スバル新型「BRZ」は雪上でも安全で愉しい!? 最新FRスポーツカーの「雪国総合性能」を徹底検証!
くるまのニュース / 2022年2月21日 19時40分
2021年7月にフルモデルチェンジしたスバル「BRZ」。「FRは雪が苦手」といわれますが、スバルの最新FRスポーツカーが雪上でどのような性能を見せるのか試してみました。
■クルマの素性が露わになる雪上で新型BRZを試す!
スバルのFRスポーツカー「BRZ」は、後輪駆動ならでは「走る愉しさ」や「操る歓び」が魅力ですが、それだけではありません。ほかのスバル車と同じように「グランドツーリング(GT)性能」も備わっています。
そもそも、GT性能とは何でしょうか。筆者(山本シンヤ)は「より速く」、「より安全に」、「より快適に」、「より遠くに」、「より愉しく」をバランスよく実現することだと考えています。つまり、「総合性能」が重要であるということです。
そこで、2021年7月にフルモデルチェンジした新型BRZのGT性能を探るために“雪道”に繰り出してみました。
なぜ雪道なのか。それはクルマの素性が露わになるからです。
一般的には「FRは雪が苦手」といわれがちですが、実際どうだったのでしょうか。
試乗車は17インチ(215/45R17)を履く「R」グレードの6速ATモデル。スタッドレスタイヤはヨコハマ「アイスガード7(IG7)」を装着しています。
今回は「非積雪地域の人がウインタースポーツに出かけたら?」というテーマで、自宅(静岡県)から志賀高原(長野県)までの約320kmを走らせてみました。
そもそも、コンパクトボディのFRスポーツクーペにスキーやスノーボードといった荷物は載るのかという疑問がありますが、もちろん、後席を前方に倒してトランクスルー機能を活用する必要はあるものの、新型BRZはタイヤ4本、ゴルフバック2個搭載可能なラゲッジスペースを備えているため、軽々と飲み込んでくれるので問題なしです。
高速道路はほぼ舗装路面でしたが、ステアリングに手を添えるだけでビシーッと走る直進性、滑らかで連続性の高いコーナリング、ギャップを優しくいなす足さばきを見せます。
新たに搭載された2.4リッター自然吸気エンジンはドライバビリティが高く、高速道路では17km/L前後の燃費を見せるなど、2リッターだった初代モデルから+400ccの余裕が活きています。
さらに、長年スバル車の課題のひとつだったシートの刷新とBRZ初採用のアイサイトなども相まって(AT車のみ)、スポーツカーであることを忘れるくらい「快適」で「ストレスフリー」に走ることができました。
■初代とは違う!? 新型BRZの雪上性能とは?
高速道路のインターを降りてからは山坂道を進みます。
気温が下がるにつれて、圧雪&アイスバーンが混在する路面に変化。初代モデルはテールを滑らせないために繊細なステアリング/アクセルワークが求められましたが、新型はとくに意識することなく普通に走れてしまうことにビックリしました。
なかでもAT車に搭載される「スノーモード」のスロットル制御はかなり優秀で、「ちょっと無理かな!?」と思うような坂道での発進も難なくこなします(といっても、限界はあるので過信は禁物)。
スバル新型「BRZ」
VDC(ビークルダイナミクスコントロール)は、かなり乱暴なアクセル/ステアリング操作をしない限りは制御の介入も僅かですし、介入しても嫌な感じではなく、ソッと助けてくれている印象です。
試しに安全な場所でVDCをオフにした状態でも走らせてみましたが、初代はかなりテールハッピー(リアが滑り出しやすい状態)だった一方、新型は限界が高いのでなかなかテールは流れず、むしろ先にアンダーステアが出てしまうほどでした。
つまり、何もしなければ基本は安定方向なのですが、ドライバーが明確な操作をおこなえばFRらしい大胆な走りも可能です。
むしろテールスライドは舗装路よりも唐突なところがなく、コントロールはしやすいと感じました。
スバルのエンジニアは「新型BRZは0:100の全輪駆動」と語っていますが、雪道ではその意味がより理解できるでしょう。
さらに高い視界性能やシートヒーターの温まりの速さ、ヒーテッドドアミラーの全車標準装備化など、スポーツカーではあまり重要視されていない冬の装備も抜かりはありません。
スバル車は「雪国総合性能」を高くアピールしていますが、新型BRZも例外ではないということがわかると思います。
ひとつ気になるとすれば、サイドシルの張り出しが大きいので、そこに付着した雪や汚れが乗降時に足元に付いてしまうことくらいでした。
また、上級グレード「S」には標準装備されているけど「R」には設定のないシートヒーターのほか、「フォレスター」などに設定されるステアリングヒーターが用意されていれば完璧だと思います。
※ ※ ※
新型BRZは、走行環境や路面状況が悪いところでも安心・安定の走行性能を見せてくれました。
クルマを信頼できれば、いつでも、どこでも、誰でも冷静なドライビングができるし、それは結果として安全運転にも繋がります。
スバルのクルマづくりの根底には「安心と愉しさ」というブレない軸がありますが、それはFRもAWDも同じです。
つまり、「FRスポーツカーは雪道が不得意」は、新型BRZには当てはまらないということです。
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