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速攻試乗! 7月に登場したばかりのVW新型「アルテオン・シューティングブレーク」の美点とは

くるまのニュース / 2021年7月23日 18時10分

2021年7月13日に日本デビューをはたしたフォルクスワーゲン(VW)のスタイリッシュワゴン「アルテオン・シューティングブレーク」。全長4870mmというサイズを誇るVWのフラッグシップモデルに追加されたモデルは、同門の「パサートヴァリアント」に比べてどうなのでしょうか。実際に乗って確かめてみました。

■VWのフラッグシップ「アルテオン」に追加された新たなボディラインナップ

 2017年に登場した新顔の「アルテオン」が、このほど初のマイナーチェンジを実施するとともに、新たなボディタイプの「アルテオン・シューティングブレーク」がラインナップに加わりました。

 ワゴンとしての機能性とアグレッシブなデザインを兼備したというアルテオン・シューティングブレークは、まさしくそのとおり、実車を見ると低くワイドなフォルムにより、近い関係にあるパサートヴァリアントとはずいぶん雰囲気が違って見えます。

 とくにリアから眺めたときのフェンダーの張り出しが印象的です。フロントフェイスの表情もパサートよりも個性的で存在感があります。

 肝心のラゲッジスペースの使い勝手も上々です。通常時565リッターから最大1632リッターというラゲッジスペース容量は、ベースのアルテオンに対し通常時はほぼ同等ながら最大時は75リットルも大きくなっています。

 参考までに、荷室の広さでは定評ある「パサートヴァリアント」は650リッターから1780リッターとさすがのものがありますが、アルテオン・シューティングブレークだってなかなかのもの。

 さらに比較すると、いくつか異なる点があります。たとえば、荷室の開口下端がパサートはフロアからそのままの高さで掃き出しにつながっているところ、アルテオンはハッチバック車のように掘り下げたような形状となっていたり、リアシートがパサートは3分割可倒式のところ、アルテオンは6:4の2分割可倒式となっていますが、背もたれの中央が抜けるので4人が乗車してさらに長尺物をラクに積めることには変わりありません。

 リアシートを前倒ししたときには、パサートのほうがフラットに近い状態となりますが、アルテオンもこれだけ倒れてくれれば実用性としては十分でしょう。

 シューティングブレークとなれば後席の広さも気になるところですが、成人男性の平均プラスアルファの体格である筆者が座っても、これほどスタイリッシュなフォルムながら頭上もクリアランスにはいくらか余裕があり、膝前もこぶしが縦に3つ入るほどの広さが確保されています。背もたれの角度もほどよく寝かされていて、座り心地に不満はありません。

 インテリアはアルテオン自体がマイナーチェンジで大きく変わったのと同じように仕立てられていて、そのクオリティ感たるや、同等の価格帯のプレミアムブランド勢をしのぐほどです。ボディサイズがそれなりに大きいことも効いて、横方向も広々としています。

VW新型「アルテオン・シューティングブレーク」のインパネVW新型「アルテオン・シューティングブレーク」のインパネ

 運転席からの視界は、さすがに真後ろはそれなりに天地方向も水平方向も制約があるほか、斜め方向も後ろにいくにつれて狭まっていることには違いありませんが、見えにくいというほどではありません。

 アルテオン・シューティングブレークはこれほどスタイリッシュながら、そのあたりにも配慮されていてい実用性も十分に確保されているあたりは、さすがはフォルクスワーゲンの一員という印象を受けます。

■全モデル4モーションで安定した走り

 272馬力と350Nmを発揮する2.0TSIエンジンは、スペックのとおりパワフルで、低速域から力強く、どの回転域からも伸びやかな吹け上がりを披露します。スポーツモードを選択すると低音の効いたサウンドを聞かせるという演出もあります。

VW新型「アルテオン・シューティングブレーク」のリアデザインVW新型「アルテオン・シューティングブレーク」のリアデザイン

 走り出してしまえば気にならないのですが、欲をいえば、ゼロ発進や微低速から加速する際に、クラッチがさぐりながらつながる印象が見受けられるのは否めず。

 そのあたりはつい先日、日本に上陸した、48Vマイルドハイブリッドを搭載する新型「ゴルフ」はモーターがうまくアシストしていて好印象だったので、ゆくゆくはアルテオンにも採用されることを期待したく思います。

 DCC(ダイナミック・シャシー・コントロール)を標準装備するフットワークも申し分ありません。スポーティさがウリのモデルらしく、やや引き締まっていて俊敏なハンドリングを味わえながらも、あまり急激に横Gが立ち上がることもなく車両の姿勢が安定しているあたり、フォルクスワーゲンはなにか独自のノウハウを持っているようです。

 DCCはノーマルでもダンピングが効いていて、挙動変化が小さく、段差を乗り越えても振動を瞬時に収束させる味付けです。なお、アルテオンはすべて「4MOTION(4WD)」のみの設定で、それもまた持ち前の優れた操縦安定性に寄与していることに違いありません。

 同一車線内全車速運転支援システム“Travel Assist”をはじめ、最新の機能を備えた運転支援システムも全車に標準装備されます。

 さらには、常時コネクティッドの新世代インフォテイメントシステムとオンラインサービス“We Connect”と合わせることで、渋滞情報等を簡単に入手できるほか、スマホの専用アプリで窓の閉め忘れや駐車位置などの車両情報を確認したり、車両のドアの解錠や施錠を遠隔操作することもできます。

 グレードと価格は「R-Line」が587万9000円で、「R-Line Advance」と写真の「Elegance」がいずれも644万6000円と、VWモデルとしては高めであり、アルテオン自体の認知度ももう一歩という気もするところですが、実車に触れて中身の濃さを知るほどにいろいろ感心させられる、穴場的存在です。

 そこに今回、さらにシューティングブレークという魅力的な選択肢が加わったことを歓迎しようではありませんか。

VW新型「アルテオン・シューティングブレーク」の走りVW新型「アルテオン・シューティングブレーク」の走り

Volkswagen Arteon Shooting Brake TSI 4MOTION Elegance
VWアルテオン・シューティングブレーク TSI 4モーション エレガンス

・車両価格(消費税込):644万6000円
・全長:4870mm
・全幅:1875mm
・全高:1445mm
・ホイールベース:2835mm
・車両重量:1750kg
・エンジン形式:直列4気筒DOHCターボ
・排気量:1984cc
・駆動方式:4WD
・変速機:7速DSG(DCT)
・エンジン最高出力:272ps/5500−6500rpm
・エンジン最大トルク:350Nm/2000-5400rpm
・タイヤサイズ:245/35R20

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