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新型「アトレーデッキバン」発売! なぜ初の「デッキバン」設定? さらにターボ仕様な理由とは

くるまのニュース / 2021年12月29日 17時10分

2021年12月20日、ダイハツは新型「アトレーデッキバン」を発表・発売しました。アトレーとして初のデッキバンとなりますが、なぜラインナップされたのでしょうか。

■なぜアトレー初の「デッキバン」をラインナップ?

 17年ぶりのフルモデルチェンジで6代目となったダイハツ「アトレー」。
 
 軽乗用車扱いではなく4ナンバー(貨物登録)となったことも話題ですが、もうひとつ大きなトピックがあります。
 
 それは「デッキバン」の設定したことですが、なぜあえてデッキバンをラインナップに加えたのでしょうか。

 デッキバンはこれまでアトレーの商用モデルに相当する「ハイゼット」で展開されており、アトレーに用意されるのははじめてです。

 といっても、デッキバンがどんなクルマかをすぐにイメージできる人は多くないかもしれません。

 デッキバンとはワンボックス(箱型)のボディをベースに、Cピラー以降の屋根をカット。

 荷室に相当する部分を荷台にした、いわば「室内が広く、荷台が広くないトラック」といったところです。一般的に「オープンデッキ」と呼ばれることもあるボディタイプです。

 はじめて登場したのは、7代目「ハイゼットバン」時代の1988年。

“他にはない独自の利便性”に対する根強いニーズに支えられ、以来30年以上にわたって継続的に生産されています。

 ダイハツによると「月に200台から300台はコンスタントに売れている」そうです。

 対象となるのは、広さはいらないけれど屋外に荷物スペースが欲しいというユーザー。

 室内には収まらない冷蔵庫を積む必要がある電気店をはじめとする商店の配達をはじめ、アクティブなレジャーや狩猟のパートナーに選ぶニーズなどもあるのです。

 そんなデッキバンが新たにアトレーに加わったといえば、なかには「先代にもあった気がする」と疑問に感じる人もいるかもしれません。

 実は先代の「ハイゼットデッキバン」にはシンプルなハイゼット仕様ではなく上級感のあるアトレーのように外装に仕立てたグレードがあったのです。

 実質的にアトレーのデッキバンといっても申し分のないモデルでした。

 ただ、軽貨物車登録の基準を満たすことから「アトレー デッキバン」ではなく軽貨物車登録で税金の安い「ハイゼットデッキバン」としていたのです。

 今回のフルモデルチェンジではアトレーが軽乗用車登録ではなく軽貨物車登録となったことで、“実質”ではなく“正式”に「アトレーデッキバン」が用意されたということです。

 もうひとつ、デッキバンの新型には大きなトピックがあります。

 それはターボエンジンの追加。なんと、アトレー デッキバンには自然吸気がなくターボエンジンだけが搭載されます。

 すなわち新型アトレーデッキバンとハイゼット デッキバン(自然吸気エンジンだけの設定)の違いは、顔つきやインテリアの加飾といった内外装の仕立てやオートエアコンなど快適装備の水準に留まらず、パワートレインも異なるということになるのです。

 ターボエンジンを組み合わせたことに関してはダイハツの関係者はつぎのように説明しています。

「デッキバンは狩猟に活用するユーザーさんもいて、彼らから『山を登る際にもっとパワーが欲しい』という声がありました。そういった声にこたえるものです」

※ ※ ※

 また、ターボエンジン搭載による動力性能の向上はACCなど高速走行での疲労を軽減するアイテムの搭載とあわせ、遠くまで出かけるユーザーにも大きなメリットをもたらすことでしょう。

 これまで以上にレジャーに活用するユーザーからの支持が増えそうです。

■アトレーデッキバンはなぜターボ搭載?

 ところで、デッキバンに「アトレー」や「ターボ」が新設定されたと聞くと、どこか引っかかる人もいるかもしれません。

 何を隠そう、過去(1980年代終わりから90年代初めにかけての7代目ハイゼット時代)には、特別仕様車としてアトレーのオープンデッキモデルが販売され、ターボエンジンを搭載していました。

 ただし車名は“バン”がつかない「アトレーデッキ」だったので、「アトレーデッキバン」としては今回登場したモデルがはじめてとなります。

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 ちなみにデッキバンはこれまで、いったんカーゴ(バン)のボディを組み立ててからCピラーより後ろの屋根をカットする方法で製造していました(ある意味改造車であり、実際に先々代までは構造変更申請するモデルだった)。

 しかし新型は、デッキバンとしてボディを組み上げる方法に変更。

 そんな意味でも、新型はデッキバンに新たな扉を開いたといえるでしょう。

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