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高性能セダンってカッコいい! 昭和に誕生したラグジュアリーなスポーツセダン3選

くるまのニュース / 2021年9月2日 16時10分

現在、国内市場ではすっかり存在感が薄れてしまったセダンですが、昭和から平成にかけてはファミリーカーやパーソナルカーの定番車種でした。そのため、各メーカーとも豊富なセダンラインナップを展開。そこで、昭和の終わり頃に誕生した高性能でラグジュアリーなセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

■昭和に誕生したラグジュアリーなスポーツセダンを振り返る

 近年、日本の自動車市場ではミニバンやコンパクトカー、そしてSUV人気が続いていることで、すっかり存在感が薄くなってしまったのがセダンです。

 各メーカーとも毎年のように車種整理がおこなわれて、セダンラインナップは減少が続き、すでにセダン市場から撤退してしまったメーカーもあります。

 一方で、昭和から平成にかけては、セダンといえばファミリーカーであり、パーソナルカーであり、ビジネスカーとして定番の車種で、小型のモデルから大型の高級車まで数多くのラインナップが用意されていました。

 なかでも、1980年代の終わりには、ラグジュアリーなセダンながら高性能なエンジンを搭載したモデルが次々と登場。

 そこで、昭和の終わり頃に誕生したハイスペックでラグジュアリーなセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「レジェンド V6Ti」

もともとスポーティなモデルながら画期的なターボエンジンを搭載した「レジェンド V6Ti」もともとスポーティなモデルながら画期的なターボエンジンを搭載した「レジェンド V6Ti」

 ホンダは1986年にアメリカで、それまでにない顧客獲得のため高級車ブランド「アキュラ」の展開を開始しました。

 このアキュラブランドのフラッグシップとなるセダンとしてデビューしたのが、初代「レジェンド」です。

 日本ではアキュラ立ち上げに先駆けて1985年に発売され、ホンダ初の高級車として同社が培ってきた技術の粋を集めて開発されました。

 エンジンは静粛性と高性能の両立を目指した軽量コンパクトなV型6気筒で、V型6気筒エンジンとして市販乗用車では世界初のハイドロリック・ラッシュ・アジャスター付SOHC4バルブ方式を採用し、最高出力165馬力の2.5リッター「C25A型」と145馬力の2リッター「C20A型」をラインナップ。

 シャシではフロントにダブルウイッシュボーン、リアがストラットのサスペンションを採用し、優れた乗り心地とコーナリング性能を両立。

 コンパクトなV型6気筒エンジンを横置きとしたことでボンネットラインを低く抑え、スタイリッシュなフォルムと広い室内空間を実現し、スポーティなラグジュアリーセダンとして人気を獲得しました。

 そして、1988年のマイナーチェンジでは、フロントフェイスをより高級感のあるデザインに一新するとともに、ターボエンジンを搭載した「V6Ti」シリーズを追加ラインナップ。

 このターボエンジンのハイライトはターボチャージャーにあり、ターボチャージャーのタービンブレードの周囲に4枚の固定ウイングに可変ウイングをそれぞれに設け、エンジンの運転状況に応じて可変ウイングの角度を変化させることで、排気の速度を制御し、過給圧をコントロールする画期的なもので、ホンダは「ウイングターボ」と呼称しました。

 このウイングターボは2リッターのみですが、最高出力は190馬力に向上し、さらにターボラグが抑えられたことで、あらゆる回転域から鋭い加速力を発揮。

 初代レジェンドはホンダらしいスポーツマインドあふれる高級車の世界を築きました。

●日産「セドリック グランツーリスモSV」

シャシまわりからエンジンまですべて一新してスポーツ路線となった「セドリック グランツーリスモSV」シャシまわりからエンジンまですべて一新してスポーツ路線となった「セドリック グランツーリスモSV」

 1979年に、日産は日本初のターボエンジンを搭載した「430型 セドリック(グロリア)」を発売。これをきっかけに1980年代にはターボエンジンが急速に普及し、国産車の高性能が加速します。

 そして、セドリックが大きくスポーツ路線に舵を切ったのが、1987年に登場した7代目の「Y31型」で、往年の名車である初代「シーマ」のベースにもなりました。

 Y31型は従来の高級セダンにはなかった「ドライビングの楽しさ」を強く追求したモデルとして開発。その代表的なグレードが、新設定された「グランツーリスモ」シリーズです。

 エンジンはシリーズ初となる2リッターV型6気筒DOHCターボの「VG20DET型」を搭載。フリクションの少ないセラミックターボを日産で最初に採用した高性能エンジンでもあり、最高出力は初期のモデルで185馬力、1989年からの後期モデルでは210馬力を誇りました。

 また、Y31型ではフロントにストラット、リアにセミトレーリングアームのシリーズ初となる4輪独立懸架となるなど、シャシ性能も大きく向上し、高級車としてのコンフォートな走りだけでなく、スポーティな走りも可能になりました。

●マツダ「ルーチェ ロータリーターボ」

マツダ製セダンで最後のロータリーエンジン搭載車となた「ルーチェ ロータリーターボ」マツダ製セダンで最後のロータリーエンジン搭載車となた「ルーチェ ロータリーターボ」

 かつて、マツダを代表するスペシャリティカーだった「ルーチェ」は、初代が1966年に誕生。セダンを基本とするモデルで、巨匠ジョルジェット・ジウジアーロが手掛けた欧州車を思わせるスタイリッシュなデザインが特徴で、高く評価されました。

 1972年に登場した2代目ではロータリーエンジン専用車となり、流麗なフォルムのクーペがとくに人気となります。

 その後、レシプロエンジン搭載車も追加されましたが、ルーチェは代を重ねても一貫してロータリーエンジン搭載車がラインナップされました。

 そして、1986年には最終モデルとなる5代目が登場。ボディは4ドアセダン/4ドアハードトップで、特徴的なのが薄いヘッドライトとグリルを採用したフロントフェイスで、シャープな印象です。

 この5代目ではメインのパワーユニットは完全にレシプロエンジンへと移行。トップグレードには最高出力200馬力を発揮する3リッターV型6気筒エンジンを搭載しました。

 一方で4ドアハードトップには、最高出力180馬力を誇る654cc×2ローターの「13B型」ロータリーターボが設定され、高級感セダンながらルーチェ伝統のロータリーエンジンが生き残りました。

 しかし、マツダのセダンラインナップは大きく世代交代が始まり、1991年にルーチェはビジネスカーを除き生産を終了。マツダ製セダンでは最後のロータリーエンジン搭載車でした。

 現在5代目ルーチェは中古車でも現存数が非常に少なく、ロータリーエンジン車はとくに希少な存在です。

※ ※ ※

 現行モデルの高性能なセダンは、国産メーカーだけでなく輸入車を含めると比較的ラインナップは豊富です。

 というのも、高額なモデルばかりなので世界的にもパーソナルカーとしての需要が高く、しばらくは安泰といえるでしょう。

 しかし、欧州メーカーは急激に電動化にシフトしている状況で、純粋な内燃機関を搭載した高性能セダンは、今後出てくることは難しくなりそうです。本当に欲しいという人は、今のうちかもしれません。

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