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【レギュラー160円台はいつまで?】 ガソリン価格なぜ高騰続く? 一般道と高速道で価格差ある理由とは

くるまのニュース / 2021年10月18日 7時10分

2020年10月以降ガソリン価格の高騰が続いています。10月4日にはレギュラー価格が160円になり、約3年ぶりに160円台に突入したことが話題となりました。そうしたなかで、街中と高速道路のSA/PAのガソリンスタンドでは数十円もの価格差が存在します。なぜこれほどまでの差があるのでしょうか。また、昨今のガソリン価格はなぜ高騰しているのでしょうか。

■SA/PAでは10円も高い!? 街中よりもガソリン価格が高い理由とは

 最近では、連日のようにガソリン価格の高騰についての報道がされています。
 
 ガソリン価格は、一般道のガソリンスタンドと高速道路のサービスエリアやパーキングエリア(以下:SA/PA)に併設されるガソリンスタンドでは、大きな価格差が存在します。
 
 なぜ、一般道路とSA/PAのガソリンスタンドでは価格が異なるのでしょうか。

 資源エネルギー庁が発表した石油製品の店頭小売価格週次調査によると、2021年10月11日時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均価格は162.1円となり、6週連続の値上がりとなっています。
 
 また、その前週の10月4日時点では2018年10月以来3年ぶりの160円台となり、クルマを利用する多くのユーザーから価格高騰に対する嘆きが聞かれています。

 そんななか、ガソリンスタンドのガソリン価格はそれぞれの店舗で価格が異なります。一般道では、近隣の店舗との価格競争や地域の利便性などにより数円差がほとんどです。

 しかし、SA/PAに併設されるガソリンスタンドでは、一般道よりも価格差が開き数十円差が見受けられます。

 それぞれレギュラーガソリンの価格を比べてみたところ、東京都世田谷区のあるガソリンスタンドでのレギュラー価格は161円。

 一方で、関東にあるSAのガソリンスタンドでは、レギュラー価格は172円と、10円以上の差があります。(それぞれ価格は2021年10月15日時点)

 こうしたSA/PAでの価格設定は誰がおこなっているのでしょうか。

 NEXCO東日本管轄のSA/PAを管理しているネクセリア東日本の営業開発課の担当者は以下のように話します。

「高速道路のガソリンスタンドにおけるガソリン価格につきましては、資源エネルギー庁が毎週公表する石油製品価格調査、一般市況及び近隣SAの価格を参考にして各営業者が設定しています」

 また、NEXCO中日本管轄のSA/PAの管理をおこなっている中日本エクシスの広報担当者は、「値段設定は各ガソリンスタンドの店舗が価格を決定しています」と話します。

 では、なぜ一般道とSA/PAのガソリンスタンドでは値段設定に差があるのでしょうか。

 これについて、前出の中日本エクシスの担当者は次のように説明しています。

「各ガソリンスタンド店舗が価格を決定しているため一概に回答できませんが、お客さまに安全に高速道路をご利用いただくため、高速道路のガソリンスタンドは一部を除き、原則として年中無休かつ24時間営業しております。

 交通量・利用者の少なく採算の取れない夜間でも営業しなければならず、一般道より高い価格設定にせざるを得ないことも考えられます」

 NEXCO各社の「ガスステーションのご案内」のポスターを見ると、全国には多くのSA/PAで24時間営業をおこなっていることが分かります。

 規模の大きいSA/PAのガソリンスタンドでは、セルフ式ではなく有人式なため、人件費のコストもかかるといえます。

 また、あるサービスエリアのガソリンスタンドスタッフは「運営会社への手数料の支払いや、高速道路の場所までの運搬費が関係しており、価格設定が高めになっていると聞いています」という声もありました。

 SA/PAでのガソリン価格は、燃料の安いタイミングで仕入れたものがそのまま残っていて、まれに一般道より安いということもあるといますが、基本的に値段が高く設定されているようです。

※ ※ ※

 高速道路を走行する前には、ガソリンの量について確認し、少ない場合には一般道のガソリンスタンドで入れるほうがお得といえるでしょう。 

 ただでさえ、ガソリンの価格が全体的に高騰しているため、少しでも安くガソリン代を抑えたいものです。

■そもそもなぜガソリンは高騰している!? 高騰はいつまで続くのか?

 最近はガソリン価格の高騰が叫ばれていますが、そもそもなぜガソリンは高くなっているのでしょうか。

 通常、ガソリンのもととなる原油は、世界の各産油国から輸入をしています。

 価格の変動には、こうした世界の産油国での政治や輸出状況、石油輸出国機構(OPEC)の生産調整、及び先物取引市場においてのさまざまなヘッジファンドや個人投資家などが取引に参入していることが複雑に絡み合っていることが主な要因となっています。

 今回のガソリンの高騰の要因について、日本エネルギー経済研究所石油情報センターの担当者は以下のように話します。

「今回のガソリン高騰の主な要因は、原油の高騰です。

 新型コロナウイルスの影響で世界全体の経済がストップしており、原油生産が抑制されていましたが、最近ではワクチン接種も増え、経済が少しずつ回復しており、徐々に需要が増加しています。

 しかし、需要と供給のバランスのほかさまざまな事情から、供給が追いついておらず価格が高騰しています」

ガソリン価格は店舗によって異なるが、街中では基本的に近隣店舗との価格競争で決まることが多いというガソリン価格は店舗によって異なるが、街中では基本的に近隣店舗との価格競争で決まることが多いという

 こうした世界情勢がガソリン価格の高騰に関係しています。今後について、ガソリンの高騰はしばらく見られるのでしょうか。前述の担当者は次のように話します。

「ガソリンの価格調査は毎週おこなっていますが、来週までの予想しか分からないため、今後について上がり続けるかどうかの回答は難しいです。

 ただ来週の10月18日以降の価格を見ても現在の価格同様に値上がりは続いています」

※ ※ ※

 今後、ガソリンの高騰が続くかどうかは不透明といえますが、ここ1か月のガソリン高騰は続いていくといえるでしょう。

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