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なぜ夏はタイヤのトラブルが多い? 突然のバーストを回避する方法とは

くるまのニュース / 2021年8月31日 9時10分

厳しい日差しと気温が上昇する夏は、タイヤのトラブルが発生しやすい季節です。「適正空気圧」やタイヤの寿命、夏のタイヤのケア方法についてタイヤ専門店のスタッフに聞いてみました。

■1年のなかでも夏はタイヤのトラブルが発生しやすい

 強い日差しが照り付ける夏は、クルマにとって過酷な季節です。とくにタイヤは注意が必要で、パンクやバースト、空気圧不足によるトラブルは1年のうちでも夏がもっとも多くなっています。

 古いタイヤを使用し続けていると、硬くなったサイドウォールにヒビが入り、それが広がって突然バーストするという事態も起こります。

 夏のタイヤには何がおこっているのでしょうか。

 夏のタイヤがいかに過酷な状況下に晒されているのかは、JAF(日本自動車連盟)が例年発表している「主な出動理由」統計からも知ることができます。

 たとえば、2020年度の出動件数は211万7485件。出動理由のトップは「過放電バッテリー」(73万1733件/34.56%)で、2位に「タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足」(38万439件/18.06%)がランクインしています。

 これらの件数は一般道と高速道路を合わせた数字ですが、これを高速道路だけで見ると「タイヤのパンク・バースト・エアー圧不足」(2万206件)が1位となり、37.83%もの割合を占めます。

 さらにシーズン別の高速道路での統計では、「年末年始」に25.78%だったタイヤのトラブルが、「お盆期間」では38.18%にまで上昇。

 渋滞の程度が大きく変わらないとすれば、夏にタイヤトラブルが増加しているといえるでしょう。

 タイヤのトラブルとして「パンク」と「バースト」があります。タイヤ内の空気が抜けて通常の走行ができなくなるのがパンク、突然タイヤが破裂するのがバーストです。

 これらのトラブルには、タイヤの劣化と空気圧、走行状況が関わっているといいます。

 一般的な夏タイヤの寿命は3万kmから5万kmの走行、または3年から5年程度とわれています。

 もちろん乗り方や駐車場所などによって経年劣化の具合は変わりますが、急ハンドルや急ブレーキなどの過激な運転だけでなく、あまりにも乗らなさすぎるクルマのタイヤも劣化しやすいとされています。

 劣化したタイヤでいきなり高速走行を続け、しかも夏の炎天下で路面温度が50℃以上にもなっていれば、タイヤがバーストするような状況になってもおかしくはないです。

 また「エアー不足」と呼ばれる空気圧の低下は、日ごろタイヤのケアをしていない人に多く起きるトラブルです。

 タイヤには性能を十分に発揮させるために必要な「適正空気圧(正式名称は車両指定空気圧)」が設定されています。

 もっとも多いのが「数か月前にちゃんと空気圧をチェックした」と油断してしまうケースです。

 タイヤの空気は時間の経過とともに徐々に抜けていきます。多いときでは10kPaから50kPaも抜けてしまうこともあるのだとか。数か月も放置しておけば確実に空気圧は低下し、燃費などにも悪影響が出てしまうのです。

■異音や振動が出たら即停車! 被害が大きくなる前に確認を

 タイヤの正しい空気圧やタイヤのケア方法などについて、タイヤ専門店のスタッフにも話を聞いてみました。

――タイヤのパンクやバーストに加え、空気圧の低下は運転中に乗っていてわかるものなのでしょうか。

「じつはタイヤバーストの原因でもっとも多いのが『タイヤの空気圧低下』なんです。空気圧が低いまま高速道路などを走行すると『スタンディングウェーブ現象』と呼ばれる、タイヤの表面が波状に変形する現象が発生します。

 そうすると均等に荷重がかからず、一部に集中するため熱が発生。この熱がタイヤの形状を保つ補強剤(コード)を痛め、結果としてバースト(破裂)してしまうのです」(タイヤ専門店スタッフ)

タイヤの空気圧はこまめにチェックしましょうタイヤの空気圧はこまめにチェックしましょう

 スタンディングウェーブ現象の症状として、ガタガタとした振動や異音などがあるといいます。

 また走行中に前輪がバーストした場合は、大きくハンドルを取られるなど事故になりかねない危険な状態になることもあります。

「そうなる前に愛車のタイヤの状態をこまめにチェックしてほしいです。

 また、タイヤのサイドウォールには4桁の数字が入っていますが、上2桁は製造週、下2桁は製造年を表しています。

 たとえば『1216』だったら、2016年の12週目に製造ということですので、5年以上経過しているタイヤは早めの交換をお勧めします」(タイヤ専門店スタッフ)

――タイヤがバーストした状態で走り続けるとほかの部分にも影響があるといいますが、具合的にクルマのどのあたりを痛めてしまうのでしょうか。

「バーストしてすぐなら被害も最小限で済みますが、そのまま走り続けてしまうとホイールはもちろん、ブレーキローターに付随するホースやパイプ、ABSの配線などにも損傷を与えてしまう可能性があります。

 また保護用に設置されているブーツ関係なども破れてしまうなど、走るほどに被害は大きくなってしまいます。

 後輪がバーストした場合は、給油口からフロア下の燃料タンクへとつながるパイプやリアエアコンのパイプなどが破損する恐れもあります。また最悪の場合は、バンパー下部やボディも傷つけてしまう恐れもあります。

 いつもの走行状態とは違うと感じたら、安全な場所で停車してタイヤをチェックしてください」(タイヤ専門店スタッフ)

――経年劣化は仕方ないにしても、タイヤを長持ちさせる方法はあるのでしょうか。

「溝が残っていても長期間乗らなかったクルマのタイヤのほうが、毎日使用しているクルマより劣化や硬化が進みやすいといわれています。

 とくにタイヤの主成分であるゴムは使っているうちは適度な収縮があり柔軟性を保てますが、乗らずに駐車しっぱなしの状態ではタイヤの一部分に負荷がかかった状態のままで変形してしまうこともあります。

 またタイヤも紫外線には弱いので、長距離を走る前にはヒビ割れなどがないかをチェックするとよいでしょう」(タイヤ専門店スタッフ)

――タイヤワックスなどで表面を保護すればいいのでしょうか。そもそもタイヤワックスにはどのような効果があるのでしょうか。

「タイヤワックスに保護効果はないとは一概にいい切れませんが、やはり汚れを付きにくくして劣化による白ボケを目立たなくさせるのが主な効果です。

 タイヤワックスには油性・中性・水性があるのですが、油性は逆に劣化を早める可能性もありますので、できれば中性か水性を選んでください。

 タイヤ全体にタイヤワックスを塗る人がいますが、サイドウォール部分だけに留めておいてほしいです。

 トレッド面は路面と接地する大切な部分ですので、塗布すると一時的なグリップ力低下を招くこともあります。本来はショルダー部分も塗らないほうがいいのですが、過激な運転をしなければ大丈夫でしょう」(タイヤ専門店スタッフ)

※ ※ ※

 タイヤはヒビ割れや空気圧をこまめにチェックすることで、バーストの危険性を下げることができます。

 またどんなにいいタイヤで溝が十分残っていたとしても5年はもたないと考え、定期的に交換するのが良さそうです。

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