ここの「赤信号」長すぎ! なぜ違う? 信号変わるタイミング 誰がどう制御しているの?
くるまのニュース / 2021年9月10日 10時10分
信号は、赤、青、黄と点灯するだけの単純な仕組みに見えます。しかし、信号の変わるタイミングは場所や時間帯によってさまざま。信号機を設置したり変わるタイミングを決めているのは、いったい誰なのでしょうか。
■タイミング悪いと赤信号続き… そんな信号機制御っていったい誰が?
公道を運転するにあたり順守しなければならないのが交通ルールです。なかでも信号は当たり前の存在であり、深く考えることなく信号の表示に従ってクルマを走らせている人も多いでしょう。
その一方で、「今日は信号で引っかかってばかり…」「いま変わったばかりでもう赤に変わるの?」等、赤信号ばかりに自車が引っかかり思い通りに走れないと、強く意識させられるのもまた信号です。
そんなときはストレスに感じるとともに、その仕組みや設定について疑問を抱いてしまうものですが、いったい誰が、どのようにして、信号が変わるタイミングを決めているのでしょうか。
そもそも信号機は各都道府県の公安委員会によって設置され、警察によって管理されています。
公安委員会は警察を管理する行政委員会なので、実質、信号機の設置・管理はともに警察がおこなっているといってよいでしょう。
信号制御の設定も信号機の管理のひとつに含まれるため、「信号が変わるタイミング」は信号機の所在する都道府県の警察が決めているということになります。
「どのようにして決めているか」については、まず信号機の種類から理解しなければなりません。
信号機は大きくみっつに分けることができます。
ひとつめは「感応式」で、車両を感知しながら制御する信号機です。
交差点に備わるセンサーが車両の流れを感知して信号の変わるタイミングを制御するのですが、交差するふたつの道路の青信号の時間を調整するものから、クルマが来なければ片側はずっと赤信号という極端なものまで存在します。
ふたつ目は「押ボタン式」で、歩行者が押ボタンなどを押したときだけ横断歩道側が青信号になり、車両側が赤信号になるものです。
みっつ目が「プログラム多段式(定周期式)」。これは平均交通量に基づき算出された制御パターン(タイミング)をあらかじめ登録しておき、内蔵のタイムスイッチにより自動的に時間や曜日を判別して制御する信号機です。
つまり、どのタイプの信号機にしても信号の変わるタイミングは「歩行者や通行する車両の状況」から決定しているということになります。
なお、どのタイプの信号機かは政令に基づいて公安委員会が設置し、基本となる制御パターン(タイミング)を警察が決め、現場の状況で信号機が変更するという仕組みになっています。
■青信号が続いてスムーズに走れるのは信号制御のおかげ
前出の解説は、あくまでも交差点単独で一定のサイクルに基づき変わる信号制御についてで、「地点制御」あるいは「点制御」と呼ばれるものです。
これとは別に複数の信号を連携させる「系統制御」と「地域制御」という制御方式があります。
複雑に制御される信号機
系統制御は「線制御」ともいわれ、おもに主要幹線でおこなわれる方式。クルマをスムーズに走行させるため、連続して設置されている信号機を互いに関連つけて制御します。
クルマを運転していると「通る信号が次々と青になっていく」というケースがありますが、それは系統制御のおかげかもしれません。
「地域制御」は多くの信号が設置される都市部でおこなわれる方式です。「面制御」ともいわれ、複雑に絡み合う道路の交通状況を収集&分析し、各交差点の信号機に的確なタイミングを指令して制御します。
さらに、こうした制御方式のほかに、個別の車両に向けた制御も存在します。
スピードを出しすぎている車両を感知すると先にある交差点の信号を赤に変え、強制的にその車両を停車させる「高速感応制御」もそのひとつ。
ほかには、交差点に進入する車両のドライバーが、停止すべきか通過すべきか判断に迷う領域(ジレンマゾーン)を回避できるよう黄信号のタイミングを調整する「ジレンマ感応制御」などがあります。
また、バスなどの公共車両の定時運行や、パトカーや救急車などの緊急車両の現場への急行を支援するシステムもあるなど、現代の信号制御は非常に複雑になっているのです。
※ ※ ※
普段何気なく見ている信号ですが、実にたくさんの方法で緻密にコントロールされていることが分かります。
それでもまだ渋滞が発生したり、納得のいかない切り替えタイミングがあったりするのも事実で、AI化の進歩する今後に期待が持たれています。
こうした信号制御についての情報は忘れても問題ありませんが、ひとつだけ覚えておきたいのは、すべてにおいて最優先される信号は、警察官(あるいは交通巡視員)による「手信号」です。
信号機が機能していないときはもちろん、もし点灯していたとしても警察官の指示に従うようにしましょう。
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