワゴンR」

 背が高い軽ワゴンというとワンボックスバンをベースにしたものが主流だった時代、1993年にスズキ初代「ワゴンR」が発売されると、トールワゴンという軽自動車の新たなジャンルを確立しました。

 スタイルはミニバンをコンパクトにしたようなイメージで、極端に短いボンネットとボクシーなフォルムを採用し、左側が2ドア、右側が1ドアと左右非対称のレイアウトとしています。

 室内は乗降性に優れた座面の高さに設定されたシートに、十分な広さの室内空間で、ボンネットバンタイプよりも使い勝手の良さを重視。

 エンジンは、デビュー当初は660ccの直列3気筒自然吸気のみでしたが、1995年のマイナーチェンジでターボエンジンを追加して余裕ある走りを実現しました。

 軽自動車というと女性ユーザーをターゲットとしたモデルが多かったなか、初代ワゴンRはスタイッシュなデザインと走りの良さから男女問わず人気となり、ライバルメーカーも同様なコンセプトで追従したほどです。

 その後、ワゴンRはキープコンセプトで2代目、3代目と初代以上のヒット車となり、現行モデルは2017年に登場した6代目です。安全装備も格段し進化し、今もヒンジドアのトールワゴンとして好調なセールスを続けています。

※ ※ ※

 1990年代にデビューして現在も販売されているモデルとして、ホンダ「オデッセイ」があります。初代は1994年に誕生し、乗用車系ミニバンとして大ヒットを記録して一時代を築きました。

 しかし、生産拠点の狭山工場の閉鎖に伴い、2021年をもって国内向けの生産を終了すると発表され、27年もの歴史に幕を下ろすことになります。

 かつて初代オデッセイはホンダの経営難を救った救世主で、3代目では画期的な低全高のスタイルとするなど先進的なモデルでしたが、近年は販売が好調とはいえず、ホンダとしても苦渋の決断だったのではないでしょうか。

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