安全性だけでなくコスパの高さにも注目!スバルの安全運転支援システム「アイサイト」を徹底解説
くるまのニュース / 2021年9月27日 12時10分
人とクルマにとって交通事故は最大の懸念点です。その事故を防ぐためには安全装備が充実したクルマを選びたいところですが、スバルの安全運転支援システム「アイサイト」はどうなのでしょうか。徹底解説します。
■始まりは1999年から…スバルの安全へのこだわりとは
古いクルマから新しい車に乗り替える価値はいろいろありますが、今は安全装備と運転支援機能の装備が特に注目されています。
スバルのアイサイト搭載車「レヴォーグ」
クルマにとって交通事故は最大の懸念点なので、なるべく安全装備の充実した車種を選びたいところ。そうすれば交通事故の発生を抑え、万一発生した時でも、自車と相手方に生じる損害を最小限度に抑えられる可能性があります。
従って新車を買う時には、安全装備の内容が注目されます。オプションを含めて、どのような安全装備が得られるかを確認します。
そして安全装備の優れた車種は、衝突被害軽減ブレーキと同じセンサーを使う運転支援機能も先進的。車間距離を自動制御できるアダプティブクルーズコントロールなども高機能です。長距離ドライブに出かけた時の快適性も高く、疲労を抑えられるので、安全性が一層向上します。
そこで注目したいのが、スバルのアイサイト搭載車。スバルはステレオカメラを使った安全装備に古くから取り組んでおり、1999年には、レガシィランカスターにADAを設定しています。
ADAでは、車間距離と車線逸脱の警報、車間距離を自動制御できるクルーズコントロール、カーブでの警報と制御を実用化しました。
この後もスバルは安全装備を進化させ、2008年には、ステレオカメラだけで衝突被害軽減ブレーキや全車速追従型クルーズコントロールを作動させる「アイサイト」をレガシィに搭載しました。その後もさらにその機能を熟成させ、搭載車種の数も増やして今に至っています。
今日のアイサイトは、OEM車を除くほとんどすべてのスバル車に採用され、フルモデルチェンジやマイナーチェンジではその機能さらに向上させた「新世代アイサイト」させています。
特に進化している車種は、スバル現行型「レヴォーグ」とスバル新型「レガシィアウトバック」が搭載するタイプ。両車ともにアイサイトXを採用して、運転支援機能を進化させました。
具体的には、高速道路の渋滞時(時速50km以下)におけるハンズオフ(ステアリングホイールから手を離すこと)アシスト、高速道路を時速70km以上で走行中、ドライバーが方向指示機を操作した時にも操舵支援を行うアクティブレーンチェンジアシスト、カーブや料金所の手前における減速制御などがあります。
ハンズオフアシストも便利ですが、安全に大きく役立つのは、カーブや料金所の手前で自動的に減速する制御。
クルーズコントロールの作動を開始して30分以上が経過すると、多くのドライバーは、ペダル操作を車両に任せる運転に慣れてきます。そこで心配なのが、先行車がいなくなった時です。時速100kmなど予め設定している速度で走行しますが、比較的急なカーブを曲がる時などは、ドライバーが自分でブレーキペダルを踏む必要があります。
しかしペダル操作を車両に任せた運転に慣れていると、高い速度を保ってカーブへ進入しそうになり、慌ててブレーキペダルを踏むこともあります。
それは料金所の手前でも同様です。アイサイトXではこういった制御も洗練され、快適性と安全性をバランス良く向上させています。
■衝突被害軽減ブレーキも進化!その安価さにも注目
最も大切な衝突被害軽減ブレーキも進化しています。人身事故の発生件数を見ると、50%以上が交差点内で生じているので、アイサイトも対応を行っています。
自車が交差点に進入する時は、前側方プリクラッシュブレーキが作動して、出合い頭の衝突事故を防ぎます。右左折する時も、直進してくる対向車、自転車、歩行者などに対応して衝突被害軽減ブレーキを作動させます。
また緊急時プリクラッシュステアリングも備わり、衝突被害軽減ブレーキだけでは衝突回避が困難な場合、ステアリングも制御して回避操作を支援します。この時にはステレオカメラや後側方レーダーの情報により、対向車線へハミ出さずに回避できるか、後ろの側方に接近してくる車両がないか、といったことも総合的に判断してステアリングを制御します。
以上のようにアイサイトは、衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能ともに先進的。新型フォレスターには、ハンズオフ機能を備えるアイサイトXは設定されていませんが、2021年8月のマイナーチェンジモデルでは、ステレオカメラの視野角度を拡大するなど改善を加えた「新世代アイサイト」が採用されています。
このようにアイサイトは常に進化を重ねており、特にフルモデルチェンジを行うと、レヴォーグやレガシィアウトバックのように機能を大幅に刷新させます。
またアイサイトは、価格が割安なことにも注目です。インプレッサ1.6i-Lアイサイトは、文字通りアイサイトを標準装着していながら価格は200万2000円とリーズナブル。進化した衝突被害軽減ブレーキを採用するミドルサイズカーとしては、かなり安く抑えられています。
レヴォーグGT-EXは、アイサイトX、11.6インチセンターディスプレイ、コネクティッドサービスなどをセットにして348万7000円。レヴォーグGTに比べると38万5000円ほど高くなります。そしてレヴォーグGTでは、11.6インチセンターディスプレイやコネクティドサービスなど、GT-EHに採用されるアイサイトX以外の装備をセットオプションとして27万5000円で装着できます。
そうなるとアイサイトXの単価は、GT-EHとGTの価格差(38万5000円)から、セットオプション価格(27万5000円)を差し引いた11万円。アイサイトXはアイサイトに上乗せされる付加機能ですが、前述の通りハンズオフアシスト、カーブや料金所の手前で減速する機能などが備わるため、単価が11万円であれば割安といえます。
※ ※ ※
安全装備が交通事故の防止に役立つには、装着車が大量に売られ、ドライバーの運転ミスを現実に防がないといけません。そのためには優れた機能を備えながら、価格を割安に抑える必要もあります。そこまでを含めてアイサイトが生み出す安全性は注目されているのです。
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