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あれ? 「警察パトカー」となんか違う!? 通称「青パト」の正体は? 青い回転灯付けたクルマの謎

くるまのニュース / 2022年3月9日 14時10分

街中では、赤い回転灯をつけたパトカーの姿を目にすることがありますが、なかには青い回転灯をつけた車両も見られます。青い回転灯のクルマはどういった車両なのでしょうか。

■青い回転灯が目印!「青パト車両」は地域住民の見守り役!

 赤い回転灯をつけたパトカーの姿を目にすることがありますが、なかには青い回転灯をつけた車両も見られます。
 
 青い回転灯のクルマはどういった車両なのでしょうか。

 パトカーは警察が管理している車両で、街のパトロールをはじめ、事件や事故などの発生の際には現場へ急行し、犯人の検挙や事故処理などをおこなっています。

 白黒のボディに“赤”の回転灯がトレードマークですが、ときには“青”の回転灯をつけた車両も目にすることがあります。
 
 青い回転灯をつけた車両は「青色パトロール車両」、通称「青パト車両」と呼ばれています。

「青色パトロール」とは、地域の団体などが自動車に青色の回転灯をつけて自主防犯パトロールをおこなうことを指しており、その際に活用されている車両が青パト車両です。

 ただ、自主防犯パトロールのための車両といっても、青パト車両に設置される青い回転灯は、誰でも自由に設置できるものではありません。

 回転灯については道路運送車両法に規定があり、行政から認可を受けたクルマのみ、車両の活動内容に応じたカラーの回転灯を設置することができることになっており、青パト車両の場合では、各地域の警察署から認可を得る必要があります。

 警視庁では青パトについて「青色回転灯装備車による防犯パトロールを実施するには、『青色回転灯を装備した自動車による自主防犯パトロールを適正におこなうことができる旨の証明』を受けることが必要であり、一定の条件を満たす団体でなければ申請をすることができません」と説明。

 申請できる団体としては、地域安全活動をおこなう一般社団法人やNPO法人、市区町村長から認可を受けた地縁団体、警察本部長から委嘱を受けた防犯団体などが挙げられます。

 そのうえで「実績や計画を参照し継続的なパトロールができること」「青色防犯パトロール講習を受け、万が一の事案に対して適切な対応ができること」「青色防犯パトロールが適切におこなえること」」といった、さまざまな条件を満たすことが求められます。

 なお、青パト車両は警察のパトカーと異なり、地域の見守り役として、防犯パトロールのみが認められた車両です。

 前述したように、事件現場へ急行して犯人を検挙したり、事故処理をおこなったりという活動はおこなうことができません。

 警視庁では、青パト活動を希望する団体に対して「必ず申請手続前にパトロール活動をおこなう地域を管轄する警察署の防犯係に相談してください」とアナウンスしています。

■青パト車両の実際の活動は? まるでパトカーのような見た目も

 そんな青パト車両の実際の活動について、神奈川県厚木市を中心に活動をおこなう、特定非営利活動法人防犯パトロールブルーラインの担当者は以下のように話します。

「ブルーラインでは全13台の青パト車両を保有しており、主に夜のパトロールをおこなっています。

 昼は警察のパトカー以外にも、例えば役所の関連車両や郵便局の車両など、行政にかかわる車両が街中を多く走行しており、地域住民を見守る目も自然と多くなっています。

 一方で、夜はそうした車両も走行しておらず、どうしても人目が少なくなりがちです。

 そのためブルーラインでは、あえて21時以降の夜間パトロールを重点的におこない、バス停や駅から住宅街への生活道路など、危険性の高い場所で防犯活動をおこなっています」

 このように、行政では補いきれない防犯活動をおこなうことができるのも青パト車両の大きな特徴といえそうです。

 また、昼間のパトロールでは音楽を流しながら巡回活動をおこなったり、子供たちとも手を振り合ったりするなど、地域住民とのコミュニケーションをとることも多いようで、地域との繋がりが重視されています。

警察の白黒パトカーと似たボディカラーの「青パト」(画像提供:特定非営利活動法人防犯パトロールブルーライン)警察の白黒パトカーと似たボディカラーの「青パト」(画像提供:特定非営利活動法人防犯パトロールブルーライン)

 ちなみに、ブルーラインが所有する13台の青パトのうち、1台は通常のパトカーと非常に類似した外装となっています。

 ベースとなっている車両はスズキ「エブリイ」ですが、この車両について前出の担当者は以下のように説明します。

「エブリイは、警察に許可を得てパトカー風にカスタムしています。

 ボディへの防犯パトロールの表記や後席への許可証の搭載など、青パト車両の条件は満たしつつ、警察のパトカーのように見せるため、基本的にはパトカーと同様の外装に仕上げています」

 このように正しい手続きをおこなうことで、団体独自の青パト車両を製作することもでき、地域住民からもより一層認知度が高く、親しまれやすい存在となりそうです。

 なお、ブルーラインは行政や学校などとも連携をおこない、地域に根ざした防犯活動をおこなっています。「こども110番の家」を地域に増やす活動にも積極的に取り組み、およそ400件の施設を登録へと繋げたといいます。

 青パト車両を活用する団体は、このように地域の安全・防犯活動に力を入れており、地域を守る立場として、その役割をまっとうしているといえそうです。

※ ※ ※
 
 担当者は、青パト車両の重要さについて「ブルーラインでは徒歩での巡回は基本的におこなっておらず、青パト車両でのパトロールがメインです。青パト車両なくしては、活動に大きな影響がでます」と話します。

 ブルーラインでは、インスタグラムやフェイスブック、ツイッターなどのSNS運用にも力を入れており、青パト車両や団体の活動についてより詳細に確認することができます。

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