本物の教習所で「レースゲーム安全運転講習」開催へ 企画の狙いは? 担当者「GT1から好きでした」
くるまのニュース / 2021年12月2日 9時10分
レースゲーム「グランツーリスモSPORT」を使用した安全運転講習が、「月の輪自動車教習所」(滋賀県大津市)で2021年12月におこなわれます。安全運転講習にレースゲームが使用されるというユニークな試みですが、どのような意図で企画されたのでしょうか。
■安全運転講習にレースゲームを起用した理由とは
滋賀県大津市の「月の輪自動車教習所」で、プレイステーション4用のレースゲーム「グランツーリスモSPORT」を使用した安全運転講習(ドライビングゲーム講習)が2021年12月におこなわれます。安全運転講習に市販のレースゲームが使用されるというユニークな試みですが、どのような意図で企画されたのでしょうか。
授業では指導員が実際にゲームをプレイしたり、事前に収録したゲームのプレイ動画を用いたりして、現実世界でのあおり運転、飲酒運転、過労運転における「危険性と事故リスクの回避の仕方」を伝えます。
また当日は、参加者がバーチャルリアリティ(VR:仮想現実)システム「プレイステーションVR」と「グランツーリスモSPORT」を組み合わせたVR体験をすることも可能ということです。
レースゲームを使用する理由について、実際に安全運転講習を企画した月の輪自動車教習所の担当者は、次のように説明します。
「私は普段、教習所の先生(技能検定員)として勤務しています。ゲームを使った安全運転講習を企画した背景として、若い人たちに対してアプローチしたかったということが挙げられます。
近年『運転免許は取得するものの、実際に所有するクルマは何でもいい』というような、クルマに対する関心の低い人が増えていると感じていて、また安全運転に関する知識を伝えるきっかけも十分にありませんでした。
しかし、実際に若い人たちを見ているとテレビゲームが好きな人は多く、レースゲームをプレイする人も少なくないはず、と考えています。それを受け、ドライビングゲーム講習を実施するに至りました」
ちなみに、企画した月の輪自動車教習所の担当者は、プレイステーション(初代)やセガサターンが販売されていた頃(1990年代後半)からゲームに親しんでいたといいます。グランツーリスモシリーズも初代(通称:GT1、1997年発売)から経験していたということです。
※ ※ ※
月の輪自動車教習所は、ドライビングゲーム講習の開催を2021年11月30日に発表しましたが、発表翌日の12月1日午前中までに早速数名の申し込みがあったと、前出の担当者は話します。
「校内の掲示(ポスターなど)はまだしておらず、リリースを発表しただけで申し込みがあったので、ドライビングゲーム講習に対する反響を感じています。グランツーリスモシリーズのファンも多くいらっしゃるのではないでしょうか」(月の輪自動車教習所の担当者)
ドライビングゲーム講習は、12月11日と12月19日に開催されます。運転免許を持っていない人や、未成年も参加できるということです。
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