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【3億4500万円で落札】106台限定のマクラーレン「スピードテール」の買い時はいつ?

くるまのニュース / 2021年8月29日 19時10分

BMW製V12エンジンを搭載した伝説のスーパーカー、マクラーレン「F1」と同じ106台限定生産の「スピードテール」が、はやくもオークションマーケットに登場しました。興味ある人はお早めに。

■時速400キロを当たり前にした「スピードテール」

 1992年に、マクラーレン「F1」ロードカーがモナコでワールド・プレミアされた時、それは究極のロードゴーイング・スーパーカーとして紹介された。

 世界のコレクターも、そしてジャーナリストも、そのデザインや革新的なメカニズム、さらには記録的なパフォーマンスに夢中になり、最終的に1992年から1998年の間に、ロードモデル、コンペティションモデルを合せて106台が生産されたF1シリーズは、現在もカー・コレクションの頂点として扱われる1台となっている。

最高速度403km/h、0-300km/h加速13秒ジャストという性能を誇るマクラーレン「スピードテール」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's最高速度403km/h、0-300km/h加速13秒ジャストという性能を誇るマクラーレン「スピードテール」(C)2021 Courtesy of RM Sotheby's

●わずか106台のみの希少車種

 そのF1と同じ106台のみの限定生産モデルとして、2018年に発表されたのがマクラーレンの考える究極的なGT=グランド・ツーリングカーとして誕生した「スピードテール」だった。

 F1とスピードテールの間に存在する時間は、デビュー・ベースで26年。その26年間にマクラーレンの持つ技術、そしてそれが可能とするパフォーマンスはどこまで進化したのだろうか。

 それをもっとも直接的に表す数字は、やはり403km/hという最高速ということになるのだろうか。

 スピードテールの最大の魅力は、高性能でありながら美しいボディデザインだろう。第一印象から優美な感覚を見る者に与える造形は、マクラーレンのトップレンジにあった「P1」や「セナ」ともまったく異なる。

 スピードテールの軽量性と高剛性は、1992年のF1では使用できなかった軽量素材によってもたらされており、テールにはアクティブ・リア・エルロンという新機構が備わっている。

 また一見ワンピースにも見えるキャノピーには、グレイジングスイッチと呼ばれる機構が備わっており、サイドウインドウやリアクォーターウインドウも含め、同時に太陽光の透過率を変更することができる。

 さらには、左右のドアミラーがカメラ式であること、またフロントホイールに独特なカバーを装着していることも、すべては最善のエアロダイナミクスを得るためのテクニックである。

 リアミッドに搭載されるエンジンは、4リッターV型8気筒ツインターボで、最高出力は750ps以上。さらにマクラーレンのフォーミュラーEテクノロジー・グループが開発した312ps仕様のエレクトリックモーターを組み合わせ、トータルで1070psを発揮。0-300km/hを13秒ジャストでこなす加速性能を誇っている。

●「スピードテール」は見つけたら買い!

 このかつてのF1と同様に、106台のみが生産されたスピードテールが、はやくもオークションマーケットに登場した。

 今回RMサザビーズのペブルビーチ・オークションに姿を現したモデルは、新車価格に当時約53万9540ドル(邦貨換算約5900万円)分のオプションを加えた個体である。

 RMサザビーズは、この個体に300万-350万ドルのエスティメートを掲げていたが、最終的な落札価格は314万ドル(邦貨換算約3億4500万円)という結果だった。

 新車価格がおよそ2億5000万円以上といわれていたスピードテールであるので、オプションのプライスを加算しても若干ではあるがプレミアムがついていることになる。

 投資目的ではなくコレクション目的のファーストオーナーが、この先すぐにスピードテールを手放すことは考えにくい。つまり、今回のチャンスを逃せば、次はいつオークション・シーンに登場するか分からないのがスピードテールなのだ。

 それを考えると、この落札価格も当然の結果といえるのかもしれない。また、将来的にさらにプレミアがつくことが容易に想像できるクルマだけに、まさに今が買いどきなのだろう。

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