1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

夏のクルマは熱すぎる! 灼熱の車内の温度をあっという間に下げるコツ

くるまのニュース / 2021年8月24日 11時10分

夏の暑さが厳しい昨今、屋外に駐車したクルマのなかは灼熱と化します。そこで、車内の温度の上昇を抑える方法や、エアコンを効率よく効かせる方法などを調べてみました。

■炎天下の閉め切った車内はヤケドの危険も

 今年の夏も35度以上を全国各地で記録するなど猛暑日が増えています。

 また、新型コロナウイルスの感染拡大も懸念されるなか、クルマでの外出が増えた人もいるかと思いますが、猛暑で気になるのがクルマの温度上昇です。

 この時期の車内はまるで灼熱地獄。ハンドルやダッシュボードなどもうかつに触れないほどの熱さになっていることがあります。

 炎天下に駐車したクルマのなかは、どのような状態になっているのでしょうか。

 JAF(日本自動車連盟)は、真夏の炎天下(35度)の昼12時から16時までの4時間、黒いボディの車両の窓を閉め切った状態で車内温度がどのように変化するかを実験しています。

 それによると、エンジン停止後のわずか30分後には車内温度は45度を記録。その後も温度は上がり続け、3時間後の15時には55度まで上昇しました。

 また、窓を3cm程度開けた状態で同様の実験をしたところ、30分後は約40度、3時間後では約45度と多少の改善は見られましたが、それでもかなりの温度になっています。

 またJAFでは、同様の条件(炎天下で12時から16時までの駐車)でミニバンのダッシュボードの温度上昇を計測した結果、最高で79度を記録。

 人がヤケドする温度は45度以上からとされており、45度(低温)なら1時間、70度以上(高温)は1秒でも皮膚組織の破壊(ヤケド)がはじまるといわれています。

 高温になったハンドルやダッシュボード、ドアノブ、シートベルトの金具部分などに触れることでヤケドしてしまうケースも多いといいます。

※ ※ ※

 上記の実験ではサンシェードを使っての温度も計測されています。

 何もしていない黒いボディの車内温度は最高57度、ダッシュボードは最高79度を計測しましたが、サンシェードを利用すると車内温度は50度、ダッシュボードは52度を記録。

 サンシェードは期待するほどの断熱効果は得られていませんが、少なくともダッシュボードを軽く触っただけでヤケドするような事態は避けられそうです。

 車内の目隠しという防犯効果も考えれば、サンシェードは活用できそうです。

 ちなみにやはりボディカラーによって車内温度の上昇も違うとのこと。やはり白いボディより黒いボディの方が20度も表面温度に差が出るとの結果もありました。

 またダッシュボードのうえに置いたスマホは高温で使用不可になる可能性もあり、車内での置き場所にはかなり注意が必要でしょう。

■車内を効率的に冷やす方法とは?

 炎天下で長時間駐車しなければいけない場合、少しでも車内温度やダッシュボードの表面温度を和らげる方法はあるのでしょうか。

 夏の暑さで有名な、埼玉県熊谷市近くにある中古車販売店の店長T氏に話を聞いてみました。

直射日光を受けるダッシュボードは非常に高温になる直射日光を受けるダッシュボードは非常に高温になる

「熊谷は日本一になったこともある暑い地域ですので、車内温度の上昇は半端ないです。エアコンを停止して、わずか15分程度で熱中症指数が危険レベルになることもあります。

 ボディカラーが濃くなるほど温度上昇は早いのも事実です。

 木陰や日陰に駐車できればかなり温度は改善されますが、そういった場所が常に確保できるとはかぎりません。

 車内温度の上昇は避けられないものの、やはりサンシェードはダッシュボードの表面温度上昇には効果があります。

 また白いタオルやTシャツなど布地のもの(ナイロン系はNG)などでハンドルやダッシュボードを覆うだけでも、ヤケド対策にはなります」(中古車販売店 店長T氏)

 炎天下に駐車して車内温度が上がってしまった場合、どうすれば効果的に車内を冷やすことができるのでしょうか。

 結論としては、窓開けてエアコンを「外気導入」モードにして作動させるのが効果的だといいます。

「車内の熱を外に出しつつエアコンで冷やすと効果があります。窓を全開にしてエアコンを外気導入モードで2分程度走れれば、かなり車内の空気を入れ替えることができるのです。

 駐車した状態でも多少時間はかかりますが、窓を開けてエアコンを外気導入にすると車内温度を効率的に下げることができます」(中古車販売店 店長T氏)

 意外に多いのが、エアコンを常に「内気循環」にしている人です。一見、内気循環のほうが早く冷えそうですが、外より高い温度になっている車内の空気を循環させるより、まずは外気を取り込むほうが良いといいます。

「熱くなった車内で気をつけたいのが、ドアノブやボディなどに触れる場合はヤケドしないようにハンカチやタオルで保護してからにしてください。ヤケドは見た目以上に痛みが強く、運転に支障をきたすこともありますので」(中古車販売店 店長T氏)

 さらに、外からの紫外線(UV)や赤外線(IR)を遮る断熱フィルムを貼るのは効果的だと中古車販売店 店長T氏はいいます。

「断熱フィルムは日焼けの原因となるUVを大幅にカットしてくれたり、車内温度を上げる赤外線も抑える効果があります。

 施工費用は2万円からと少々かかりますが、透過率の高いものを選べば車検も問題ありません」(中古車販売店 店長T氏)

 一方、JAFの実験でもあった「少し窓を開けておく」という対策も多少効果はありましたが、実際は防犯上お勧めできないのだそうです。

「高速道路のSAやPAで少し窓を開けているクルマを見かけることもありますが、あれでは車上ねらい(荒らし)にチャンスを与えているようなものです。

 しかも利用客が次々と入れ替わるSAやPAでは被害に遭う危険性が高くなるので、窓を閉めてしっかり施錠しておくことが大切だと思います」(中古車販売店 店長T氏)

※ ※ ※

 熱くなったクルマに、打ち水の要領で水をかけると多少は温度低下に効果があるともいわれていますが、少し問題があります。

 炎天下では残った水滴がレンズ効果でシミの原因になるなど塗装面を痛めることも考えられますし、何よりボディ全体を十分冷やすための水が必要になるので、対費用効果を考えるとあまり得策とはいえないようです。

 手軽にできる方法として、「エアコンを作動させて窓開け走行」をお勧めします。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください