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「ホイールの汚れ」をどうにかしたい! 上手に洗う方法や汚れにくくする対策はある?

くるまのニュース / 2022年2月13日 7時30分

クルマをキレイに保つために洗車をしますが、そのなかでも洗うのが面倒なのが「ホイール」です。ホイールをキレイに洗浄する方法や、ホイールを汚れにくくする方法はあるのでしょうか。

■ホイールはなぜ汚れやすい? 原因は何?

 クルマをキレイに保つために欠かせないのが洗車ですが、なかでも汚れやすく洗うときに面倒なのが「ホイール」です。

 洗車によってボディがピカピカになっても、ホイールが汚れたままだとキレイになったように見えないということもありますが、ホイールは複雑な形状ということもあって洗いにくく、また、水をかけただけでは汚れは落ちません。

 なぜホイールは汚れやすく、その汚れが落ちにくいのでしょうか。

 ホイールが汚れるのは、ブレーキを作動させたときに発生する「ブレーキダスト」が付着してしまうからです。

 ではなぜブレーキを作動させると汚れるのかというと、ブレーキの構造上、ブレーキパッドをブレーキローターに押し付けて発生する摩擦力を制動力として利用していることが関係しています。

 ブレーキローターとは、ホイールやタイヤと一緒に回る円盤のようなプレート部分です。このブレーキローターをキャリパーと呼ばれるパーツに装着されたブレーキパッドを押し付けているのですが、このとき、ブレーキパッドやブレーキローターが摩擦によって少しずつ削れています。

 その削りカスが、ホイールの汚れであるブレーキダストの正体です。

 高速で走るクルマを減速させるときに強力な摩擦が起き、同時に熱も発生。そしてブレーキダストが熱を帯びることでホイールにこびり付くことから、水をかけたくらいでは落ちなくなってしまうというわけです。

 とくに一部のスポーツモデルや輸入車のホイールは汚れやすく、なかでも欧州車が顕著なのですが、欧州と日本ではクルマに対する考え方に違いがあることが関係しているようです。

 神奈川県の整備工場に勤務するY整備士は次のようにいいます。

「ブレーキに関しては、日本と欧州など海外で求められる性能や特性が大きく違います。

 日本は低い速度域でストップ&ゴーの繰り返しが多い一方で、欧州は200km/h以上の速度域からブレーキをかけることもある道路環境です。

 そこで、国産車は制動力より耐久性を優先させたブレーキパッドを使い、輸入車は耐久性よりも高速からの制動力を優先させたブレーキパッドが採用されています」

 国産車ではダストが少なく耐久性に優れたノンアスベスト(NAO)素材のブレーキパッドが主に使用されています。

 一方で、欧州をはじめとする輸入車ではNAO素材に約30%スチールを混合させたセミメタリック(ロースチール)素材のブレーキパッドを使用。さらにブレーキローターも摩耗することで高い制動力を確保しており、このためブレーキパッドと同様に消耗品なのだそうです。

 ちなみに、ブレーキパッドは、混合されるスチールの量が増えるほど高速域での制動力が高くなる反面、低い速度域では鳴きが出やすくなったり、削られるぶんダストが出やすくなったりする傾向があります。

 耐久性を優先させたブレーキパッドはダストが出にくいのですが、150km/h以上のような超高速域からの使用にはあまり適していません。

 日本の道路での法定速度は最高でも120km/hなので、超高速域で走行するケースはまずありません。そのため、超高速での制動力確保より、耐久性や低ダストを優先しているというわけです。

■洗車でホイールを最初に洗うってホント?

 ホイールに付着したブレーキダストを手際良く洗う方法はあるのでしょうか。都内の中古車販売店の店長に聞いてみました。

「昔は『洗車は上から下へ』というのが通説でしたが、キレイになったボディにホイールの汚れを付着させたくないということを考えると、ホイールを最初に洗います。

 スチール成分が含まれた汚れは、油が混ざったかなり強力な汚れです。このダストを溶かす専用洗剤も販売されていますが、成分が強力で一定時間放置できないことを考えると通常のカーシャンプーでも十分でしょう」

洗車で最初に洗うのはホイール洗車で最初に洗うのはホイール

 注意したいのは頑固な汚れを落とすべくゴシゴシと力を入れすぎないことです。ホイールは傷が付きやすいことから、洗車キズやこすりキズなどが付かないように、洗剤を十分泡立てて汚れを浮かせるように洗うのが良いそうです。

「最近のホイールはかなり複雑な形状をしているものもあり、雑巾やクロスなどでは手が届かない箇所も多いです。

 無理に手を突っ込むと怪我してしまうこともあるので、そんなときはタイヤやホイール専用ブラシなどを使うと効率良く作業できると思います」(中古車販売店 店長)

 もうひとつ、忘れてはいけないのが洗浄後です。ボディは水分を拭き取るのに、ホイールはそのまま放置する人も多いといいます。全体を洗車したあとは、ホイールに残った水分も忘れずに拭き取りましょう。

「裏技として、ボディに使用しているコーティングをホイールにも施工しておくと、ダストなどの汚れも落としやすくなります」(中古車販売店 店長)

 キレイに洗ってもホイールの汚れが気になる、もう少しダストを減らしたいというのであれば、低ダストタイプのブレーキパッドに交換するという方法もあります。

 たとえば輸入車でも国産の低ダストタイプのブレーキパッドに交換しても良いのでしょうか。

「確かに低ダストタイプのブレーキパッドに交換すれば、ホイールの汚れはだいぶ軽減されると思います。

 ブレーキパッドの価格にもよりますが工賃込みで5万円から6万円、ローターまで交換すると10万円からといったところでしょう。

 ただし、それだけの予算を使って高速域での制動力をスポイルしてしまうのは、ちょっともったいない気もしますが」(中古車販売店 店長)

 セミメタル素材のブレーキパッドやブレーキローターを採用している輸入車の場合、パーツの交換タイミングも早く、5万km程度が交換時期となります。

 対して国産のNAO素材のブレーキパッドは10万kmと約2倍の耐久性があり、トータルで考えると非常に悩ましい部分となっています。

「あえてまだ使えるブレーキパッドを交換する必要性はないけれど、車検や整備点検で交換すべきタイミングになったら、低ダストタイプにしてみてもいいかもしれません。

 ただし、かなりブレーキの効きやフィーリングが変化するので、慣れるまでは注意して運転してください」(中古車販売店 店長)

※ ※ ※

 ホイールが汚れるということはそれだけブレーキが効いている証でもありますが、汚れが気になるようであれば、こまめなお手入れが欠かせません。

 費用や労力などを考えると、専用ブラシで定期的に洗浄し、ボディと一緒にコーティングまでしておくのがもっとも手軽な対処法といえそうです。

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