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梅雨はクルマがサビやすい!? 湿気放置はNG! 愛車をサビから守る対策とは

くるまのニュース / 2021年7月9日 11時10分

梅雨はクルマにとっては過酷な季節のひとつです。雨に濡れたままクルマを放置するとサビが発生しやすくなるといわれていますが、どのように対策したらよいのでしょうか。

■鉄の塊であるクルマはサビやすい

 本格的な梅雨に突入し、雨が降る日が多くなっています。

 雨が降り続く季節はクルマにとって過酷な時期のひとつ。湿気を含む水分は、鉄でできているクルマをサビやすくするといわれています。

 なぜクルマにサビが発生するのでしょうか。

 サビが発生するメカニズムは、空気中に含まれる水分と酸素が金属の表面に付着することで酸化反応が起こり、時間をかけてゆっくりとサビへと変化していきます。

 水分が増加・乾燥を繰り返すと酸化する速度が早まり、さらに日光に含まれる紫外線によって塗装などの保護膜が徐々に劣化して酸化しやすくなるとされています。

 また、サビの発生のしやすさはクルマを駐車する環境にも左右されます。屋根付きで水分を含みにくいアスファルトなどの駐車場と、屋根がなく砂利や土などの未舗装の駐車場とは劣化の速度が違ってきます。

 生命の維持に欠かせない日光ですが、クルマに関してはできる限り日陰にあるほうが塗装面も痛まずにサビも発生しにくいということになります。

 梅雨の時期特有のクルマのサビとはどのようなものなのでしょうか。

 クルマの整備やメカニズムに加え、補修などクルマのケアに詳しい整備士のT氏にサビについて聞いてみました。

「サビに関する相談は一年中あるのですが、梅雨の時期は上から雨が降ってくるだけでなく、雨を吸い込んだ路面から蒸発する水分もサビの発生原因となります。

 土や砂利などの未舗装はもちろん、アスファルトなど舗装された路面でも長期間クルマを動かさずに駐車していると、蒸発した水分が下から入り込んで足回りやアンダーフロアの各部でサビが発生しやすくなります」

 最近のクルマは技術の進化によって塗装膜自体が薄く、さらに合理化の影響でパーツが組み付けられてから塗装されている部分があり、防腐剤や下処理用がしっかりと施されていない部分もあるといいます。

「昔のクルマはエンジンルーム内まで塗装されていることがあるほどしっかり塗装されていましたが、現代のクルマは下塗り(プライマリーや防腐剤塗布)だけで上塗りされていない部分が増えています。

 またエンジンルーム内にも水分が入り込み、細かい部分からサビが浮いてくることはよくあります」(整備士 T氏)

■未塗装のパーツがサビやすい 自分でできる対策は?

 クルマの見えない部分が未塗装の場合もありますが、そもそも未塗装のパーツも意外に多く、細かい部分からサビも発生しやすいと整備士の T氏はいいます。

「マフラーもサビが発生しやすいパーツです。マフラーは走り出すと高温になるため、塗装されていないのが一般的です。またサブフレームやバックパネル(トランクの下部分)などにも水抜き用の穴は空いているのですが、穴のフチや溶接箇所などは保護剤がないため、サビが発生しやすい箇所でもあります」

下回りがサビたクルマ下回りがサビたクルマ

 ほかにも、ブレーキローター内部のピストンや固定用のスライドピン、エンジン周辺でもチェーンやベルトなどを回すプーリーなどもサビが発生しやすいパーツです。

「総じていえるのは、クルマは長時間動かしていないとサビの発生が増えます。ある程度走行しているクルマは各部が正常に作動し、ブレーキローターも使用することで熱が入り、なかの水分なども蒸発します。プーリーも然りです。屋根のない駐車場などで長期間乗っていないクルマなどはサビの侵食も早いと思います」(整備士 T氏)

 また、ワイパーアームやブレードを支える部分のスプリングなどもかなりサビやすいパーツです。サビではありませんが、さらにブレードを固定するフックなどは樹脂製が多く、こちらも直射日光などによって劣化が進んで折れてしまうことがよくあるそうです。

 サビの発生を防ぐ効果としては「シャシーブラック」と呼ばれる方法があります。おもに足回りや下回りのフレームなどに防腐効果のある塗料などを塗装し防錆効果を狙う方法です。

 このとき、黒色で塗られることが多いためシャシーブラックと呼ばれています。

「確かにシャシーブラックを施工されたクルマはサビの発生はかなり抑えられると思いますが、足回りには保護剤や塗装ができないパーツも混在しているため、絶対にサビが発生しないとはいえません」(整備士 T氏)

 では、サビの発生を抑制させるために自分でできる対処法はあるのでしょうか。

「手っ取り早いのは、ボディに使用しているコーティング剤を剥き出しのパーツにも塗布することです。このとき稼働パーツにはコーティング剤を塗らないでください。

 最近のコーティング剤はポリマー系でもガラス系でもそれほどパーツの稼働を阻害しませんので、ワイパーもブレード以外は塗布してもいいと思います。

 また、晴れた日にクルマを動かして内部に水分を残さないように走行することも効果的です」(整備士 T氏)

※ ※ ※

 サビが出はじめると、クルマは実際に劣化するだけでなく見た目も古ぼけて見えるものです。

 いつまでも現役で走り続けてもらうためにサビ対策をしつつ、梅雨の時期を上手に乗り切りましょう。

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