日本で売ってた頃と違う!? 魅力的に進化した海外専売の日本車とは
くるまのニュース / 2021年10月24日 18時10分
日本では絶版となってしまったものの、海外では継続販売だけでなく、さらにフルモデルチェンジもされるなど、独自の進化を果たしているクルマがあります魅力的なモデルに生まれ変わった海外モデルにはどんなモデルがあるのでしょうか。
■日本で絶版となったモデルが海外で独自に進化!
かつては日本でも販売されたものの生産終了して姿を消したと思ったら、海外で継続販売され、さらにはフルモデルチェンジで独自の進化を遂げたモデルがあります。
そんなモデルは実に魅力的なものが多いのですが、日本で終了したモデルが海外で生き延びていることがあるのはなぜなのでしょうか。
それは、国によって事情やニーズが異なっているからです。
日本という市場は、狭い国土に世界的にも有力なメーカーが複数存在する特異な環境です。
同じようなカテゴリー・排気量のラインナップを揃え、さらに日本ユーザーのニーズに応えるべく細分化し車種が拡張してきました。
車種が多いことから思ったように販売が伸びず、絶版になる車種が出てきてしまうのは仕方のないことではありますが、そのなかから海外のニーズにマッチするクルマも誕生してくるわけです。
海外専売モデルとして進化した、魅力的なモデルを紹介します。
●日産「ジューク」(欧州)
コンパクトSUVの日産「ジューク」は初代モデルが2010年に登場。2019年に生産終了となりました。
そしてフルモデルチェンジされた2代目が2019年9月にEUの主要5都市で発表されるなど、欧州ではかなりの期待を背負って登場しています。
もともとコンセプトカーのような大胆なフォルムだった初代ジュークですが、正常進化した2代目も丸型のLEDヘッドランプやVモーショングリルを採用。ボリューム感あふれるデザインが新型ジュークの存在感を印象付けています。
大胆なフォルムながら全長4210mm×全幅1800mm×全高1593mmと初代のサイズから少し大きくなった程度で、扱いやすいと感じる大きさです。
インテリアは初代と同じくボディ同色のパネルを採用し、外観に劣らない近未来的なデザインを実現。さらに6速MTや7速DCT(パドルシフト付き)を搭載するなど、走りを楽しみたい人にも適した仕様になっています。
ただし初代のような1.5リッターガソリン、1.6リッターターボなど複数のパワートレイは用意されず、1リッターターボのみとなっています。
2代目ジュークが日本市場への導入は見送られた代わりに、コンパクトSUVの「キックス」が実質的な後継モデルとして販売されています。
■豪華なVIP仕様になったミニバンとは?
●トヨタ「クルーガー」(オーストラリア)
クロカンベースのSUVながら3列シートを携えた初代「クルーガー」。もともとは2000年に当時の「ハリアー」をベースとし、多人数乗用車可能な3列SUVでした(2列シート車も設定)。
2005年にはハイブリッドシステム「THS II」搭載モデルも追加。しかしベースのハリアー人気に隠れてしまい、さらには3列シートの快適性はミニバンに劣るとあって、日本市場からはフェードアウトしてしまいました。
トヨタの3列シートSUV「クルーガー」(オーストラリア仕様)
しかし、3列シートSUVは海外では早くから需要が高く、とくに国土が広いオーストラリアなどでは人気モデルとなっています。これを受けて2007年には2代目へ、2013年には3代目、2019年には現行モデルとなる4代目まで進化しています。
なお、北米や欧州などでは「ハイランダー」として販売されています。
新型「RAV4」などと同じTNGAプラットフォーム「GA-K」を採用し、デザインもRAV4と似ています。
ボディサイズは全長4966mm×全幅1930mm×全高1755mmとかなり大きく、7名乗車可能な3列シートを装備。
パワーユニットは、3.5リッターV6エンジンを搭載するガソリンエンジンモデルが2WDとAWD(4WD)が選択可能で、2.5リッター+モーターのハイブリッドモデルにはAWD「E-Four」のみのラインナップとなっています。
初代デビュー当時はミニバンが人気でしたが、SUVが定番カテゴリーとなった現在の日本市場でも現行クルーガーは十分人気が出そうです。
●ホンダ「エリシオン」(中国)
1994年のデビュー以来高い人気を誇ってきた「オデッセイ」の生産が2021年をもって終了することがニュースになりました。
これによりホンダの上級ミニバンがなくなってしまいますが、かつてオデッセイを超えるラージミニバンとして日本でも販売されていたのが「エリシオン」です。
デビューした2004年当時は、全長4920mm×全幅1845mm×全高1810mmというサイズに2.4リッターだけでなく3リッター、3.5リッターエンジンをも搭載した大型ミニバンで2013年まで生産されていました。
そして、2016年に新型エリシオンが突如登場します。しかも日本ではなく、中国市場向けとして、ホンダの中国における合弁会社「東風ホンダ」が販売します。
ちなみに、もうひとつの合弁会社「広汽ホンダ」では中国仕様の現行オデッセイがラインナップされます。
ボディサイズは、全長4950mm×全幅1845mm×全高1710mmで、初代エリシオンとほぼ同じ大きさ。
オデッセイ(中国仕様)とホイールベース(2900mm)は一緒ながら、全長が103mm違っており、これはすべて豪華なデザインに仕立てるために使われています。
搭載されるパワーユニットは2.4リッターエンジンを搭載していましたが、2021年現在は2リッターエンジン+モーターのハイブリッド仕様のみがラインナップされます。
おもてなしを重視する中国では豪華な内外装のクルマが人気が高く、現行エリシオンでの外観は、押し出しの強いフロントグリルやヘッドライト、大型のテールランプなど、派手なデザインが特徴です。
内装は、セカンドシートのもングスライド機能を設定するなど、より快適な車内空間を実現しています。
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