まだまだMT車が手に入る! ローパワーでも魅力的なコンパクトカー3選
くるまのニュース / 2022年1月9日 6時10分
日本の自動車市場で安定して販売台数の上位に位置しているのがコンパクトカーです。現在、国内メーカーだけでなく、海外メーカーも日本でコンパクトカーを販売しています。そこで、MTをラインナップする魅力的なコンパクトカーを、3車種ピックアップして紹介します。
■ローパワーでもMTが設定された魅力的なコンパクトカーを振り返る
近年、SUV人気が目立っていますが日本の自動車市場において、販売台数の上位に必ず入っているのがコンパクトカーです。
コンパクトカーは日本の道路事情に適したサイズで、広い室内による使い勝手の良さと優れた経済性を誇るなど、まさに売れる要素を兼ね備えています。
国産メーカーのコンパクトカーは1970年代の初頭には確立されましたが、欧州ではもっと長い歴史があり、現行モデルでは国内外のコンパクトカーが販売されています。
そんなコンパクトカーのなかには、ローパワーながらドライビングプレジャーあふれるモデルもあり、さらにMTを設定するモデルも存在。
そこで、MTをラインナップする魅力的なコンパクトカーを、3車種ピックアップして紹介します。
●フィアット「500 スポーツ」
スポーティな装いでレギュラーモデルにない5速MTもラインナップした「500 スポーツ」
FCAジャパンは2022年1月6日に、フィアットを代表するコンパクトカー「500(チンクエチェント)」に、スポーティな専用の内外装パーツを採用した限定車「500 Sport(スポーツ)」を設定し、2022年1月15日より発売すると発表しました。
外観は地中海をイメージさせる鮮やかなブルーのボディカラーに、エアインテークを備えた専用のフロントバンパー、サイドスカート、リアバンパー、リアルーフスポイラーが組み合わされ、スポーティに演出。
またダークグレー仕上げのドアミラーカバーや、サイズアップしたY字パターンの16インチアルミホイールが、スタイリッシュな外観を引き立てます。
内装では、ブラック基調の落ち着いた雰囲気にまとめられており、さらに専用テクノレザー/ファブリックシートや、グレー仕上げのダッシュボードも専用デザインです。
搭載するエンジンは最高出力85馬力(エコモードでは77馬力)を発揮する、875cc直列2気筒ターボ「ツインエア」で、2気筒エンジンならでは小気味良いフィーリングが特徴です。
トランスミッションはATモード付5速シーケンシャルトランスミッション「デュアロジック」のほか、特別に5速MTも設定されます。
パワー的には特筆するレベルではありませんが、1040kgという軽量な車体とMTの組み合わせによって、十分にスポーティな走りが堪能できるでしょう。
価格は274万円(消費税込、以下同様)で、限定数はデュアロジック仕様が150台、MT仕様が35台です。
なお、ほかにもバイキセノンヘッドライト、スピードメーターや燃料計、燃費計に加えエコインジケーターを表示するTFTメータークラスター、フルオートエアコン、固定式ガラスルーフ、安全な車庫入れをサポートするリアパーキングセンサーが標準装備されており、お買い得なモデルとなっています。
●フィアット「パンダ ストリート 4×4」
コンパクトSUVながら装備が本格的で悪路走破性も高い「パンダ ストリート 4×4」
もう1台、前出の500 スポーツと同日に発売される限定モデルが、フィアット「パンダ ストリート 4×4」です
コンパクトSUVであるパンダ 4×4はこれまでも何度か限定モデルとして日本で販売されてきましたが、パンダ ストリート 4×4ではダークセラミックグレーのボディカラーを採用し、専用の前後バンパーやブラックのフェンダーアーチ、ルーフレール、サイズアップした15インチスチールホイール+175/65R15タイヤなどで、タフな雰囲気が演出されています。
また、内装ではヒーテッドフロントガラスやフルオートエアコン、前席シートヒーター、さらに専用デザインのファブリックシートやセンターコンソール収納、リアプライバシーガラス、車庫入れ時に安全をサポートするリアパーキングセンサーも備えるなど、装備が充実。
エンジンは500 スポーツと同仕様のツインエアですが、トランスミッションは6速MTが組み合わされ、駆動系はスタンバイ式フルタイム4WDに電子式デフロックが装備されており、悪路走破性も定評があります。
さらにコンパクトカーながらも4輪ディスクブレーキが奢られているなど、走りについて妥協していません。
パンダ・ストリート 4×4は160台限定で価格は242万円です。
●スズキ「スイフト RS」
ローパワーながら軽量で足まわりも優れドライビングプレジャーあふれる「スイフト RS」
最後に紹介するのはスズキ「スイフト RS」です。スイフトというと実用的なコンパクトカーですが、スイフト RSは欧州テイストに仕立てられており、かなり魅力的なモデルといえるでしょう。
エンジンは最高出力91馬力の1.2リッター直列4気筒で、トランスミッションは当初5速MTのみでしたが、現在はCVTもラインナップされています。
外観は上位グレードの「SZ」に準じてスポイラー形状の前後バンパーやサイドステップ、ルーフスポイラーが装着され、フロントグリルにRS専用で赤いストライプが入れられており、よりスポーティさを強調。
特筆すべきは車重で、スズキが誇る軽量化技術によってわずか870kg(MT車)を実現しています。
また、RSのサスペンションは欧州仕様に準じたチューニングが施され、軽量なボディながら4輪ディスクブレーキが装着されるなど、パワー的に「スイフトスポーツ」よりも大きく見劣りしますが、優れたドライビングプレジャーが体感できるモデルとなっています。
スイフト RSの価格は178万2000円からです。
※ ※ ※
今や日本の自動車市場では、MT車比率が1%台といわれています。欧州では日本よりもMT車比率ははるかに高いものの、近年はMTがラインナップされないモデルも増えてきました。
まだまだMT車が完全になくなることはありませんが、コンパクトカーも将来的にはEVシフトが加速することは避けられず、次第に減っていくことになるでしょう。
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