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日産「シーマSUV」世界初公開! トヨタ「クラウンSUV」に対抗!? ナンバー取得済の極上カスタムとは

くるまのニュース / 2022年2月14日 11時50分

日産にはかつてセダン「スカイライン」のSUV版「スカイラインクロスオーバー」が販売されていました。一方、中国では高級セダン「クラウン」のSUV版「クラウンクルーガー」が販売されています。そうしたなかで日本でも「シーマSUV」なる高級SUVがお披露目されました。

■トヨタ「クラウンクルーガー」に対抗!? 日産「シーマSUV」が誕生した背景は?

 日産の高級セダン「シーマ」とSUV「ムラーノ」が美しく合体した高級SUV「シーマver.SUV」(以下シーマSUV)の実車が大阪オートメッセ2022で初お披露目。

 2021年12月、日産京都自動車大学校の公式アカウントから完成した姿がインスタグラムやTwitterなどで公開され大きな注目を集めていました。

 シーマSUVは、イベント数日前に取得したばかりのナンバープレートもつけてのお披露目です。

 ムラーノ(2代目モデルTZ51)をベースに、前後をシーマ(5代目現行モデル)にカスタマイズしたシーマSUVは保安基準にも適合し自走で会場に入ったとのことです。

 カスタムを手掛けたのは学校法人日産学園 専門学校日産京都自動車大学校カスタマイズ科(4年生)に在籍する13名です。

 今回、大阪オートメッセ2022の会場で担当した学生さんたちに話を聞きました。

――ムラーノベースの高級SUVを作ろうと思ったきっかけは?

 最初は、日産ノートをベースにしたスーパーカーのようなクルマを作ろうという案があったのですが、これだとあまり苦労なく完成してしまうのではないか?

 それでは面白みがない…という意見が出て却下されたんです。

 どんなクルマを作るか?色々とアイデアを出し合っていたその頃(2021年春)、中国でクラウンのバッジをつけたSUV(クラウンクルーガー)が発表されました。これに刺激を受けましたね。

 日産にはこのような高級SUVは存在しないので、私たちで作ってみたらどうだろう?

 クラウンクルーガーに対抗できるカスタムカーを作ろう!と盛り上がりました。

 今の日産の高級車といえば現行のY51シーマです。

 完成には困難を伴うことが予想されましたが、あえて困難な挑戦をしてみようと、みんなの意見が一致しました。

 ベース車両のムラーノが来たのが2021年6月でそこから約半年を掛けてカスタマイズに取り組みました。

――カスタムするうえでこだわった部分はどこですか?

 いかに自然に違和感なく見えるスタイルに仕上げるか?そこにはこだわりました。

 とくに、リアゲートの造形ですね。ウレタンで成型をしてFRPで作っていくのですが、ライト周りの形にあわせて違和感なく仕上げるところに時間を掛けました。

 あとは、シーマのキャラクターラインのひとつである特徴的なフロントフェンダーの造形を自然な流れでムラーノのドア周りにつなげていくか…そこも時間を掛けて製作しました。

 どのようなデザインにするか?みんなの意見がまとまったところでイラストが得意なメンバーが絵を描いてデザインを確定していきました。

 また、マット塗装と白いボディカラー。これにもこだわりました。

『高級車=黒』というイメージが強いかもしれませんが、ボディカラーは絶対白!そしてマット塗装であることこれも全員一致で進められました。

 マット塗装は普通の塗装よりも、仕上がりに気を遣う塗装で時間もかかりました。

――ナンバープレートもついていますね。苦労されましたか?

 はい。数日前に車検にパスしてナンバーを取得することができました。

 苦労したのは、フロントヘッドライトの光軸ですね。

 ベースのムラーノからシーマ顔に変換するにあたってヘッドライトの位置(高さや左右の配置)が変わっているので、光軸調整に苦労しました。

 学校からクルマで30分程度の場所にある京都運輸支局に何度も足を運んで、すぐに整備ができるよう道具も色々持って行って、作業を繰り返してやっとOKを頂きました。

■SNSやオートメッセ会場では大人気!でも公道では注目されない?

 シーマSUVは、2021年12月に完成した姿をSNSにあげたところ、たちまち大評判となり多くのいいね!やリツイートがおこなわれました。

 大阪オートメッセ2022の会場でも多くの来場者がクルマを取り囲み、とても美しい違和感ない仕上がりに多くの来場者が驚嘆しながら写真を撮っていました。

 このように大きな話題となっているシーマSUVですが、実はナンバーをつけて公道を走っているときにはほとんど注目を集めることはないといいます。

 しかしながら「注目されないことは大成功」とのこと。どういうことでしょうか。

 カスタマイズ科を担当する日産京都自動車大学校教育部車体科の山瀬匡隆先生にその理由を聞きました。

「注目されないことは実は大成功なのです。目標はいかに自然に、違和感なく高級SUVとして見てもらえるか?というところにありました。

『あれ?日産にこんなSUVがあったんだ』『いつの間にこんな新車が出てたんだろう?』など。

 日産ディーラーで普通に販売されている高級SUVとしてみてもらえていると解釈しています」

シーマのキャラクターライン(フロントフェンダー)と後ろのつながりを違和感なく仕上げられている(撮影:加藤博人)シーマのキャラクターライン(フロントフェンダー)と後ろのつながりを違和感なく仕上げられている(撮影:加藤博人)

 素晴らしい仕上がりの高級SUVが誕生しましたが、インテリアについてもシーマの内装のような「高級化」のアイデアは無かったのでしょうか。

「実はインテリアも手掛ける予定があったのですが、その時期がちょうど2021年8-9月の緊急事態宣言が発令されていた時期でした。

 約3週間、全員が自宅での学習となっていたため作業ができなかったのです」(前出の山瀬匡隆先生)

※ ※ ※

 日産ディーラーのショールームに展示されていてもおかしくないレベルに仕上がっているシーマSUV。

 クラウンのSUV化などが話題となっていますが、かつて日産で販売されていた「スカイラインクロスオーバー」の高級版ともいえるシーマSUVの市販を望む声も多く寄せられていることでしょう。

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