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スリップ・視界不良… 雨の日は事故率急上昇!? 経験者が語る本当にコワい雨天時の運転

くるまのニュース / 2021年7月10日 14時10分

雨の日の運転は危険が伴います。豪雨はもちろん、小雨のときでもヒヤっとした経験がある人も多いでしょう。そこで一般ドライバーが実際に経験した雨にまつわるヒヤリ体験を紹介します。

■般ドライバーが経験した雨の日の恐怖体験とは

 雨の日の運転は、降雨により路面の状況が変化してタイヤがスリップしたり、視界が悪くなったりするなど危険がいっぱいです。

 最近頻発している集中豪雨はもちろん、小雨でもヒヤッとしたり、ハッとさせられたりした経験をしたことがある人も多いでしょう。

 雨の日の運転で、実際に「ヒヤリハット体験」をしたことがあるドライバーにアンケートを実施。注意点や対処法も含めて紹介します。

●下り坂で止まれない(栃木県・Tさん)

「雨の日に峠道を走っていたのですが、下りでブレーキを踏んだら曲がれず、止まれず、でガードレールにぶつかってしまいました。幸い対向車もなく自損事故で済みましたが、ハンドルを切ってもクルマが向きを変えないので、本当に怖かったです」

○注意点・対処法

 雨天のように滑りやすい路面でブレーキを強くかけるとタイヤがグリップを失い、アンダーステアが発生することがあります。こうなるとハンドルを切っても曲がることができなくなります。

 スピードの出しすぎが原因だと思われますが、下り坂ではスピードが出やすく、さらに雨天時や路面が濡れている状況では、通常より速度を控えめにすることが大切です。

●水しぶき(埼玉県・Sさん)

「軽自動車で高速道路を走行中、ゲリラ豪雨に遭遇しました。速度を控えめにして走行車線を走っていたのですが、追い越し車線後方から大型トラックが走ってきて、自分のクルマを追い越した瞬間にトラックが跳ね上げた水しぶきで一瞬目の前がまったく見えなくなりました。ハンドルも少し取られたように感じ、とても怖かったです」

○注意点・対処法

 突然の豪雨の場合、排水が追いつかない路面の区間などではクルマの水しぶきが大きくなりやすいです。

 とくに小さいクルマの場合、大きいクルマに追い抜かれたり、すれ違ったりしたときに水しぶきを被ってしまうと、一気に視界不良に陥り非常に危険です。

 また大量の水しぶきは、タイヤと路面の間に入って浮いた状態になってしまう「ハイドロプレーニング」を引き起こす可能性もあります。

 ハンドルやブレーキが利かなくなってしまう恐れがあるので、路面の水たまりや周囲のクルマの動きにも注意すると良いでしょう。

●脱輪(静岡県・Mさん)

「伊豆方面で天城越えしようとしていたとき、雨足が強まり、かなり視界が悪かったと記憶しています。それでも家路を急いでいる途中、ガタンとクルマが傾いたので、慌てて停車してみると、側溝にタイヤが落ちてしまい、友人に電話して助けにきてもらいました。何度か通ったことがある道だったのですが、雨で道幅が分かりにくくなっていて左に寄りすぎてしまったようです」

○注意点・対処法

 クルマの運転は視界からの情報が大部分を占めていますが、とくに中央線が引かれていない道では、対向車を避けようとして左に寄りすぎて側溝に脱輪してしまうこともあります。

 タイヤのハマり具合にもよりますが、ロードサービスを呼ぶか、牽引ロープがあればほかの一般車両に協力を仰いで脱出できるかもしれません。

 脱輪した場合、下回りを擦っていたりホイールアライメントも狂っていたりすることも想定されますので、後日ディーラーや整備工場などでチェックしてもらうことをお勧めします。

●浸水(群馬県・Iさん)

「豪雨のなか、少し急いで走行していたのですが、いつも通っているアンダーパスが冠水していることに気づかず進入してしまいました。

 勢いで脱出できるかと思い、なんとか強引に通過することはできたのですが、その後エンジンの調子がおかしくなってしまいました」

○注意点・対処法

 いわゆるゲリラ豪雨では一気に水位が増し、アンダーパスなど道路の低い箇所に水が溜まりやすいといわれています。

 クルマは下からの水の浸入に弱く、その目安はタイヤ半分程度。これ以上浸かってしまうような水深では、マフラーやラジエーターを通じて水がエンジン本体に入って走行不能に陥ることがあります。

 ゲリラ豪雨に遭遇したら、冠水しそうな場所を迂回して、クルマを浸水させないことが大切です。

 万が一クルマが水に浸かって動かなくなってしまったら、その場合はクルマより命を優先させる行動をとってください。

■雨の日の事故率は晴天時の4倍に跳ね上がる

 年間での晴天時と雨天時(1ミリ以上の降雨)は、2019年は晴天8230時間、雨天は530時間。雨が降っている時間は年間で6%という割合です(東京管区気象台調べ)。

 一方、首都高速道路における事故発生件数は、晴天時は7818件、雨天時は1769件。これを上記の時間での比率で計算すると、晴天時は1時間に0.95件の事故発生率ですが、雨天時は1時間で3.34件と、雨天時の事故発生率は晴天時の約4倍ということになります。

雨の日は事故率が上がる雨の日は事故率が上がる

 さらに雨の日は死傷事故が発生する確率も上がり、晴天時と比較すると雨天時の死傷事故も約4倍になるなど、事故の発生率だけでなく重症化する事故が多いことが分かります(首都高速道路HPより)。

 また施設接触事故が増加する傾向も、雨天時の事故の特徴といわれています。

 これは、あくまでも首都高に報告された事故件数ですので、実際は事故に至っていなくても危ない場面に遭遇したケースはもっとたくさんあることが予想されます。

 とくに近年は、世界的な気候変動などの影響で気温の上昇によって積乱雲が発生しやすく、局地的な大雨や集中豪雨、ゲリラ豪雨が発生しやすくなっています。

 さらに最近、甚大な被害をもたらす「線状降水帯」も多発。線状降水帯では、ゲリラ豪雨を生み出す積乱雲が複数並び、数時間にわたって同じ局地的な大雨をもたらすことから、注意が必要です。

 雨の日でも濡れずに移動できるのがクルマの便利なところではありますが、晴れの日とは視界も挙動も異なることを意識しておきたいところです。

 台風やゲリラ豪雨、線状降水帯といった悪天候のなかでどうしても運転しなければいけない場合は慎重に運転しましょう。

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