安くて実用的でハイスペック! ちょっと前の高性能車3選
くるまのニュース / 2021年11月26日 16時10分
いつの時代でも高性能なクルマは、大いに魅力的な存在です。さらに、そんな高性能車が比較的安く入手できて、しかも実用的なモデルならいうことはありません。そこで、ハイスペックかつ優れたユーティリティで中古車なら安価に手に入るクルマを、3車種ピックアップして紹介します。
■高性能で実用的で中古車が比較的安く入手可能なクルマを振り返る
最新のクルマは安全性と経済性に優れたモデルが多く、普段使いや長距離を走るシーンが多いユーザーには最適です。ところが、最新の高性能車となると一気に車両価格が上がり、気軽には手が出せないでしょう。
高性能なクルマはいつの時代でも魅力的な存在ですが、比較的安価なモデルは数少なくなってしまいました。
一方で、中古車ならば高性能なクルマでも安く手に入りますが、古い年式のモデルでは税金が重課されるなど、ランニングコストが上がるのは覚悟しなければなりません。
しかし、車両価格がかなり安ければ、トータルの出費という観点で考えてみると意外と安く収まるケースもあります。
そこで、高性能車ながら実用的で、しかも中古車が安いモデルを、3車種ピックアップして紹介します。
●マツダ「マツダスピード アクセラ」
高性能なターボエンジンをちょうどよいサイズのボディに搭載した「マツダスピード アクセラ」
マツダの現行ラインナップで、スタイリッシュかつ先進的なモデルとして「マツダ3」が挙げられます。このマツダ3の前身となるのが、かつて同社の主力車種だった「ファミリア」の後継車として2003年に発売された「アクセラ」です。
ボディは4ドアセダンと5ドアハッチバックの「アクセラスポーツ」を設定し、2006年にはアクセラスポーツをベースにした高性能モデルの「マツダスピード アクセラ」が追加されました。
マツダスピード アクセラは最高出力264馬力を発揮する2.3リッター直列4気筒直噴ターボエンジンを搭載し、トランスミッションは6速MTのみで駆動方式はFFです。
また、フロントがストラット、リアがマルチリンクの足まわりは専用チューニングされ、18インチホイールに強化ブレーキ、デフにはLSDが標準装備されるなど、エンジンからシャシまでトータルでチューニングされていました。
一方、ハイスペックなモデルながら外観は比較的シンプルで、エアロパーツはリアのルーフスポイラー程度です。
2009年には第2世代のマツダスピード アクセラが登場。パワートレインは初代から継承されましたがボンネットにエアインテークが備わるなど、外観はよりアグレッシブなデザインに変貌を遂げました。
現在、初代ならば100万円未満から入手できますが、2代目は150万円前後の価格帯が中心です。
●日産「スカイライン クロスオーバー」
大排気量自然吸気という貴重なエンジンを搭載したプレミアムSUVの「スカイライン クロスオーバー」
日産の現行ラインナップで、もっとも長い歴史を誇るモデルが「スカイライン」です。スカイラインといえばスポーティな2ドアクーペと4ドアセダンをイメージしますが、そんなイメージを覆すモデルが2006年に登場した「スカイライン クロスオーバー」で、12代目スカイライン(V36型)の派生車として開発されました。
スカイライン クロスオーバーは海外で販売していたインフィニティ「EX37」をベースに国内向けに仕立てられたクロスオーバーSUVで、リアハッチの傾斜を寝かせたクーペSUVの先駆けともいえるデザインを採用。
フロントフェイスはスカイラインの意匠をアレンジしており、流麗なシルエットのグラマラスなボディが特徴です。
エンジンは最高出力330馬力とパワフルな3.7リッターV型6気筒自然吸気「VQ37VHR型」を搭載し、トランスミッションは7速ATのみとされ、駆動方式はFRの2WDと4WDが設定されていました。VQ37VHR型エンジンは「Z34型 フェアレディZ」などにも搭載され、高回転型かつアクセルレスポンスに優れたスポーツユニットです。
スカイライン クロスオーバーはプレミアムなSUVでしたが、やはりスカイラインのイメージとは離れていたのかヒットすることなく2016年に生産を終了。
中古車は150万円前後の価格帯が中心ですが、100万円未満の物件も多く見られます。ただし、大排気量エンジンなので自動車税が高額となってしまうことを覚悟しなければなりません。
●三菱「ギャランフォルティス スポーツバック ラリーアート」
スタイリッシュなボディとランエボ譲りのパワートレインが大いに魅力的な「ギャランフォルティス スポーツバック ラリーアート」
三菱が誇る高性能車といえば「ランサーエボリューション」シリーズですが、その最後のモデルとなった「ランサーエボリューションX」のベースとなったのが、2007年に発売された「ギャランフォルティス」です。
発売当初、ギャランフォルティスのボディは4ドアセダンのみでしたが、2008年に5ドアハッチバックの「ギャランフォルティス スポーツバック」がデビュー。
フロントフェイスやキャビンはセダンと同じでしたが、後部をなだらかに傾斜したハッチバックとすることで、スポーツバックの名にふさわしいスタイリッシュなフォルムとなっていました。
内装もセダンと共通で、スポーティなデザインのインパネまわりと余裕ある室内空間を実現。
そして、高性能グレードの「ラリーアート」のパワートレインは、ランサーエボリューションXのデチューン版が搭載されました。
エンジンは最高出力240馬力を発揮する2リッター直列4気ターボで、トランスミッションはツインクラッチSST(6速DCT)が組み合わされ、駆動方式はフロントヘリカルLSD+「ACD」(アクティブセンターディファレンシャル)+リア機械式LSDで構成される、3つの走行モードを選択可能としたフルタイム4WDを採用。
ギャランフォルティス スポーツバックは基本性能が高く、実用的でデザインも好評でしたが、三菱の業績悪化から車種整理が進んだことで、セダンとともに2015年に生産を終了しました。
現在、ラリーアートの中古車は数が少ないのですが、価格は150万円台が中心で、スペックからするとかなりお買い得といえるでしょう。
※ ※ ※
最近、ニュースでよく目にするのが半導体不足です。電子機器の多くが半導体不足の影響を受けていますがクルマも同様で、なかには新車の納期が数か月待ちになっているモデルも散見されます。
そのため、すぐに納車される中古車がモデルによっては品薄の状況で、価格も高騰しているケースもあるようです。
半導体不足の解消に向けて各メーカーや政府も動いてはいますが、長期的に半導体不足が続くという試算もあり、中古車業界の今後が注目されます。
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