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好景気を背景に爆売れ!? バブルを彩ったミドルクラスセダン3選

くるまのニュース / 2022年2月14日 16時10分

1980年代の終わりから1990年代初頭のバブル時代はセダン人気の絶頂期でもあり、数多くのモデルが登場しました。なかでも人気を集めたのがミドルクラスのセダンです。そこで、バブル期に発売された魅力的なミドルクラスセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

■バブル景気の頃に登場したイケてるミドルクラスセダンを振り返る

 近年、日本の自動車市場ではセダンの人気低迷が続いており、国内メーカー各社のラインナップも少なくなったままです。

 かつてセダンはファミリーカーであり、パーソナルカー、ビジネスカーとしてさまざまなニーズにも応え、ラインナップも豊富でした。

 なかでもセダン人気の絶頂期といえば1980年代の終わりから1990年代初頭のバブル景気の頃で、トップセラーの多くがセダンによって占められていました。

 とくに人気を集めていたのがミドルクラスのモデルで、同時期には数多くの新型車が登場しました。

 そこで、バブル期に発売された魅力的なミドルクラスセダンを、3車種ピックアップして紹介します。

●三菱「ディアマンテ」

高級志向をキャッチアップしてヒットしたスタイリッシュセダンの初代「ディアマンテ」高級志向をキャッチアップしてヒットしたスタイリッシュセダンの初代「ディアマンテ」

 バブル景気のピークだった1989年に自動車税制が改正され、ボディサイズに関わらず排気量に応じた税率となり、さらに排気量の区分も細かくなって2リッターを超え3リッター以下のクルマは税額が大きく軽減されました。

 この減税を念頭に開発されたモデルが、1990年に発売された三菱初代「ディアマンテ」です。

 ディアマンテは全車3ナンバーサイズの4ドアハードトップボディで、外観は逆スラントノーズを採用した精悍なフロントフェイスが特徴でした。また、大きなボディサイズを生かした、伸びやかでスタイリッシュなシルエットを実現。

 内装も柔らかくカーブしたメータークラスターや、インパネ中央に配置したアナログ時計など、クラス以上の高級感を醸していました。

 エンジンは2リッター、2.5リッター、3リッターと3タイプのV型6気筒を搭載し、とくに主力となったのが新税制を意識した2.5リッターモデルでした。

 ディアマンテは好景気という背景によるユーザーの中流意識や上級志向を見事にキャッチアップし、さらに199万8000円(消費税含まず)からという戦略的な価格設定も相まって、5年足らずの期間で20万台以上ものセールスを記録するヒット作となりました。

●ホンダ「アコード インスパイア」

「アコード」の上位機種としてデビューし、洗練されたデザインの「アコード インスパイア」「アコード」の上位機種としてデビューし、洗練されたデザインの「アコード インスパイア」

 1980年代のホンダには、グローバルで成功を収めた「アコード」、そして高級車市場に打って出た「レジェンド」がありましたが、さらにセダンラインナップの拡充を図ったなかの1台が、1989年に発売された「アコード インスパイア」と姉妹車の「ビガー」です。

 アコード インスパイアはアコードとレジェンドの間に位置するサイズの4ドアハードトップセダンで、ラグジュアリーさを重視して開発されました。

 ボディサイズは全長4690mm×全幅1695mm×全高1355mm、ホイールベースは2805mmとロングホイールベースで、外観は伸びやかなシルエットに低く構えたフォルムと、重厚さを表現したフロントフェイスが特徴でした。

 内装では天然木、本革、エクセーヌなど上質な素材が使われ、レジェンドに匹敵する上品で贅沢な空間を実現。

 エンジンは新開発された最高出力160馬力を発揮する2リッター直列5気筒SOHCを、FF車として理想的な前後重量配分とするためフロントミッドシップに縦置きに搭載し、エンジンの多気筒化による高い静粛性と滑らかな回転の上昇を可能にしました。

 アコード インスパイアは洗練されたデザインと上質な走りから好調なセールスを記録。さらに1992年には、ボディサイズを拡大した3ナンバー専用車で2.5リッター直列5気筒エンジンを搭載し、車名からアコード取った「インスパイア」が登場してアコード インスパイアと併売されました。

●日産「マキシマ」

北米市場での販売をメインに開発されたミドルクラスセダンの「マキシマ」北米市場での販売をメインに開発されたミドルクラスセダンの「マキシマ」

 日産は1981年に「910型 ブルーバード」をベースにしたプレミアムセダンの「マキシマ」を、北米専用モデルとして発売。日本でも1984年から、第2世代のマキシマを「ブルーバード マキシマ」の車名で販売しました。

 その後1988年には第3世代がデビュー。日本でもマキシマへと車名が変わり、ブルーバードの派生車ではなく独立した車種として開発されました。

 マキシマは北米市場が主戦場だったことから当初から3ナンバーサイズのワイドボディで設計されており、ロー&ワイドなフォルムで、外装に曲面を多用することで柔らかな印象のスタイリングを実現。

 内装は比較的シンプルで、外装と同じく各部がラウンドしたデザインを採用し、大きな車体の恩恵で余裕ある室内空間となっていました。

 エンジンは全車最高出力160馬力を発揮する3リッターV型6気筒SOHCで、1991年のマイナーチェンジでは、最高出力195馬力とパワフルな3リッターV型6気筒DOHCの「VE30DE型」が加わりました。

 このVE30DE型エンジンは「Z32型 フェアレディZ」や初代「シーマ」にも搭載された「VG30DE型」をベースに、FF車であるマキシマ専用に開発され、他のモデルには搭載されることなく、まさに景気のよさを象徴していたエンジンといえます。

 マキシマは4ドアの上級スポーティセダンとして存在感を示しましたが1994年に販売を終了し、日本でマキシマの車名が使われたのはこのモデルが最後でした。

 一方、その後も北米市場ではマキシマは日産の主力セダンとして販売され、現行モデルは2015年に発売された8代目です。

※ ※ ※

 バブル期を代表するセダンというと初代シーマやトヨタ初代「セルシオ」など、大型高級セダンが挙げられますが、販売台数の点からすると主力はやはりミドルクラスセダンでした。

 たとえば1988年に発売されたトヨタ6代目「マークII」の1990年の年間販売台数は22万4868台で、2021年の販売台数1位だった「ヤリス」が21万2927台ですから、今では考えられないほどセダンが大ヒットしていたことがわかります。

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