77台限定のボンドカーではないアストンマーティン「One-77」は驚きの2億円オーバー!!
くるまのニュース / 2021年10月12日 19時10分
「007」最新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』が公開されて、劇中に登場するアストンマーティンに注目が集まっていますが、過去にボンドカーに選ばれていてもおかしくないクルマが存在していました。その名は「One-77」。たった77台だけ生産された希少なモデルの現在の価値を探ります。
■77台限定のスーパーアストンが、オークションに登場!
アストンマーティンから「One-77」とネーミングされたニューモデルが最初に披露されたのは、2008年のジュネーブ・ショーでのことだった。この段階では、アストンマーティンは搭載されるエンジンを始め、メカニカルなスペックの一切を発表することはなかったが、世界に衝撃を与えたのは、その車両価格が100万ポンド(当時のレートで約1億2200万円相当)を掲げた、わずか77台のみが生産される限定車であるということだった。
現在ならばその価格も限定数もさほど驚くことはない、いわゆるハイパーカー・ビジネスでは標準的な数字ともいえるが、当時このOne-77が世界でいかに大きな話題を呼んだのかは、現在でも鮮明な記憶として残っている。
One-77の仕様がさらに明らかになったのは、翌2009年のサロン・アンテルナショナル・ド・ロト、すなわちパリ・サロンでのことだった。
アストンマーティンがその設計の原点としたというのはDTMカーで、これまで同社の作が、アルミニウムを接着工法で組み立てる方法を採用していたのに対して、One-77ではカーボンスペシャリストともいえるマルチマチック社との共同開発によるCFRP製のモノコックタブを基本構造体に選択している。これはもちろん軽量性と剛性のためだ。
フロントミッドシップに搭載されたエンジンは、7.3リッターV型12気筒自然吸気。こちらはコスワース社が開発プロジェクトには密接に関係している。ちなみにドライサンプシステムを採用することで、搭載位置を従来の12気筒モデルより100mmも低下させることに成功したというOne-77のエンジンは、重量でも同様の比較で約25%の軽量化を実現している。
重心位置はフロントアクスルよりもさらに257mmも後方に設定することが可能になった。組み合わせられるトランスミッションは2ペダルのロボタイズ型6速MT。このトランスミッション一式も、もちろん新開発によるものだった。
最高出力760ps、最大トルク750Nmという性能は、現在においても自然吸気エンジンの中では十分な戦闘力を持つものだろう。自然吸気のマルチシリンダーエンジン、そして生産台数の少なかった限定車は、これからますますその価値を高めていくだろうから、その事情を考えても、このOne-77には熱い視線が集まることは間違いない。
前後のサスペンションは、ダイナミック・サスペンション・スポーツ・バルブシステムと呼ばれる、独自の減衰力可変機構を備えるインボード式のダブルウィッシュボーンを採用。ダンパーは水平方向にマウントされ、アストンマーティンはニュルブルクリンクのノルドシュライフェで多くのテストを繰り返した。カーボンセラミック製の強靭なブレーキもまた、ここで鍛えられたものだ。
●25番目の「One-77」の驚きの落札価格は?
今回RMサザビーズのオークションに出品されたモデルは、77台のOne-77のうち、2012年に生産された25番目のモデルだ。
実際に最初のオーナーによって登録されたのは2014年のことで、900kmを走行した後に、2017年にセカンドオーナーへ売却されている。
それから4年後の現在、オドメーターに表示されている数字は、わずかに1009km。現在のオーナーが購入してからのサービスはすべてアストンマーティン・ジュネーブでおこなわれ、2020年6月には車高調節キットが交換されるなど、すべてのサービス記録が残されている。
アストンマーティンにおける2000年代のスターサラブレッドと評してもよいOne-77。今回の落札価格は172万625スイスフラン(邦貨換算約2億800万円)だった。これからどのようなハイパーカーがアストンマーティンから誕生しようとも、このOne-77の持つ独特なオーラ、そして価値は不変であるようだ。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
ベントレー バトゥール コンバーチブルを発表
PR TIMES / 2024年5月9日 14時40分
-
全長3m級で470万円!? 「小さな超高級車」がスゴかった! “匠”が仕上げた「豪華すぎ内装」採用! 日本でも販売した「老舗ブランド」の激レア車とは
くるまのニュース / 2024年5月4日 16時10分
-
アストンマーティンDBX707クラスをリードするパフォーマンスに見合う先進的なインテリア
PR TIMES / 2024年4月22日 12時15分
-
アストンマーティンDBX707 クラスをリードするパフォーマンスに見合う先進的なインテリア
Digital PR Platform / 2024年4月22日 10時3分
-
究極の「GT3 RS」登場!? ポルシェモータースポーツの頂点「マンタイ」が開発中
レスポンス / 2024年4月11日 21時0分
ランキング
-
1すき家、14日から復活する“人気メニュー”が話題に 「復刻まじか」「通常メニューにして…」
Sirabee / 2024年5月9日 4時0分
-
2大好きな“ももクログッズ”を新婚の妻に捨てさせられた男性。嫉妬?軽蔑?原因は誰でも抱く「相手への欲望」
女子SPA! / 2024年5月10日 8時46分
-
3車の「ガソリン」高すぎる! なぜこんなに高いの? 不適切な「二重課税」が原因? 価格に占める「税金」の割合とは
くるまのニュース / 2024年5月10日 14時10分
-
4今年結婚予定の30代の彼は貯金「0円」…30代で「貯金がない人」ってどれくらいいるの?
ファイナンシャルフィールド / 2024年5月9日 4時20分
-
5吉野家で"から揚げ"がお得に食べられる。割引&ご飯の増量などが無料に。
東京バーゲンマニア / 2024年5月10日 9時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください