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フルモデルチェンジで消滅しちゃった! 復活が熱望される車3選

くるまのニュース / 2022年3月23日 16時10分

一定の需要があるクルマは数年に一度のサイクルでフルモデルチェンジをおこない、デザインの刷新や諸性能の向上など進化を繰り返します。一方、フルモデルチェンジの際に魅力的なグレードが廃止となるケースも存在。そこで、ぜひとも復活が望まれる高性能グレードを、3車種ピックアップして紹介します。

■なぜ消えた!? 復活が熱望される魅力的なグレードを振り返る

 クルマは発売されて数年が経つと、フルモデルチェンジをおこないます。人気がなかったりメーカーの諸事情によって、フルモデルチェンジすることなく一代限りで消えてしまうクルマもありますが、一定の需要が見込まれるクルマはフルモデルチェンジを繰り返すのが一般的です。

 フルモデルチェンジといっても車種によって変わるポイントはさまざまで、プラットフォームやエンジン、内外装のデザインが刷新されるケースがあれば、一見してフルモデルチェンジには見えないケースもあります。

 また、動力性能や燃費性能、安全性能の向上や、装備の充実などもフルモデルチェンジでは必須といえ、商品力のアップが図られます。

 一方で、グレード構成の変更や整理がおこなわれることもあり、なかには魅力的なグレードが消滅してしまうケースも珍しくありません。

 そこで、惜しまれつつ消え復活が熱望されるグレードを、3車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「アルトワークス」

過激な性能の軽自動車の先駆者だったものの消滅してしまった「アルトワークス」過激な性能の軽自動車の先駆者だったものの消滅してしまった「アルトワークス」

 スズキは1979年に、革新的な軽自動車である初代「アルト」を発売。加飾や装備を極力簡素化して徹底的なコスト削減をおこなうことで、47万円からという驚異的な低価格を実現し、センセーショナルなデビューを飾りました。

 その後、1980年代になると登録車から勃発したパワー競争は軽自動車に波及。三菱は1983年に、軽自動車初のターボエンジンを搭載した「ミニカ エコノ ターボ」を発売し、先陣を切りました。

 三菱に追従するようにスズキも1985年に、2代目「アルト」に軽自動車初の電子制御燃料噴射装置付き直列3気筒SOHCインタークーラーターボエンジンを搭載した、「アルトターボ」を追加ラインナップ。

 そして1987年には、軽自動車のパワー競争に終止符を打つことになる、最高出力64馬力を発揮する初代「アルトワークス」が誕生しました。

 アルトワークスは代を重ねて進化していきましたが、2000年をもって一旦は消滅し、2015年に5代目アルトワークスとして復活。

 5代目ではエンジンの最高出力は64馬力と不変ですが、トルクの向上とアクセルレスポンスを高めるために専用のターボチャージャーが装着され、駆動方式は2WDと伝統の4WDが設定されました。

 また、スズキの軽量化技術によって、わずか670kg(5速MT、2WD)という軽量なボディを実現し、さらに専用チューニングされたサスペンションと強化されたブレーキと相まって、加速性能と運動性能は軽自動車でも随一と評されたほどです。

 しかし、2021年12月に9代目アルトが発売されるとアルトワークスは廃止され、今のところ次期型の登場は不透明な状況です。

●ホンダ「フィット RS」

ちょうどいい性能でファインチューニングが施された「フィット RS」ちょうどいい性能でファインチューニングが施された「フィット RS」

 ホンダは2001年に、ベーシックカーの「ロゴ」の後継車として初代「フィット」を発売。プラットフォームからエンジンまですべて新設計されたフィットは、優れた経済性とシンプルで洗練されたスタイル、クラストップレベルの室内空間を実現したことから、空前の大ヒットを記録しました。

 その後、2007年にモデルチェンジされた2代目では、1.3リッターエンジンにアシスト用モーターを組み合わせた初代「フィット ハイブリッド」が登場して話題となり、さらにスポーティグレードのRSが登場。

 2013年にデビューした3代目でも、2代目に引き続いてハイブリッドとRSがラインナップされました。

 3代目フィットのRSは独自のフロントグリルにリアバンパー、テールゲートスポイラーなどを装備し、リアゲートの形状もRS専用となっていました。

 エンジンは最高出力132馬力の1.5リッター直列4気筒i-VTECを搭載し、トランスミッションはCVTに加え6速MTを設定。

 シャシは各部が補強されてボディ剛性の強化が図られ、ステアリングのベアリングも剛性アップして応答性を高めるなどハンドリング性能が向上していました。

 フィット RSはスペック的にはとびきり高性能ではありませんでしたが、いわゆるファインチューニングによって、日常のドライブが楽しめるホットモデルでした。

 しかし、2020年に4代目が登場するとMTの廃止とともに、RSに準ずるようなスポーティグレードもラインナップされませんでした。

●スバル「WRX STI」

名機「EJ20型」エンジンとともに消える運命にあった「WRX STI」名機「EJ20型」エンジンとともに消える運命にあった「WRX STI」

 スバルの高性能4WDセダンの系譜は、1989年に誕生した初代「レガシィ RS」によって確立され、さらに1992年に登場した初代「インプレッサ WRX」の登場によって盤石なものとなりました。

 そして、この両車の系譜を受け継いだのが、2014年に発売された「WRX STI」です。

 WRX STIが搭載したエンジンは、前述の初代レガシィ RSから続く「EJ20型」2リッター水平対向4気筒ターボで最高出力308馬力を誇り、1490kgのボディからパワーウェイトレシオは4.84kg/psと、2リッター車では当時トップクラスに君臨。

 トランスミッションは6速MTのみで、駆動方式は伝統のフルタイム4WDですが、路面状況やドライバーの好みに応じて、センターデフの制御特性を自由に選択「マルチモードDCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)システム」が採用されました。

 また、ボディ剛性の強化や軽量化によってシャシの基本性能を高めると同時に、ドイツのニュルブルクリンク・サーキットをはじめとする世界各国のさまざまな環境で鍛え上げられた足まわりによって、俊敏なレスポンスとより正確で安定したコーナリング、操縦安定性、乗り心地のすべてが高次元でバランスしていました。

 WRX STIは国産スポーツセダンの頂点に君臨しましたが、EJ20型エンジンの生産終了に伴い、限定車「WRX STI EJ20ファイナルエディション」をもって2020年3月に生産を終了しました。

 その後、2021年11月25日にCVT車の2代目「WRX S4」が発表され、新型WRX STIの登場が大いに期待されましたが、米国スバルは2022年3月11日に、新型WRXをベースとした次期WRX STIを生産しない予定であることを公表。

 内燃機関を搭載した新型WRX STIの登場は絶望的な状況で、EVとして復活する可能性が残されています。

※ ※ ※

 今回紹介した3車種は、どれもMTを設定したモデルです。今や日本の自動車市場でMT車が占める割合は1%台といわれますから、開発や認証にかかるコストを考えると消滅もやむなしといえるでしょう。

 そもそも、各メーカーとも今後EVにシフトしますから、トランスミッションという概念すらも近い将来にはなくなります。

 クルマを操る楽しさが大きく変わっていくことも、進化のひとつのかたちかもしれません。

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