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高速SA・PAの駐車場「前進」「バック」どっちが停めやすい? 駐車マスの正解はあるのか

くるまのニュース / 2022年2月8日 7時10分

高速道路の多くのSA・PAでは、駐車場のマスが通路に対して斜めになっており、向きによって前進かバックで駐車するようになっています。今回、新東名のSAで小型車マスが前進駐車からバック駐車に変更されましたが、どのような事情があるのでしょうか。

■新東名の浜松SA下り なぜ「バック駐車」に変更?

 2022年1月31日、新東名高速の浜松SA(下り)が大きく変わりました。

 駐車場のレイアウトを大改造し、大型車はそれまでの約1.6倍、小型車は約1.8倍にマスを増やしたのです。

 特に小型車は、駐車方法を「前進駐車」から「バック駐車」に変えるという大きな方針転換がありましたが、どのような背景があったのでしょうか。

 浜松SA(下り)は東京と大阪のだいたい中間に位置しています。スマートICが併設される形で2012年4月、新東名の開通と同時に開設されました。

 しかしNEXCO中日本によると、このSAはこれまで夜間を中心に大型車の利用が多く、94台分ある大型車マスが満車になると通路に駐停車する車両が出るなど混雑していたといいます。

 そこで、これまで臨時駐車場として利用していたエリアを常設化するとともに、緑地帯を駐車マスに変更するなどして、次のように駐車マスを増やしました。

・小型車:工事前90台→工事後162台(+72台)
・中型車:0台→5台(+5台)
・大型車:83台→120台(+37台)
・トレーラー:4台→15台(+11台)
・バス:7台→8台(+1台)

 中・大型車マスは合計で1.6倍(+54台)に増加。とくにトレーラーマスは4倍近く増え、あわせてダブル連結トラックが駐車できるように改良されています。

 このように大型車にとって恩恵のある改良がおこなわれましたが、小型車マスも大きく変わりました。

 駐車マスの数は、すでに示したとおり約1.8倍の162台分を確保しています。しかし駐車台数とともに大きく変化したのが、駐車の方向です。

 浜松SA(下り)ではこれまで、小型車は前進して駐車し、バックで出る「前進駐車」のレイアウトでした。しかし今回、これがバックして駐車し、前進で出る「バック駐車」に変わっています。

 駐車方法を変えた理由としてNEXCO中日本の広報担当者は次のように説明します。

「前進駐車は駐車マスにさっと入りやすい利点がありますが、出る際にバックするクルマ同士がぶつかる危険性があります。駐車場内で歩行者も多く、バックするときはどうしても死角が生じるということも挙げられます」

 また、「バック駐車の方が停めやすい」といった利用者の声も反映させたそうです。

 SA・PAの駐車場というと、かつては通路に対してマスが直角になって並ぶごく一般的なレイアウトが大半で、多くのクルマは通路に顔を向ける「バック駐車」をしていました。

 しかし逆走防止などの目的で、通路に対してマスを斜めに配置する羽根型のレイアウトが採用され、マスの向きにあわせて前進駐車かバック駐車をするようになっている施設が主流となっています。

 東名・新東名下りの主なSAで小型車マスを見ると、海老名SAは前進とバック、足柄SAは前進のみ、駿河湾沼津SAは前進とバック、静岡SAと岡崎SAは前進のみといった状況です。

 こうしたなかで浜松SAは「バックのみ」に変わりましたが、今後もNEXCO中日本のSA・PAで駐車マスがバックのみに変わっていくことはあるのでしょうか。

 前出の担当者は、「浜松SA(下り)などは一つの事例として実施しています。(駐車場や駐車マスは)SA・PAごとにスペースやレーンの配置などを考慮して検討しています」と説明します。

 つまり、全社展開というよりも、施設ごとに個別で検討していくということだそうです。

※ ※ ※

 なお、今回のレイアウト変更では「分かりやすさ」の改善も行われています。

 小型車エリアの通路5列の進行方向が従来は互い違いに変えてあり周回しやすくなっていましたが「誤って逆走してしまう」といった指摘があったため、5列のうち4列を同じ方向にそろえ、残り1列を周回できるように変更しました。

 SA・PAというとレストランや売店、トイレなどの施設の変化に注目してしまいますが、駐車場も改良や改善が続けられています。

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