「最低年収はいくら必要?」トヨタ高級セダン「クラウン」740万円仕様を購入する理想の条件は? 役員レベルなら余裕か
くるまのニュース / 2021年11月25日 7時10分
日本を代表する高級セダンのトヨタ「クラウン」。最上級グレードは約740万円となりますが、購入する場合に理想的な年収はどのくらいあればいいのでしょうか。
■66年の歴史を誇る、日本を代表する高級車「クラウン」
トヨタ「クラウン」といえば、トヨタのみならず日本を代表する高級セダンとして知られています。
では、売れ筋グレードを実際に購入するにはどのくらいの年収が必要なのでしょうか。
1955年に初代が登場してから66年にわたってトヨタのラインナップにその名を連ねており、現在販売されているのは2018年に登場した15代目です。
「いつかはクラウン」という言葉でも知られるクラウンは、常に日本人の憧れの存在でした。
2005年に日本市場にもレクサスブランドが導入されたことや、輸入車の高級車ブランドが台頭してきたことなどから、かつてとはポジションが変わってきているクラウンですが、それでも根強い人気のあるモデルです。
SUVやミニバンなどが台頭してきたことで、相対的にセダンの人気が低迷している昨今ということもあり、現行クラウンはスポーティセダンという性格を強調することで差別化が図られています。
また、「DCM」と呼ばれる通信モジュールを標準搭載するなど、最新の技術を積極的に採用する姿勢は、過去のクラウンと同様です。
2021年11月時点でのクラウンの価格帯は、2.5リッター直列4気筒エンジンとモーターを搭載したエントリーグレード「2.5L HYBRID B」の489万9000円から、3.5リッターV型6気筒エンジンとモーターを搭載した最上級グレード「3.5L HYBRID G-Executive」の739万3000円となっています。
今回は最上級グレードである「3.5L HYBRID G-Executive」をもとに、購入に必要な年収を算出してみます。
前述の通り、車両本体価格は739万3000円となっており、そこ数多くのオプションを加えることができます。
今回はオプションのホイールやエアロパーツを装着することはせず、Cピラーなどへクラウンエンブレムを装着する「クラウンパッケージ(3万7400円)」や「トヨタプレミアムサラウンドシステム(10万3400円)」などを選択することで、伝統的な高級車としての風格を強調してみることにします。
また、「パーキングサポートブレーキ/リヤカメラディテクション&パノラミックビューモニター(6万7100円)」や「ETC2.0ユニット(VICS機能付)(1万6500円)」を装着し、利便性も高めます。
その結果、車両本体価格に加えて22万4400円のオプション費用が上乗せされ、さらに自動車税種別割1万4200円(12月登録を想定)や自動車重量税1万5000円、自賠責保険2万7770円、販売諸費用6万4760円が加わった761万7400円が、今回の支払総額となります。
ちなみに、自動車税環境性能割については、免税対象のハイブリッド車であるため0円です。
■クラウンの最上級グレードを買うなら年収はいくら必要?
では、この最上級グレードのクラウンを購入するには、実際にはどのくらいの年収が必要となるのでしょうか。
まず一般的にいわれることの多い「クルマの価格は年収の半分」という基準を例にすると、少なくとも1500万円程度の年収が必要となります。
国税庁による「民間給与実態統計調査」によると、2019年度時点で年収が1500万円を超える人は、全体の0.8%とごくわずかで、このように見るとクラウンはやはり高嶺の花のように思えます。
一方、このクルマをトヨタ公式サイトに掲載されている実質年率6.8%のローンで購入した場合、頭金およびボーナス払いなしの36回払いでは、月々の支払額はおよそ23万4500円、60回払いではおよそ15万100円が必要です。
月々のローンの返済額を手取り月収の20%以下と設定した場合、36回払いでは少なくとも120万円程度、60回払いでは少なくとも80万円程度の手取り月収である必要があります。
頭金の金額次第で月々の支払額は大きく変わりますが、それでも1000万円レベルの年収が必要といえそうです。
最近ではSUVブームもあるが、いまでも「クラウンブランド」による影響は大きい
しかし、残価設定ローンを使用すると大きくイメージが変わるかもしれません。
実質年率4.8%の残価設定ローンを利用すると、36回払いでは月々の支払額はおよそ14万3300円、60回払いではおよそ11万3000円となります。
この場合、手取り月収で考えると、36回払いであれば70万円程度、60回払いであれば60万円程度の手取り月収でクラウンの最上級グレードを購入することが可能です。
クラウンの場合、日本の税制度の関係上、高年式の中古車のおもに法人での需要が高く、リセールバリューが高いという特徴があります。
残価設定ローンには、走行距離などの制約条件も多くあるため単純に比較することはできませんが、現金一括購入や通常のローンと比べて割安に感じるかもしれません。
実際には、クラウンの販売台数の一定数は、中小企業の経営者などの法人需要といわれており、単純に年収ベースでは計算できない部分もあります。
そのうえで、仮に個人でクラウンの最上級グレードを購入しようとする場合、やはり1000万円以上の年収が必要となるようです。
※ ※ ※
残価設定ローンなどを活用する方法はあるものの、クラウンを購入するためにはかなりの年収が必要であることは間違いなさそうです。
誰でも購入できるわけではないからこそ、クラウンはいまでも多くの人に一目置かれる存在となっているといえるでしょう。
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