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ガソリン価格はなぜ地域によって違う? お得に給油するには隣の都道府県で入れるのもアリ!?

くるまのニュース / 2022年3月29日 9時10分

ガソリンが11週ぶりに値下がりをしたというニュースが流れましたが、それでも2022年3月24日に発表されたレギュラーガソリン価格は全国平均で1リッター174円60銭。でも石油情報センターが公表する「石油製品小売市況調査」を見ると、地域によって販売価格差があります。なぜ地域によって価格が異なるのでしょうか。少しでもお得にガソリンを給油するにはどのようにすればよいのでしょうか。

■都道府県によって最大13円もガソリン平均価格が違う

 新型コロナ禍による世界的な景気の先行き不安感から、ニューヨーク市場での原油先物価格が大幅に値下がりし、史上初の「マイナス価格」となったのが、2020年4月。

 日本におけるガソリン価格も同時期に大幅な値下がりを記録しましたが、市況はそこから一転して右肩上がりとなり、翌2021年の夏に新型コロナ禍以前の水準を突破、冬にかけても値上がりが続きます。そして2022年2月におきたロシアのウクライナ侵攻により、ガソリン価格は一段と上昇、先行きの見通せない状況になっています。

 こうしたなか、「少しでも安くガソリンを入れたい」と、最寄りのエリアでいちばん安いガソリンスタンドを探したり、ガソリン系クレジットカードやプリペイドカードによる割引、ガソリンスタンドの会員になっての割引など、対策している人も多いはずです。

 ところでこのガソリン価格は、地域ごとにどのくらいの差があるか、知っているでしょうか。石油情報センターが公表する「石油製品小売市況調査」の都道府県別レギュラーガソリン価格を3週間分(2月28日発表/3月7日発表/3月16日発表)平均してみると、最安値の岡山県では168.6円(1リットルあたり、以下同)なのに対し、最高値の鹿児島県は182.0円と、じつに13円以上の差があります。

 安値は以下、岩手県、徳島県、宮城県、秋田県と続き、高値は長野県、長崎県、大分県、沖縄県の順となります。

 では、なぜこれほどまでに価格差があるのでしょうか。

 ガソリンスタンドの運営には、地代や人件費がかかります。それらの経費は都市部で高く、地方は安くなります。

 ただ人口が少ない地域では、薄利多売ができない、ガソリンスタンドの数が少なくて競争原理が働きにくいといった理由で価格が高くなりがちです。

 さらに価格を大きく左右する要因が、ガソリンの輸送コストです。

 ガソリンの原料となる原油はほぼ100%がタンカーで輸入されるため、製油所は海沿いに立地しており、作られたガソリンはタンクローリーで各地のガソリンスタンドに運ばれます。つまり製油所から遠くなればなるほど、それだけ輸送コストがかかり、ガソリンの価格に跳ね返ってくるというわけです。

■全国で一番ガソリンが高い都道府県は鹿児島県

 ではこうした観点から、あらためて都道府県別のランキングを振り返ってみましょう。

最近ではセルフスタンドが多くなった最近ではセルフスタンドが多くなった

 最安値の岡山県、5位の宮城県、7位の茨城県、9位の神奈川県、10位の千葉県は、それぞれ製油所が立地しています。また2位の岩手県は宮城県の隣で、輸送コストの小ささがガソリン価格に反映されていると思われます。

 一方、最高値の鹿児島県、ワースト3位の長崎県は、製油所がないこと、また山が海に迫った地形に都市が点在していることなどが、価格を引き上げる要因になっているようです。ワースト2位の長野県は“海なし県”であり、いずれの製油所からも遠いことがネックになっています。

 なお沖縄県は鹿児島県より2.8円安い179.2円ですが、じつは沖縄復帰特措法により本土よりもリッターあたり7円減税されていることから、もし税額が同じであると仮定すると、鹿児島を上回り全国最高値となります。

 さて、こうした価格差は、ドライブ旅行を楽しむ際の節約の大きなヒントになります。

 たとえば埼玉県は、“海なし県”ですが、人口密度が高いわりに郊外には田園風景が広がり、大きなバイパスに大型のガソリンスタンドという風景がそこかしこに見られます。先の算出方法でのガソリン価格は、171.5円です。

 しかし隣の群馬県は176.3円、さらに隣の長野県は181.9円と、ぐんと高くなります。

 つまり埼玉県から長野県へのドライブ旅行でガソリンを50リットル使うとすると、出かける前に地元で入れておけば、旅先の長野県で入れるよりも500円以上節約ができるのです。

 一方その逆、長野県から埼玉県にドライブ旅行する場合は、少ない燃料で出かけ、埼玉県で満タンにして戻ってくるのが合理的と言えそうです。

 また隣接する県で大きな価格差があるケースも、考慮に入れておいたほうがいいでしょう。たとえば秋田県は170.4円なのに、山形県は179.1円。両県をまたいで移動する場合は、秋田県で給油するほうが節約になります。

 もちろん、各都道府県内でも地域によってガソリン価格は異なるため、必ずこの価格差が生じるわけではありません。ただ、ひとつの目安にはなりますので、ドライブプランの立案に活用してもらえればと思います。

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